幸福の科学の大川隆法氏についても、実際にどんなことを言っているのか、自分の目で判断せずにして批判をするのは控えるべきだと思う。
なので読んでみた。
もっと別な内容のものが良かったと思うのだが、ネット上では見つからなかったので、とりあえず以下を読んでいただきたい。
それにしても、こんなことを言っていたとは、自分はしらなかった。
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◆大川隆法氏インタビュー
「ウチは創価学会より集票力がある」
文藝春秋、2009年08月01日号
――マスコミの取材を受けるのは18年ぶりですが、なぜ今年5月という時期に幸福実現党をつくって、総選挙に臨むことになったのですか。
大川 常識的に考えれば不思議でしょうね。政党を立てるには準備から含めれば、最低でも1年はかかるのに、ほんとに4月中はまったく準備をしていませんでしたから。すべては「幸福実現党宣言」となる4月30日の私の説法から始まって、5月になって急速回転で1カ月で全部立ち上げました。
――その直接のきっかけは?
大川 麻生政権の統治能力の欠如です。北朝鮮の金正日対策を見てもふがいない。「金正日に残された時間はもう少ない」と私は見ているので、それだけに今回の核やミサイルの動きからは、金正日の高い本気度が読み取れる。しかし、自民党はこの期に及んで、まだアメリカが手助けをしてくれると踏んでいる節がある。もともと、自民党の外交政策については支援をしていましたし、一生懸命後押しもしましたが、麻生政権は末期状態に陥って、もちませんよ。
一方で、アメリカがオバマ政権になった上に、日本まで民主党政権になったら、国防上たいへんな危機だし、それが間近に迫っている。その政権交代へのせめてもの抵抗として、何らかの意思表示や行動をしなければならない、と考えました。国民が不幸な選択をしていくのだったら、その前に声を上げるのが一つの使命かな、と。
――今回の政党結成にあたっては、霊界との通信があったと、公表しているが?
大川 事実ですが、信じる信じないは、人それぞれでしょう。ただ、宗教の立場で申し上げれば、霊界との通信は非常に神聖で、それによって先が見える人の意見も重要なんです。
――勝算はあるのですか?
大川 「1議席も取れないのに候補者を立てて、どうするつもりだ?」とか、「(90年の衆院選に出馬し落選した)オウム真理教のようになるぞ」といったご意見も耳にしますが、客観的に組織分析をした感じでは、幸福の科学の組織力は自民党や民主党よりも上です。自民・公明の連合軍の組織力も測定済みですが、たいしたことない。ただね、ウチの教団には選挙というカルチャーがまだ十分にはない。そのカルチャーを短期間で作れるかについてはリスクも相当あります。あとは教団としての本気具合をどうやって見せるか、が問題ですね。
――その教団の組織力を測る指標の一つに信者数があります。いま幸福の科学の信者はどの程度ですか?
大川 ウチは会費をとっていないので、今現在の信者数を確定できないんです。何をもって信者数の基準にするかは各教団の裁量に任されていて、ウチは信者だけに渡される根本経典『正心法語』の発行部数が基準です。1986年から現在までの累計部数が1,100万くらいでしょうか。
――これまでの選挙ではどこの政党を応援していたのか?
大川 ウチの信者には自民党支持者が多かったけれど、民主党や社民党、無所属議員の支持層にまで広がっています。過去の選挙では、与野党の候補者双方がウチの信者だったケースもあって、その場合、どちらに投票するかは信者個々人の判断でした。そして信者の国会議員は、自民党、民主党を合わせれば、100人近くいらっしゃいます。ところが最近は、政治家のほうが宗教の票だけを利用しようとしますからね。
――今回の選挙では、信者が他の政党から立候補した場合はどう対処するのか?
大川 ウチは寛容な教団ですから、これまで同様、自民党や民主党から立って当選しても信者として残れるとみんな知っているんでしょうね。しかし、信者としての心の教えの方はついてきていても、政治のほうは政党の考えがある。幸福実現党の求心力をもう一段高め、本気度を有権者の信者に伝えるためにも、今回の選挙で幸福実現党は情け容赦なく300小選挙区すべてに候補者を立てたのです。
「まさかの時」に大躍進?
――情け容赦なくとは、これまで支援してきた自民党に対してですか?
大川 いや、自民・民主の両方に対してです。選挙区によっては自民党、民主党、幸福実現党の3人の信者の候補者が争うところも出てくる。これまでは、そこの信者はどちらかの候補を応援していたはずなので、今回は双方にとって厳しい選挙になりますよ。
――全選挙区での候補者擁立は無謀では?
大川 われわれは、いざという時には政権の受け皿になる覚悟があるから、全部で350人近い候補者を立てたんです。(選挙区を絞り込んで)20とか30という小規模の選挙になれば、相当な率で当選する可能性はありますが、それではただ政界に進出するだけで、意味がありません。自民も民主もダメだ、と国民が判断したときのために受け皿となるべく、急ごしらえで政党を作ったのです。同時に、ウチの政治的な意見をストレートに表現するのには、やはり政党があったほうがいい。
――しかし、政界やマスコミでは「議席はゼロではないか」と予測しています。総裁自身の目標議席はいくつ?
