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回帰マス連絡会掲示板


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[498] 2018 相模川のサクラマス復活に向けて Name:伊藤 2018/01/29(月) 18:22 [ RES ]
皆様、明けましておめでとうございます。
この掲示板が残っていることを知る元会員の方は少ないかも知れませんが、
もし、いらっしゃいましたら足跡を残していただければ幸いです。

実は先ごろ、「キャッチアンドクリーン」の小平さんから、相模川のサクラマス復活
を検討しているので、「回帰マス連絡会」の活動についてお聞きしたいとの連絡がありました。

願ってもないことですので、1月27日に中津川~相模川を見ながら、できる限りの説明をして来ました。
大きな夢が、将来に向けて上手く繋がってくれればと願っています。
本掲示板をご覧の皆様にも、できる範囲でのご協力をお願いします。

キャッチアンドクリーン
http://catchandclean.naturum.ne.jp/


[499] RE:2018 相模川のサクラマス復活に向けて Name:PENN 2018/01/29(月) 21:19
いいお話ですね
何かご協力できることがあればできる範囲で・・・
続報を待ちます。

[500] RE:2018 相模川のサクラマス復活に向けて Name:はやし 2018/02/02(金) 21:49
具体的な事になれば、とても喜ばしいことですね。
お手伝いします。

[501] RE:2018 相模川のサクラマス復活に向けて Name:右脳派釣師 HOME 2018/02/18(日) 19:28
はじめまして、catch&cleanの参加者、右脳派釣師と申します。
突然の書き込み失礼しますm(__)m
回帰マス連絡会様のその活動、活躍は以前より存じておりましたが
誌面にて伊藤様の姿を拝見し、こちらの掲示板を見たところ
新たに書き込みがされていて大変嬉しく思い
思わず書き込みさせてもらいました。
いつの日か回帰、遡上するサクラマスを見たいです。
よろしくお願いします。

[502] RE:2018 相模川のサクラマス復活に向けて Name:伊藤 2018/03/03(土) 20:02
PENNさん・はやしさんお久しぶりです。
釣り人社から出ている「鱒の森」誌3月号に、不定期連載として載っています。
是非ご一読下さい!

右脳派釣師さん、初めましてでしょうか・・・?
回帰マス連絡会のメンバーも、だいぶ高齢化しました(平均60歳台)ので、若い皆さんの活力に期待です!
環境も整って来たようですから、素晴らしい未来が待っていると確信します。
放流種苗・放流時期・放流場所さえ間違いなければ、結果は自然と付いてきます。
通い込んで行動パターンさえ掴めれば、たとえ釣り上げられなくとも、ジャンプや遡上行動を見ることは可能です。
素晴らしい姿を是非ご覧ください!


[503] RE:2018 相模川のサクラマス復活に向けて Name:右脳派釣師 2018/03/04(日) 00:02
伊藤様、返信ありがとうございますm(__)m
相模川は少年時代によく釣りをした思い出の川です。
釣りあげるのは夢ですが、まずは回帰することを願います。
どこかでお会いすることがあれば、是非ともお話を聞かせて下さい。

[504] 2018 真鶴の海で銀毛ヤマメ Name:伊藤 2018/03/13(火) 21:29
3月12日、真鶴の海(福浦定置網)?で銀毛ヤマメが捕れました。
http://uoichiba.seesaa.net/
写真から換算すると全長20~25㎝で、降海直後の個体と思われます。

また、尾鰭下葉の擦れ具合から、直前に放流された個体のようです。
由来河川としては、近隣の新崎川や早川など考えられますが、
放流時期からすると、中津川もかなり有望です。

このサイズで降海した場合、回帰サイズは40~50㎝と考えられます。
海洋生活期間は2~3か月間となり、5~6月の回帰となるのです。



3~5月に全長僅か12~15㎝で降海した場合、1年間回遊する北海道型となりますが、
暖かい本州では少数派であり、関東では殆ど出現しません。



[506] 2018 真鶴の海で成長途上のサクラマス Name:伊藤 2018/04/01(日) 19:59
3月31日、真鶴の海(岩定地網)で成長途上のサクラマスが捕れました。
比較するものがなく難しいですが、全長30~35cm程度の個体でしょうか・・・?

