サッカーの北信越リーグ1部に所属し、Jリーグ入りを目指すサウルコス福井を運営するNPO法人「福井にJリーグチームをつくる会」が資金難で単独運営が厳しい状況に陥ったことが6月26日、関係者への取材で分かった。福井県サッカー協会は支援要請を受け、チーム存続に向け新たなスポンサー集めに協力するなど資金確保に動くことを決めた。
関係者によると、サウルコス福井の活動資金は主にスポンサー料やサッカースクール代のほかに、梶本知暉理事長個人の支えが大きかったという。6月に入り、梶本理事長が体調不良のため入院。選手の給与や遠征費など資金不足の問題が浮上した。サッカー成年男子チームとして出場が予定される福井国体までの単独運営も難しい状況になった。
チームを存続させようと、同つくる会事務局を中心に関係各所を回って支援を求めてきたが、十分な資金確保ができず、25日夜に福井市内で開かれた臨時の理事会で「解散もやむなし」との声が上がった。その後、事務局幹部が以前から支援を要請していた県協会と同日深夜まで協議。県協会はJリーグを目指す県内唯一のチームであり、福井国体を控えた大事な時期でもあることから具体的な支援に乗り出すことになった。
事務局は26日、選手たちに事情を説明。同席した県協会幹部は今季のチーム存続支援を約束した。双方は来季以降も存続できる形を模索する。
同つくる会は2006年に設立。北信越リーグ2部所属だったFC金津を母体にサウルコス福井を結成し、07年に始動した。08年に1部昇格を果たし、12年のリーグ初制覇から4連覇。17年は2季ぶりに優勝した。北信越王者として日本フットボールリーグ(JFL)昇格を懸けた全国地域チャンピオンズリーグ(旧全国地域リーグ決勝大会)に挑んできたが、あと一歩で昇格を逃していた。今季は北信越リーグ1部で現在首位を走っている。