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もう戦いは終わったし、情報もいっぱいで回っているし、私としては今さらたいして書くことがあるわけではないのだが、この手の話はいっぱい読みたいという人が多いだろうから、つまらない話を書こう。(あまり期待しすぎないでください。)
一番大事な点は、こうだ。
「事前の予想では、セネガルが有利だという予想が圧倒的だったが、私は接戦を予想した。五分五分または日本が若干有利という予想だった。そして、その予想通りになった。つまり、世間の予想が外れて、私の予想が当たった」
えへへ。(^^)v
この予想については、前の項目のコメント欄に書いてあるが、再掲しよう。(一部抜粋)
世界のあちこちの予想では、「セネガルが有利」との予想が多いようだ。特に、賭け屋がそうだ。4倍と2倍の差で、セネガルが有利。
私の予想はこうだ。
・ 日本が「組織重視」で、パスワークすれば、相手の体力を奪うことができる。勝っても負けても接戦。
ポーランド戦でセネガルの得た2点は、ラッキーな得点だった。(オウンゴールとクリアミス。得点の理由は相手ミス。)セネガルがすごく強いわけではない。
ポーランドが負けたのは? ポーランドが相手を見くびって、守備陣がガラ空きになりすぎていたのが敗因だ。
ならば、ちゃんと守備重視で防御を固めておけば、無駄な失点は防げるはずだ。守備重視でカウンター狙いの作戦なら、日本の勝機も十分にある。
(セネガルみたいなパワー・チームには、テクニカルなチームが圧勝しても不思議ではない。ホームランバッターを遅い変化球で三振に仕留めるようなものだ。次戦では日本が零封する可能性もある。)
( → W杯 コロンビア戦で勝利!: Open ブログ )
結果はおおむね、私の予想通りだったと言える。内容的には、日本が上回っていた。川島のバカなプレーさえなければ、日本が 2-1 で勝っていた。あるいは、大迫の空振り(?)と、乾のバー直撃の、どちらかが決まっていれば、3-2 で勝っていたはずだ。(うまく行けば 4-2 で。あるいは 4-1 で。)
内容的には、序盤こそセネガルが上回っていたが、すぐにスタミナ切れを起こした。中盤以降は五分五分で、後半戦の途中からは日本がかなり優勢だった。勝利は時間の問題という印象だった。(大迫の空振り(?)と、乾のバー直撃もあった。)
そう思って楽観したところで、逆に、失点してしまったが、その後、本田が同点弾を打って、追いついた。
全体としては、日本が押し気味で優勢だったと言える。
試合の前には、多くの人がこう思った。
「コロンビア戦では、運で勝っただけだった。ハリルのいない日本は弱いんだ。セネガルにはなかなか勝てそうにない」
しかし私はそういう悲観的な見方を否定して、楽観的な見方を取った。
「ほぼ同等だが、日本が勝つチャンスも多い」
というふうに。
その意味で、私の予想が当たって、多くの人々の予想は外れた、と言える。
こうして「私の予想が的中」という感じで、私としては気分がいい。 (^^)
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さて。以後では、細かな試合経過を見ていこう。
0-1
最初の失点は、川島のクリアミスだった。キャッチすべきところをパンチングした、という凡庸なミス。世界中で笑いものになっている。
→ 川島の痛恨ミスによる失点に海外騒然 「W杯最低GK」「大災害」などSNSで批判殺到
これは、川島が悪いのではなく、川島を起用した監督が悪い。私は川島の起用に否定的だったし、他の多くの人も同意見だったが、なぜか監督は川島を起用した。
ではなぜ?
