「TETRIS EFFECT」プレイインプレッション&水口哲也氏へのミニインタビュー。コンセプトは“禅テトリス”?
本作の開発を手がけるのは,「Rez」や「ルミネス」といった作品を手がけてきた水口哲也氏率いるエンハンスだ。4Gamerは本作の試遊に加えて,水口氏に短い時間ながらも話を聞くことができたので,本稿でその模様をレポートしよう。
幻想的な映像とサウンドが生み出す没入感
まずは「TETRIS EFFECT」のプレイインプレッションからお届けしよう。本作は通常のディスプレイでもプレイできるが,今回はPS VRを使用した。
PS VRを使うといっても,ゲームの基本的なルールや遊び方はこれまでのテトリスと同じだ。上から落ちてくるテトリミノをうまく積んで横1列を揃え,消していけばよい。
操作方法も,[×]ボタンでテトリミノを回転させ,方向キーの左右でテトリミノの移動,下で落下速度アップ,上で最下部まで瞬間的に落下と,遊び慣れたテトリスだ。
しばらくテトリスを遊んでいない人にとっては,[R1][L1]でテトリミノをストックしたり,取り出したりできるのは新鮮かもしれない。いわゆる“テトリス棒”をとっておいて,4列揃えるチャンスが来たときに使うといったことができるのだが,これも近年のテトリスではおなじみの機能だ。
本作ならではの要素が「ゾーン」と呼ばれるシステムだ。テトリミノを消していくと溜まるゲージが最大になった状態で[L2]か[R2]を押すと「ゾーン」に突入し,一定時間テトリミノの自然落下が止まるので,ピンチを切り抜けやすくなる。また,ゾーンのときに消したラインは終了時にまとめてカウントされるので,通常では不可能な5ライン以上の同時消しも可能になるのだ。
などと説明してきたが,筆者が個人的に最も魅力を感じたのは,プレイの没入感だ。瞑想用のビデオがインタラクティブになった感じとでも言えばいいのか,普通のゲームを遊ぶときとは違う心の動きがあった。プレイを横で見ていた編集者によると,筆者はテトリミノを消す度,口元に笑みを浮かべていたらしい。
パズルゲームであるテトリスにはプレイ中に笑う要素はあまりないはずだし,何より今回は仕事としてプレイしていたのだが,そんなことが関係なくなるくらいの気持ちよさがあったということだろう。
VRゲームのプレイ感を文章で伝えるのは非常に難しいのだが,「TETRIS EFFECT」の体験は水泳に似ていると感じられた。水の中に入ることで外界と隔絶されて日常を忘れ,意識が泳ぐという行為の心地よさに占められていくように,「TETRIS EFFECT」という深いゲームの底へ底へと潜っていくような感覚を覚えたのだ。
こうした感覚を生み出しているのは,次々とデザインが変わっていく背景やテトリミノ,プレイに連動したサウンドだ。
光の粒が集まって描かれるクジラが泳ぐ中,ネオンサインのようなテトリミノが落ちてきたり,バリ島のお祭りのような空間で,炎のように燃えるテトリミノを積み上げたりと,プレイが進む度にまったく異なる世界が展開される。そして,VRがこういった演出をさらに効果的にしているのだ。
サウンド面では,水口氏が手がけた「ルミネス」と同様に,テトリミノを回したり落としたりすると,BGMに合わせたサウンドが鳴る。このおかげで,自分で曲を演奏しているような気分にもなってくるのだ。
そして「ゾーン」を発動させると,没入感はさらに高まる。本来ならばゲームを有利に進めるために発動させるものだが,筆者はプレイの途中から,「ゾーン」がもたらす心地よさを味わうために使うようになっていた。
こういった「TETRIS EFFECT」の心地よさは,幻想的な映像やBGMがそれぞれ単体で生み出しているものではないように思える。こうした要素がテトリスというゲームの操作によってインタラクティブに変化したり,渾然一体となることで生まれるような気がするのだ。
なので,プレイ映像を見るだけでは,本作の魅力は十分には伝わらないように思う。リリースされたら,ぜひ実際に,それもPS VRを使ってプレイしてほしい。
軸になったのは“禅テトリス”。水口哲也氏へのミニインタビュー
4Gamer:
あのテトリスを水口さんがリニューアルされるということで驚きました。
水口哲也氏(以下,水口氏):
発表のトレイラーを見てどう思いました?
4Gamer:
率直に言うと,極めてシンプルなパズルゲームであるテトリスと,VRや4Kといった技術の組み合わせは意外でした。ですが,水口さんが「Rez Infinite」などでVRを追求しているだけでなく,「ルミネス」「メテオス」といったパズルゲームも手がけていることに思い至って,腑に落ちたというか。
水口氏:
テトリスは非常に完成度が高いゲームですから,単純に遊ぶだけなら,それこそ30年前に出たゲームボーイでも十分なんです。ただ,テトリスをどう進化させるか,という問いに答えを持っている人は少ないですよね。
4Gamer:
確かに,テトリスはプラットフォームの世代が変わる度にリリースされていますが,手軽さにフォーカスしたものが多いように思います。進化を目指すことになったきっかけは何だったのでしょうか。
水口氏:
「テトリス」の作者であるアレクセイ・パジトノフさんと,ザ・テトリス・カンパニー会長のヘンク・ロジャースさんから,「あなたが手がけた『ルミネス』や『Rez』のような“マジックのフレーバー”をテトリスに使って,新しい体験が生み出せないだろうか?」というご相談をいただいたことがきっかけです。
4Gamer:
「テトリスでの新しい体験」というのは,なかなか難しそうなテーマです。
水口氏:
それを考えるうえで軸になったのは,ヘンクさんの「禅テトリス」というビジョンでした。
4Gamer:
「禅」ですか。
水口氏:
テトリスがうまくなって「ゾーン」に入る人たちから着想を得たものです。頭の中からロジカルな思考が消えていき,ただ感じながらプレイする,超越した状態ですね。
テトリスを遊ぶことで突入できる「ゾーン」を音楽や映像の力で拡張できないか。そして,映画やドラマを見るようにエモーショナルになれないか……ということを考えてたどり着いたのが「TETRIS EFFECT」なんです。
4Gamer:
たしかに座禅を組んで精神を研ぎ澄ますことに通じるものがあるかもしれないですね。その「ゾーン」の拡張体験を実現するのがPS VRや4Kだと。
水口氏:
はい。「TETRIS EFFECT」は4K環境やPS VR専用のゲームではありません。こうしたオプションを使うと,ゲーム体験が大きく拡張されるということですね。
4Gamer:
「テトリス」としての遊びに何かプラスアルファがあったりはしますか。
水口氏:
巨大なブロックが落ちてきたり,ラインを揃えると爆弾が爆発してブロックが歯抜けになったりといったイベントが起こるモードを用意しています。
4Gamer:
なるほど。いつもと違った感覚で楽しめそうですね。発売はいつ頃になりそうですか?
水口氏:
2018年秋を予定しています。現在は最終的なチューニングの真っ最中です。
4Gamer:
期待しています。ありがとうございました。
「TETRIS EFFECT」公式サイト
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