大川 ハハハ。それが聞きたいんでしょうね(笑)。我々は「勝敗ラインが下がって、ラクな戦いになった」なんて喜んでますがね。今の民主優勢の状況が投票日まで続いて、鳩山民主党が大勝利するとも私は思っていません。民主党にもアキレス腱がきっと出てくる。そうなった時に、自民も民主もダメだとなって、天の利が注いで「お待ちしておりました」「まさかの時の幸福実現党」という躍進があるでしょう。ただ、総選挙で終わりではなく、自民党や民主党で当選した議員から幸福実現党に移る人が必ず出てきます。
――つまり、選挙後の政界再編も視野に入れている、と。
大川 そう。一定の議席が確保できれば発言力も増してくるので、再編の形に関してもイニシアティブがとれるかどうか。数でいえば、派閥一つ分が最低ラインかな。
――ということは、20~30議席が目標ですか。かなり強気ですね。
大川 派閥一つって、そんなに少ないですか?そんな数じゃ、泡派閥ですよ(笑)。最悪の場合でも自民党の大きめの派閥くらい。
――最大派閥は清和会の衆参併せて約90人ですから相当数。公明党をも上回るのですか。
大川 負けるとは思いません。向こうは小選挙区には8選挙区しか立てないんだから、そもそも第一党になる気さえないでしょう。
――18年前のインタビュー(本誌91年8月号)では、大川総裁自身、「失礼かもしれないけど」と断った上で、公明党結党が創価学会の失敗だった、と断罪していますね。
大川 はい、言いました。
――それを、宗教団体の政治進出に対する批判だと受けとめました。しかし、今回の政党結党はそれと同じ轍を踏もうとしているように見える。幸福の科学は変質したのですか。
大川 それは考え方の違いもあるでしょう。向こう様は、我々に対して「次元が違うよ」と言っているようですが、それはウチも一緒。「その通り、次元が違うよ」とお答えします(笑)。国内の様々な宗教団体にお聞きになれば分かるでしょうが、戦後の宗教のイメージを悪くした団体は一体どこか?挙がるのは、ただ一つですよ。やはり創価学会・公明党のイメージの悪さが、宗教全体のイメージの悪化とイコールになって何十年と広がったことに、宗教界全体は迷惑しました。
その公明党は唯一の宗教政党としてすでに国政にいるにはいますが、これは宗教界の意見を必ずしも代弁していません。むしろ公明党とはまったく違う考えで動く宗教政党があることを知っていただく方が、日本国民の啓蒙にもいいんじゃないですか。
――しかし反面、創価学会は公明党を持つことで、政治に対して自分たちの考え方を反映させ、力を行使できる、ということを示した宗教団体ともいえます。それだけに、公明党をモデルにして幸福実現党を立ち上げたと受け止める人も多いと思います。
大川 いやいや、あれでは困ります。
――具体的には、創価学会・公明党とどこが達うのですか?
大川 二つありますが、なにより、「教え」と「信者の行動パターン」を見れば全然達います。創価学会の教えの基には「真善美」がありますが、途中から「真」を「利」に置き換えた。「利」が一番、つまり欲望を肯定したわけで、これは仏教の教えと正反対です。突きつめれば、基本的に現世利益だけの宗教なんです。もう一点、創価学会は激しい他宗排撃をしましたが、その点、ウチは他宗に寛容で、他宗教に属する牧師や住職も信者にいます。天台宗だと千日回峰を達成した人も信者にいるし、浄土真宗系の教祖様もウチで活動しています。相当懐が深いんです。自民も民主もM&Aだ
――近年の宗教政党では、オウム真理数の歌を歌いながらの選挙運動の記憶が今なお鮮明です。
大川 怖かったね、あれは。当時、新幹線に乗ってたら隣の席で歌われて、逃げ出した思い出があるよ(笑)。
――そのオウムの変質は、あの時の選挙の失敗がきっかけだった、といわれています。
大川 いやいや、オウムは宗教政党とは違いますよ。あれは、選挙前にすでに殺人事件を起こしていたから、国会議員になれば不逮捕特権があるので逃れられると思って立候補したのでしょう。それに、オウムとは教団規模からして全然逮います。オウムは信者数が1万人でしたが、ウチは活動拠点が支部や末端の布教所まで合わせれば国内で1万カ所もあるんです。これだけの大規模な活動拠点をもつ攻撃力の前には、他の政党だって震え上がります。
はっきりいえば、自民党と民主党を、丸ごとM&Aするくらいの覚悟で、政党を作りました。今年すぐは無理でしょうが、数年かければ両党とも抜け殼のようになっていきますよ。
(続く)
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