事前のテストでは、GK コーチがシュートへの反応テストをして、川島の成績がよかったという。
【GK論】これを見れば川島永嗣選手と中村航輔選手の「差」が一発で分かります
他のサイト(どこだか忘れた)でも見たが、川島の瞬発力はとてもいい。シュートへの反応はいい。
だが、(私の見た限りでは)判断力がよくない。要するに、頭が悪い。いつもそうだ。それでいつも無駄な失点をしている。
なのにコーチは、シュートへの反応ばかりを見る。運動神経ばかりを見る。頭の良し悪し(判断力)を見ない。そこが問題だ。要するに、川島の頭が悪いだけでなく、コーチの頭も悪い。そのせいで、毎度毎度、判断ミスによる失点をする。
で、川島もコーチもバカなわけだが、それを見抜けない監督に最大の責任がある、とも言える。他の多くの人が「 GK を変えろ」と言っていたのに、それに耳を傾けず、川島にしたせいで、毎度毎度、無駄な失点をする。
下手をすると、今回の川島の判断ミスのせいで、日本は W杯の決勝トーナメントに進めないかも知れない。その可能性もあるのだ。川島の判断ミスがすべてを決めた……というふうになりかねないのだ。
ただ、この失点は、川島一人に責任があるわけではない。その前に、原口がクリアミスしたのも駄目だった。
原口(元気)と川島(永嗣)のタブルの大きすぎるミス。クリアをするならコーナーキックに逃げるべきだった。後ろに誰がいるのかを知らずにクリアをした。
( → 日本対セネガルの激戦を伊解説者が絶賛 )
たしかにまあ、大失敗だが、原口は前の試合で疲れていたのかもね。走りすぎた感じ。この試合では、武藤の先発でもよかった。
どうも西野監督は、選手の疲れをあまり考慮していない感じだ。大迫と原口は、前の試合で頑張りすぎた印象があるので、この試合は休んでいてもよかったんだが。(岡崎と武藤が使えたんだし。)
1-1
乾が同点ゴール。見事だった。実に卓抜だった。非常に美しいゴールだと世界で評判だったようだ。
その前の連携もよかった。長友との連携もよかったし、さらにその前に、柴崎からのパスもよかった。
柴崎は長友の動きがよく見えていたそうだ。柴崎は全般的に優れたパスを出していて、この試合の隠れた MVP みたいなお役立ちだった。(あちこちで称賛されている。)
私の独自の見解も言っておこう。
長友は攻撃に頑張ったが、これは、左 SB なのに、前の方に駆け上がることが多いからだ。同時に、長谷部が DF に下がって、3バックになる。(録画を見ればわかる。3バックだ。)
もともと4バックのはずなのに、いつのまにか3バックになっている。このせいで、相手陣営の混乱を招いたようだ。固定的ではない布陣を取ったわけで、西野監督の柔軟な戦術があったと言える。
長友は、攻撃に駆け上がったり、守備時には自陣に戻ったり、大忙しで、大活躍だった。そのおかげで、乾の同点弾をもたらしたわけだ。非常に貢献度は高かった。
1-2
大迫や乾が「もうちょっとで」というシュートシーンがあって、日本が大優勢かと思ったら、その食後に、相手に勝ち越し点を許した。
ここでは、長友の位置がまずかった。長友は左翼にいるべきなのに、左翼からから中央に寄った。そのせいで左翼がガラ空きになった。そのガラ空きのスペースにボールが飛んだ。そこへ敵の若手がなだれ込んで、シュートした。あわてて大迫が前線から戻って防御に走ったが、とうてい間に合わなかった。
これは、長友のミス。1点取るのに貢献したあとで、1点失うためにポジションミスをした。
( ※ このミスを指摘した人は、私の他にはいないようだ。たぶん。)
2-2
本田が同点ゴール。
ここでは、岡崎と敵 GK が交錯して、もつれて倒れた。このことで、敵の GK は行動不能状態になった。その隙を突いて、乾がうまくスルーパスして、本田がゴールキック。同点!
ここでは、乾と本田の二人が殊勲だと見えるが、実は、岡崎こそ(隠れた)貢献者だ。敵の GK を無効化したからだ。敵の防御能力を大幅にそいだわけだ。
ただ、報道を見ると、同じことでも見方が違う。「岡崎の貢献」とは見ずに、「敵 GK のミス」と見る人が多い。
そうかな? 「敵 GK のミス」かな? 私は「岡崎の貢献(好プレー)」だと思うけどね。
大迫には疲れが残っているように見えるので、岡崎をもっと使いたくなる感じだ。次の試合では、大迫は休ませて、岡崎を先発にしてもいいだろう。
総評
日本は優勢であって、試合に勝っていて当然だった。
しかし実際には勝てなかったのは、川島のひどいプレーのせい。その根源は、西野監督が川島を起用したせい。(用兵ミス。)
責任は、監督にある。(次戦も、その二の舞になる可能性がある。どうなるかは、監督しだい。)
[ 付記1 ]
次戦の予想と対策。
ポーランドはどうするか? すでに敗退が決まっているので、たぶん本気では戦わないだろう。主力は休ませて、若手を使うだろう。
ならば、こちらも手抜きでいい。むしろ、次々戦向けに、少し選手を休ませたい。たとえば、大迫や原口や長谷部を休ませたい。
今回、大迫の疲れが取れていない感じで、動きが鈍い。シュートミスの場面もあった。体がうまく動かない感じだ。次々戦向けに休ませて、かわりに岡崎を使えばいい。FW は疲れやすいものだ。
原口も少し休ませたい。運動過多という感じだ。彼は試合でスピードでは最速を記録したそうだ。セネガル選手よりも足が速い。ならば、次の試合には、彼を休ませて、かわりに武藤を使いたい。
長谷部もベテランなので、休ませたい。山口を使えばいいだろう。
GKは? 川島は当然お休みしてもらう。東口がいい。中村は駄目。中村なら、まだ川島の方がマシだ。