3月12日の銀毛ヤマメと同じく、尾鰭下葉に欠損があり、同じ河川からの供給と思われます。



[512] 放流幼魚を見てきました Name:伊藤NEW! 2018/06/25(月) 21:11
本日午後、忍野の宮下養魚場で放流予定の幼魚を見てきました。
夏至における適正サイズは、尾叉長7.5㎝体重5g以下です。
5g前後の幼魚数尾を選び出し水槽で観察したところ、5g以下なら問題ないことが分かりました。

写真は尾叉長6cm体重4gほどの個体ですが、素晴らしい銀毛になりそうです。
養魚場における選別は、8月に10g以下で行っていただくように依頼しました。

8月20日頃からは、一部の個体で本格的な銀毛化が始まります。
その頃に2度目の下見を行う予定です。



[505] チリ産養殖銀鮭のウロコ解析 Name:伊藤 2018/03/27(火) 22:59 [ RES ]
専門的には鱗相(りんそう)解析と呼ばれます。

40歳代の頃は、実体顕微鏡でも十分見えたのですが、年齢に伴って老化が進み、最近では
殆ど見えない状況となってしまいました。

先ごろ、仕事でドローン研修を受けた事を切っ掛けに、顕微鏡も飛躍的に進歩しているのでは、
との思いに至り調べたところ、デジタル・マイクロスコープなるものが安価で売られていること
を知りました。

早速入手し、チリ産養殖銀鮭のウロコ写真を撮影してみました(写真参照)。

念のため、チリにおける銀鮭の飼育状況を調べたところ、淡水で20㎝平均のスモルトまで
育て、その後の海面養殖では平均3kgまで育て、遅くとも満2歳まで(婚姻色)で終了する
との事でした。

その辺の事情を勘案しつつ、鱗相を解析したところ、以下のように考えられました。

1、スモルト帯  約9本 約3ヶ月間
2、海洋帯   約54本 約6か月間
3、スモルトサイズ    約19cm
4、銀鮭サイズ      約60cmと仮定
5、海面での月間成長量  約6.8cm

自然界の本州型サクラマスには及びませんが、養殖銀鮭も3倍速で成長するのです。



[510] 酒田沿岸サクラマスのウロコ解析 Name:伊藤 2018/05/04(金) 17:07
酒田沿岸の刺し網で捕れたサクラマスのウロコを撮影しました。
尾叉長52㎝・体重2.2㎏の個体です。

1、中心部の環状線が大きく抜け落ちているウロコ(再生鱗)が多く、その大きさから、幼魚
  放流由来と考えられます。
2、ウロコの半径から求めたところ、尾叉長19㎝程度での降海と推定されます。
3、以上から、晩秋以降降海し数ヶ月で回帰する、本州型サクラマスと考えられます。
4、スモルト終期に冬至らしき、海洋生活後半も春分らしき活性低下の痕跡が見られます。
5、春分以降の環状線数から、春分から暫くの間、成長の停滞があった模様です。
6、サクラマスでは通常見られる、露出部の網目模様がありません(アマゴと同様)。

※ 再生鱗の中心からの半径割り出しでは、誤差が大きくなりますがご容赦下さい。



[511] 酒田沿岸のサクラマス Name:伊藤 2018/05/04(金) 18:44
数年前の庄内は水産研究者とお会いするため。
今年のゴールデンウィーク前半は、観光と河川確認・サクラマス購入が目的でした。

