福岡市の繁華街で発生した殺人事件の被害者が著名ブロガーで、ネット上で中傷されたことを恨んでの犯行だったという話がネットで拡散しています。警察は正式発表していませんが、一部報道されている内容からすると、被害者が著名ブロガーであることは間違いないようです。

写真:アフロ

 6月24日の午後8時ごろ、福岡市中央区の施設で「人が刺された」と110番通報があり、男性1人が背中をナイフのようなもので刺されていました。男性は病院に運ばれましたが死亡が確認されたとのことです。警察が報道機関に対して説明したところによると、死亡したのはインターネットセキュリティー会社スタッフの岡本顕一郎さんで、当日は、施設の会議室で開かれていたネット関係のセミナーの講師をしていたとのことです。

 岡本氏はネット上でHagex(ハゲックス)というニックネームでブログを書いており、当日のセミナーのテーマも、ブログのアクセス数をどのように増やすのか、ブログを書くことで生じるトラブルについてどう対処するのかについて解説するという内容でした。

 岡本氏のブログでは、ある人物が岡本氏を罵倒するメッセージを何度も岡本氏に送りつけており、岡本氏もこの人物に対して「低能先生」とブログ上で罵っていました。その後、岡本氏は刺殺されてしまうのですが、事件が起こった当日、岡本氏と対立していたと思われる人物がブログに投稿した内容が、犯行声明に見えるとの話がネットで話題となり、岡本氏への恨みから犯行に至ったのではないかとの噂が広がっていました。

 犯人は現場から逃走したものの、その後、自首しており、警察の事情聴取において「ネット上で恨んでいた」と供述しているそうです。

 ネット上はプライベートな空間と認識している人が大勢いますが、理屈上は誰でも閲覧できますから、あくまで公の空間ということになります。今回の事件の詳細についてはまだ分かりませんが、SNSやブログで発信する人は、どのような人が見ているのか分からないという現実についてもっと意識した方がよいのかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

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