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 日経 xTECH分解班は、ファッションECサイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するスタートトゥデイが開発した自動採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を入手。マーカーの分析や測定実験を通して、自動採寸の仕組みを入念に調査した。今回の「測定実験編」では、「既製服では自分に合うサイズがない」という悩みを持つ記者がZOZOSUITを使って採寸、“ピッタリサイズ”の衣服をオーダーするまでの顛末をレポートする。



 いよいよ、ZOZOSUITを使って測定する。被験者は、”わがままボディ”が自慢(?)の先輩M記者だ。上司に焼肉をおごってもらうことを条件に、着用画像と体形データの公開を快諾してくれた。

 ZOZOSUITを注文する際は、身長と体重、性別の入力が必要だ。入力した内容に基づいて、「サイズ1」~「サイズ8」の8種類から適した1つが届く。今回、測定に使用するZOZOSUITは、M記者とは対照的に細身で小柄なKデスク(男性)が注文した「サイズ2」である。

 スタートトゥデイのWebサイトによれば、既に配布を開始しているのはサイズ2で、その他のサイズは発送が遅れているようだ。ZOZOSUITを注文した他の編集部員に到着予定のサイズを聞くと、サイズ2の他に「サイズ3」や「サイズ6」もいた。ZOZOSUITの大きさがどれくらい異なるのかは分からないが、少なくともM記者の適正サイズは2ではなさそうである。

 「ひょっとして破れてしまうのではないか」という周囲の予想に反して、M記者の全身はしっかりとサイズ2のZOZOSUITに収まった。とはいえ、締め付けられているせいか「立っているだけでつらい」ときつそうなM記者。先輩のためにも早く測定を終わらせて、焼肉を食べに行こう。

ZOZOSUITを着用したM記者
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 そんな中、M先輩が衝撃的なひと言を口にした。「これ、首がある人用だよね……」。いわく、あごのお肉で「首がない」人の場合、指定通りに首の部分を伸ばして着用することが難しいらしい。ZOZOSUITの首には小さなマーカーがあるのだが、確かに隠れてしまっている。このまま測定すると、注文するシャツの襟が首に対してきつすぎたり、逆に開きすぎたりしてしまう可能性がある。せっかくなので、このままの状態で計測した。

首のマーカーが完全に隠れている
「俺みたいに首がない人だっているんだよ」とぼやく先輩
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