事前に得た情報から、酒田海鮮市場に行ったところ北海道産ばかり・・・
隣のみなと市場に寄ったところ、数本の酒田沿岸ものが売られていました。

産地によって値段は大きく異なり、酒田沿岸ものは北海道産の1.5倍もします。
また、河川漁獲ものは更に2倍となっていました。
店主によれば味が違うからとの事で、同じ海産ものでも捕れる場所によって違うそうです。

購入したサクラマスは全長54㎝・体重2.2㎏で、キロ当たり3000円でした。
大きなサイズも揃っていましたが、とても高くて手が出ませんでした(笑)。
相模湾産の2㎏級サクラマスは、市場価格でもキロ3500円しますので、南ほど高い傾向です。

今まで、比較的多く味わっている新潟産と比べ、身の色は濃いのです小魚由来の甘みは
少なく、食性の違いを感じました。酒田はアミエビ、新潟はイワシでしょうか・・・!?

写真でも分かると思いますが、頭部や口・尾鰭が小さく、一見して若々しく見えます。
本州型サクラマス(2年魚・年齢1+)の特徴を良く表しています。



[508] 相模川のサクラ Name:KURO 2018/04/19(木) 22:26 [ RES ]
2018年4月16日(月)
相模川にてルアーを投げていたところ、
サクラマスと思われる35~37cm位の魚が
ルアーを私の足元まで追い去って行きました。
その後、ルアーチェンジをして小型スプーンに
変更したらスレでアユが掛かりました。
以前にも同じポイントで大型のサクラを何匹も
見かけています。
私も、本格的に相模川のサクラを狙って
釣ってみたいと思うようになってきました。



[509] RE:相模川のサクラ Name:伊藤 2018/04/20(金) 19:06
KUROさんより数日前、中流の砂利底ポイントで同サイズの擬似銀毛らしき個体が釣られています。
https://blog.goo.ne.jp/zanmailures-blog

このサイズでも、スプリットリングを伸ばしてしまうのですから侮れません。
フックを支点に捻るようなジャンプや、テンションの抜けたライン先でのジャンプで、何度も痛い目にあっています。

頑張ってゲットしてください。


[467] 西湖に残留型ヤマメ放流 Name:伊藤 2013/04/03(水) 18:07 [ RES ]
昨年11月29日、西湖に2000尾のヤマメが放流されました。
関係者によると、放流サイズは15~20cm平均で、多くは残留型の確定した体色で、いかにもヤマメらしいヤマメとの事でした。(写真参照)

今まで繰り返し述べて来たことですが、1年目のヤマメの中で、夏までに10cmを超えた個体は残留型となります。
ひとたび残留型の確定した個体は、たとえ条件の良い湖に放流しようとも、完全な銀毛になることはできません。

活性が低下した12月、ワカサギに混ざって錆びた(茶褐色)ヤマメが何尾も釣られていました。



[468] 3月には Name:伊藤 2013/04/03(水) 18:09
3月20日の解禁日から、20cm~25cmの残留型(写真参照)や疑似銀毛が数尾釣れています。
中には30cm程の疑似銀毛個体もあり、放流魚のばらつきが示唆されます。

昨年末、残留型のみ放流と聞き、育ってもせいぜい30cm程度かと諦めていましたが、少ないながら40cm台の可能性も出てきました。
春の解禁終期となる5月末、どこまで成長できるでしょうか・・・?



[480] 10月は大爆釣! Name:伊藤 2013/10/04(金) 18:56
4月後半から5月に入ると全く釣れなくなり、せっそう病を疑うほどの状況となりました。
しかし、真夏のバス釣りに僅かばかり掛かるようになり、疑いは払拭されたのでした。

10月1日の秋季解禁日から本日まで、高水温にも関わらず、大きく育った婚姻色の成魚が多数(40尾以上)釣獲されました。
完全な銀毛にはなれなかったにも関わらず、平均的なサイズでも42~43cmあり、中には48cmや52cmもの個体が混ざっています。

予測を大きく超えたこのようなサイズは、神奈川県の拘り某養魚場の種魚ヤマメと全く同じ成長パターン(11月に18cm平均のパーを選抜→翌年産卵期に30cm~52cm)を示しています。
生育環境や餌の違いはあれ、残留型パーとしての限界能力なのでしょう!



