私がピアノの先生だと聞くと
困った顔しながら、話しかけられることがよくあります
そのほとんどが、「練習しない問題」です
昨日、私に声をかけた方、
とってもかわいいお母さんのセリフです
「私も子供の頃、練習しない方だったから
強くは言えないんだけどね
ほんと練習しないのよー
発表会もあるのに、どうしたらいいかしら・・・」
目次
- ピアノを習うということ
- 小さい子供のピアノの練習は親がかりです
- 1.その日のスケジュールに必要な情報を、子供から引き出しましょう
- 2.お母さんがご飯を作り始めたら、子供のルーティン開始です
- 3.練習がはかどる声掛けをする
- 聞いてくれる人がいてこその音楽です
- まとめ 夕食前の子供のルーティン
ピアノを習うということ
私、思わずニコニコしちゃいました
あのね
子供は「親が子供のころ練習しなかった」ことは知らないから
子供のころのことは、なかったことにしちゃいましょ!
どうしても気になるなら、
「私は練習苦手だったのに、
あなたはちゃんと練習して偉いわ♡」
って、たまに練習するたびに子供を褒めるネタにしちゃいましょう
ところで「そもそも」なんですけど、
ご自分があまり練習しなかったのに
お子様にピアノを習わせるのはなぜですか?
練習という「努力」と、弾けたという「達成感、成功体験」
それが教育的にいい効果をもたらすというのが
「教育の専門家」が、お稽古事として「ピアノ」を進める理由です
でもそれって、うまくいけばの話であって
うまくいかなければ、挫折体験にもなるんですよね
まあね、挫折体験も人生には必要・・・ですよね
子供のうちに、いくつか挫折も体験して
うまくやり過ごすスキルを身に着けることは
いいことだと思います
「そもそも」その2
所詮、ピアノなんて「人生の楽しみの一つ」でしょう?
練習をあまりしなかった保護者の方が、
子供をピアノのプロにしようなんて
思ってもいませんよね?
ならば、練習さぼったって、どうってことないですよ
先生にもよりますけれど、
「大人になっても楽しめる趣味を一つ、持たせてあげたいんです」
とでもお伝えしておけば、
それほど先生も、「練習練習」おっしゃらないんじゃないかしら
私みたいな「趣味で楽しむピアノの先生」にしてみれば、
「ちょっとした気分転換」
「週に1回、楽しい時間を過ごす」
をピアノを習う目的にしていただいても
ぜんぜんOK なんですよ
そう考えたら、あとは
「いかに練習を楽しい時間にするか」
の工夫をした方が、いいとは思いませんか?
小さい子供のピアノの練習は親がかりです
小学校2年生、3年生ぐらいまでは
ピアノの練習は、かなりの部分で親がかりになります
サポートが必要な部分があるんです
その一つに、
練習を続けるためのサポート
が、あります
今回、ご相談があったのは
フルタイムで働いている保護者様です
練習に付き合ってあげるのは、なかなか難しいですよね
まずは、日常のルーティンを作ってしまいましょう
1.その日のスケジュールに必要な情報を、子供から引き出しましょう
夕方、家に帰ったらまず、
「ちょっとお茶を飲む」時間つくりませんか。
「今日どんなことがあったの?」
「もしかして、面倒な宿題とか、ある?」
「明日までに用意しなくちゃいけないこと、ない?」
と、その日のスケジュールに必要な情報を子供から引き出しましょう
夕食時に聞いても、時間がタイトできついことがあるので
帰宅直後、10分でもこの時間があるとその後の時間が楽になります
2.お母さんがご飯を作り始めたら、子供のルーティン開始です
お母さんの動きと共に、
子供のすることを決めるというのが合図になります
お母さんが夕ご飯を作り始めたら、
ピアノの練習を始めるという約束をしましょう
何が違うかといいと言いますとですね
「練習しなさい」
と、言わなくて済むようになるんです
「練習しなさい」、「勉強しなさい」
これって「やる気をなくす魔法の言葉」ですよね
これこが
「さーて、お母さんご飯作ろうかな」
という風に変わると、
「お母さんが始めるから、私はピアノをやるんだよな」
という風に、
子供の方も意識のスイッチが入るようになります
子供が席を立つそぶりを見せたら
「あ、練習? いいね!」
と、にっこりして見せましょう
このお約束には、ちょっと「裏」がありまして
「お母さんがご飯をつくらない日は
ピアノの練習をさぼっていいよ」
と私はいつも一言、声がけするんです。
そうするとね、
生徒さんはみんな、「にやっ」っとするんですよ。
つまりは、子供って
よくわかっているってことなんです。
3.練習がはかどる声掛けをする
約束通り、お母さんがご飯を作り出した時に
お子様がピアノに向かう様子を見たら
「あなたのピアノを聴きながらだと、ご飯作りがはかどるわ♡」
と、子供をのせます
「あなたの弾くピアノ、大好きなのよねー
もう一回弾いてくれない♡」
と、さらにのせます
「この前やってた曲、良い曲だったわよねぇ
聞かせてくれる♥」
がんがん、のせます
これが、楽しく練習させる「手」です
聞いてくれる人がいてこその音楽です
聞いてくれる人がいるというのは、モチベーションが変わります
相手が喜ぶ演奏の仕方というのを
考えるようになるのです
その曲が、どんなことを伝えようとしているか
考えるようになるのです
自己表現の練習として、これほど重要なことはありません
うまい下手ではなく、どうしたら伝わるかが大事なのです
歌だと皆さん、納得してくださるんですけどね
ピアノは技術だと思っている方が多いようで、つまらないなと思います
ことは、音楽ですよ
伝わることが全てです
どう伝わるかが大事なのは、聞いている側も同じです
「練習しなさい、聞こえてるわよ」
と伝えるよりも、
「私は楽しく聞いているよ」
というアピールの方が絶対大事です
うれしいですよね
まぁ、たまにはね
「お母さん、ご飯の用意するよ
ねえ、するよ
ご飯の用意するってばー!!」
って、セリフになる日があったとしても、良しとしましょうよ
とにかく大事なことは「練習しなさい」という負の魔法の言葉を
言わないことなんですから、ね
まとめ 夕食前の子供のルーティン
私、自分のこどもを見るために、
小学生向けの塾の先生していたことがあるんです
その私のお勧めは
1、ピアノを練習する
2、学校の宿題をする
3、国語の本などの音読をする
4、漢字の練習をする
5、計算問題をフラッシュカードで声を出してする
6、図形問題など鉛筆を使う問題をやる
7、英語の音読をする
8、単語練習などをする
音を出しながら練習することと、
音を出さずに練習することを、交互にすることがオススメです
集中のリズムがつきやすいからです
小学生の場合、一つのセクションが5分~10分ほどがいいようです
長くならないように、気をつけてあげてください
子供のピアノの練習に困っている保護者の皆さん
いかがでしょうか?
ヒントになりそうですか?
子供が楽しく集中できるように、
うまい声掛けができそうでしょうか
声掛けしながら、ご飯の準備、大丈夫ですか?
何か失敗したら
「ピアノに聞きほれちゃったの・・・」
と、言っておきましょうかね
親の役割は「楽しく続けられるサポート」です
ほめるネタを、たくさん探してあげてください
下のお子さんがおられるなら、
「親を独占する時間」に設定するのもいいと思います
10分~15分ぐらいの時間です
張り付いて、褒めまくってあげてください
エネルギーもお金もかけて、過ごす時間です
いい時間になるように、ご家族で相談してみてくださいね