( ※ 主として、私の個人的な感想です。1サッカーファンの主観です。……でもまあ、よく当たるんだ。)
[ 付記2 ]
次のポーランド戦の予想は……
ええと。たいていの人が「日本有利」と思うだろうから、私としては、特に意見は言いません。他人と同じじゃ、つまらない。世間が「日本不利」と言って騒いでいるときに、それと反対の意見を言うから、本サイトの価値がある。
世間と同じことを言ったんじゃ、本サイトの価値がない。だから、黙っています。
したがって、次のポーランド戦では、結果がどうなろうと、「私の予想が当たった」とは言いません。私は予想しません。
( ※ しいて言えば、「楽観していると、思わず足元をすくわれることもあるぞ」と言いたいところだが、……状況はどうも、日本にとって有利な状況がそろいすぎている感じだ。ポーランドは士気が低下していそうだし。セネガルとコロンビアはつぶし合いそうだし。川島を出さなければ、日本はおおむね安全パイだろう。)
( ※ と私が言うと、流れが変わって、西野監督は川島を先発させたあげく、GK のミスのせいで日本が敗退する……という可能性もある。でもまあ、私がここに警告しておいたから、厄払いも しそうだ。)
【 追記 】
専門家の戦評がある。(林舞輝)
→ https://www.footballista.jp/special/46745
彼は「予想が外れた」と言って、懺悔しているように見えるが、なぜ予想が外れたか、わかっていないようだ。だから私が教えよう。
彼の予想の前提は、「セネガルの方がフィジカルで上回っているから、フィジカル面で日本はとうてい対抗できない」ということだ。そして、それは、間違っていたわけではない。実際、序盤では、日本はセネガルに圧倒されていた。
だが、その先に、重要なことがある。「フィジカル面で上回るチームが活躍できるのは、短時間に限られる」ということだ。そして、サッカーというのは、長距離を走るスポーツなのである。
フィジカル面で上回るチームが勝つのではなく、持久力で長距離を走るチームが勝つ。日本がフィジカル面で劣るとしても、長距離を走って、相手の体力を奪えば、1対1のデュエルでも十分に勝ち目があるのだ。……そして、それが、試合の後半で起こったことだった。
だから、フィジカル面で日本が劣るとしても、長距離を走ることで(あるいは相手をして無駄に長距離を走らせることで)日本が優位に立つことは、十分に可能なのだ。……それゆえ、私は「フィジカル面で勝るセネガルを、組織力で勝る日本が上回れる」と予想した。そして、実際、そうなったのだ。
サッカーで大切なのは、何よりも、組織力なのである。そのことを理解しているから、私は正しく予想できた。そのことを理解できない人(ハリルなど)は、サッカーをまったく理解できていないし、予想も外しまくったわけだ。
( ※ なお、上記の記事の執筆者は、「日本のフィジカルがセネガルと互角以上だ」と思っているようだが、そんなことはない。普通の意味のフィジカルなら、序盤に見たとおりで、セネガルが圧倒的に上回っている。しかしそのフィジカルの優位性は、短時間しか続かないのだ。日本は、相手を疲れさせることで、相手のフィジカルの優位性を無効化させることができるのだ。これは決して、日本のフィジカルがセネガルと互角だということを意味しない。むしろ、瞬発力と持久力の差だ。……ここを正しく理解しないと、この人のようにやたらと日本の実力を買いかぶるようになる。大いなる誤解だが。)
過去何度も二連敗の後、一勝返しているのがポーランド
平たく言えば「判断」はしていない。
動物的な反応スピードが売りのGKなのでは。
そして、監督もそんなことは重々承知で使っている。
時間的なプレッシャーが強い場面では、彼に高度な判断は期待できないことを前提に戦うほかありません。
全国規模のGKプロジェクトによりナショナルGKキャンプに招集されるのは20名。
この中から各世代1人くらいは天才いればいいのですが、天才GK不毛の時代なのでしょうかね。
天才が死ぬほど努力しなければ、世界の頂点には立てません。
厳しい戦いが続くでしょうが、この2戦はチームの力に自信を持てたことが最大の収穫だと思います。
けっこう大事なことが書いてあります。
いちサッカーファンの出来ることではありません
本来的に比べることの出来ないものを比べるのもそうだし、
物事を直線的に捉えようとするのもそう
妄想と現実の区別がつかず、
蝶々を捕まえることも出来ない
ハリルがアルジェリア時代に成功したことについては、問題ありません。ハリルは優秀な監督です。ただ、日本には向いていない、というだけです。
そのことは、下記で記しました。(再掲)
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セネガルの監督なら、ハリル流が正解だと思います。身体屈強だし、技術はたいしたことがないし。
ま、日本人が白人や黒人だったら、体力を利用して、ハリル流が正解かもね。
http://openblog.seesaa.net/article/460082057.html#comment
もっと東口を海外遠征のゲームに出して経験を積ませるべきでしたね。
川島の悪癖は今に始まったことではありません。
「キャッチングできるボールも安易にパンチングではじく」、「敵がいるところにシュートを打ってくださいと言わんばかりにはじく」なんてプレーはこれまでも度々顔を出してきたものです。
それでも彼を使い続けたのは、何らかの理由があったのでしょう。
さて、戦略的「仏の顔」が「怒れるクリシュナ」に変ったかどうかはポーランド戦に乞うご期待といったところ。