[481] RE:西湖に残留型ヤマメ放流 Name:高橋R 2013/12/04(水) 04:23
今年、鬼怒川では60cmのヤマメなんてものが釣れたそうです。
どんな成長パターンだったら河川内でそんなサイズまで行けるのか?

[482] 鬼怒川の2尺ヤマメ? Name:伊藤 2014/01/09(木) 17:51
高橋Rさんお久しぶりです。
川の中で60cmまで育つことは不可能でしょうね!
湧水で水温が安定している桂川でさえ、せいぜい50cmちょっと止まりです(釣られた場所は下流から溯上できない)。
添付した写真は西湖で10月上旬に釣られた38~48cmのヤマメです(一人で1日10尾近く釣られた)。
体側のパーマークこそ乱れて分かりませんが、写真を拡大して細かく見れば、全ての個体の脇腹にグレーの斑紋が残っています。



[485] 稚魚放流や残留型放流の限界 Name:伊藤 2015/01/01(木) 21:50
結局、2013年秋季にはおよそ100尾が釣獲され、その内1個体(1%)だけが越年可能な銀毛の個体でした。
芦ノ湖における稚魚放流でも、60㎝前後以上に育った3年魚は1%程度しか釣られておりません。

2005年における芦ノ湖や2007~2009年における西湖ような成果は、しかるべき放流方法によらなければ達成できないのです。

写真は稚魚放流から例外的に3年魚となったサクラマス60㎝級



[487] 西湖における自然繁殖 Name:伊藤 2015/11/11(水) 17:42
サクラマスの産卵について調べていたところ、お世話になったフィールドの一つ、西湖
の貴重な資料が出てきました。
http://www.pref.yamanashi.jp/suisan-gjt/documents/jiho42_p50-51.pdf

私自身、西湖での産卵行動については何度も観察してきましたが、個人としては難し
い許可が必要なことから、卵の確認までには至っておりませんでした。
また、自然繁殖由来と考えられる個体は、0+秋と1+春の若魚2尾を写真から推定でき
たものの、春稚魚を見つけることは出来ませんでした。

山梨県水産試験場研究員による本報告によれば、産卵場所の特定から卵の数、その卵
のふ化・浮上実験、春稚魚~初夏幼魚の所在まで明らかにしています。
その場所は、かつて若魚から推定した根場の入沢川であり、納得の結果でもあります。
http://kaikimasu.webspace.ne.jp/bbs/kaikimasu_tree_r_255.html
http://kaikimasu.webspace.ne.jp/bbs/kaikimasu_tree_r_256.html

親魚の由来については、2012年11月29日放流の残留型ヤマメで、
http://kaikimasu.webspace.ne.jp/bbs/kaikimasu_tree_p_467.html 
2013年の秋に産卵したものです。
http://kaikimasu.webspace.ne.jp/bbs/kaikimasu_tree_r_482.html



[496] 自然繁殖で世代交代するサクラマス Name:伊藤 2016/11/13(日) 18:15
「11月7日のワカサギ釣りで、キラキラ光る30~40㎝程の魚にたびたび邪魔された」
http://www17.plala.or.jp/hamanoya3/
との記事に注目していたところ、昨日になって「サクラマスらしき魚が産卵している」と知人
からの携帯が知らせてくれました。

本日、早速西湖へと急行したところ、明瞭な産卵床が6か所確認できました。
産卵床付近には魚影がなかったものの、本湖から時々顔を見せ泳ぎ回っていました。

昨日の報告と同様60㎝級で、薄い婚姻色からメス個体と考えられます。
また、県の産卵調査(2013年11月)から丸3年で、西湖における過去の2+成熟サイズとも
一致するため、その年産卵されたものの一部と考えられます。

一方、サクラマスの子が春から湖沼で急成長すれば、秋には30~40㎝にまで育つため、
11月7日のキラキラ魚体は、昨年1+の親から産卵された、0+のサクラマスと考えられます。

2012年0+秋放流群は殆ど残留型で、翌年1+魚だけの産卵でしたが、子の代は1+成熟と
2+成熟が混在し、代を重ねるごとに年変動の少ない安定した資源となって行きそうです。

更に、大石の配列を調整できれば、流心の豆砂利が掘り下げられ、玉石や礫が現れる
ため、2倍以上の産卵床を期待することができそうです。


※ 写真は最上流の産卵床



[497] 50㎝級の魚影 Name:伊藤 2017/11/08(水) 21:39
産卵床や魚影が確認できるかと、今年も西湖に行ってきました。

9月前半まで記録的に水位が低く、入沢川への産卵遡上は不可能と思われました。
しかし、台風18・21・22号による増水は著しく、産卵可能流程の半分は湖水に埋もれていました。また、川底も50㎝以上削られており、台風による増水の激しさが想定されます。

川底があまりに乱れ、産卵床を見つける事はできませんでしたが、50㎝ほどの怪しい魚影を発見しました。産卵に丁度良い場所でしたので、てっきりサクラマスかと思ったのですが、何か雰囲気が違います。

よくよく見ると、小黒点が異常多く頬紅を差したニジマスのようです。産卵で尾鰭下葉も欠けています。写真を撮影し、頭部や尾鰭を確認したところ、やはり黒点だらけのニジマスでした。

大変残念ではありますが、サクラマスの産卵ができていることを期待し帰路につきました。



[495] 今年の総括 Name:penn MAIL 2016/08/06(土) 22:35 [ RES ]
空梅雨だった梅雨も明け連日の猛暑河川は干上がって釣り物も無くなってきました。
さて回帰系のマス類について酒匂川ではこんな感じだったようです。
空梅雨、猛暑を予想したせいでしょうか「今年は2月から遡上し3月には終盤になっていた」(地元漁師談)。
アユの遡上も早く普段複数回に分かれて遡上するはずがまとまって遡上した。
さらに今年はスズメバチの巣が地面にあり地上にほとんど見られない状況から今後の台風が見込まれる。
すでに赤とんぼが高原から平野に降りてきていることから暑さのピークが終わりつつある。
以上から秋の実りも見込めず早々に熊の出没情報が報告されている。
全体状況がこんな状況であるため遡上魚的には水のある内にさっさと遡上して夏の台風(出水)に備えた支流で越夏中ではないかと考えられる。
こんな状況を考察してみました。

[489] 相模川情報 Name:Penn 2016/05/05(木) 22:16 [ RES ]
4月の27日に相模川の平塚(汽水域)でクロダイ釣りの釣り人が50cm弱のサクラマスを上げてました。

[492] RE:相模川情報 Name:伊藤 2016/05/10(火) 22:05
汽水域って、湘南大橋~河川内の漁港間でしょうか?
久し振りに相模鱒の写真見たかったな~!


[493] RE:相模川情報 Name:Penn 2016/05/12(木) 20:14
仕事仲間のお父さんが釣って家に持ち帰ったとのこと普段は河川内漁港付近でクロダイをやっているのでその周辺らしいです。
食べ終わっており写真は残念ながらありません。

[494] 降海・回帰の起点 Name:伊藤 2016/05/13(金) 21:52
それは残念でした~!
湘南大橋から河川内漁港にかけては表層1mほどが淡水で、それより下は海水となっています。
銀毛幼魚は付近で表層の淡水から下層の海水へと突入して海水順応し、大海原へと旅立って行きます。
逆に、回帰成魚は付近で海水から淡水へと移行し、河川へと遡上して行きます。

写真は、2008年11月17日朝に付近を索餌遊泳する放流幼魚の群れです。
前日に10㎞ほど上流へ放流しましたが、翌日には付近まで下っていました。



[490] スチールヘッド Name:Penn 2016/05/05(木) 22:25 [ RES ]
最近、河川内で銀毛化したニジマスを釣り上げます。
寄せる際にうろこがとれて舞ってしまいます。
尾も見事に太く遡上可能かと思われます。
ところで、スチールヘッドってどうやって見分けたらよいのでしょうか?
同様にしてブラウンとシートラウトの見分け方ってあるのでしょうか?
さすがに海シラミとかを探すのは無です。

[491] RE:スチールヘッド Name:伊藤 2016/05/10(火) 22:00
Pennさんこんにちは、ペンリールさんで宜しいのでしょうか・・・?

さて、ニジマスの降海型ですが、神奈川県では真鶴周辺の海で毎年のように漁獲されます。
写真で見る限り降海直後の個体が殆どで、海でしっかり成長したと思われる個体は見ていません。

海でしっかり成長し河川回帰後1月程度以内の個体なら、十分な肥満度と各ヒレの無彩色(赤みが
ない)化・黒色化が認められるはずです。

東北北部~北海道沿岸のものでは見たことありますが・・・?


[419] 当歳ヤマメの生殖腺 Name:伊藤 2011/05/11(水) 13:01 [ RES ]
当歳(1年目)ヤマメの腹腔内(腹の中)をじっくり見たことありますか・・・?
尾叉長10cm内外のヤマメであっても、脊髄骨(背骨)に沿って、左右2本で1対となった生殖腺
を見ることができます。

・オスの生殖腺(精巣)は脊髄骨の両脇に張り付いている2本の細い筋です。
・メスの生殖腺(卵巣)は腹腔の前端部に黄色っぽく小さい房が左右1つづつあります。
  内部を拡大して見ると、ブドウの房のようになっています(写真参照)。

ヤマメ幼魚が渓流に残留するか否かは、1年目夏までの成長に応じた生殖腺の発達如何に掛
かっています。
その具体的な様子について以下に述べます。



[420] 河川残留型(ヤマメ)の決定要因と時期 Name:伊藤 2011/05/11(水) 13:12
1年目の夏まで良く成長し、生殖腺が発達を始めることで残留への引き金が引かれます。
梅雨明け頃の段階で、尾叉長10cm程度を境として、大きい個体ほど河川残留の確率が高くなります。

ここで述べる「生殖腺が発達を始める」とは、以下のような状況を指しています。
 ・オスは筋状であった精巣の、前の方が幾分膨らんだ状態(Ⅰ+期・初期)です。
 ・メスは卵巣内の卵の直径が、最大で0.3mmを越えた(大型卵)状態です。

メスの卵巣はブドウの房のようになっており、拡大してよく見れば、小さい粒から大きい粒まで様々な卵で構成されている事が分かります(写真参照)。
精子の蓄積や大粒卵の出現は、成熟ホルモンの分泌を促し、甲状腺ホルモン(活性を促す)や成長ホルモン(成長を促す)の分泌を抑える方向に作用します。

残留型となった個体は、夏の終わりから秋の好条件で銀毛化することはありません。
メスの大粒卵は晩秋に直径1mmまで拡大し、体色に薄く錆が入った状態で越冬します。
また、越冬後に訪れる春の好条件によっても銀毛化することなく、秋の産卵期に向け急速に成熟してしまうのです。



[421] 降海型(サクラマス)の出現 Name:伊藤 2011/05/11(水) 13:21
1年目の梅雨明けまでに尾叉長10cmに届かなかった個体は、降海型となる確率が極めて高いと言えます。

・オスの精巣は全く膨らんでおらず筋状のままです。
・メスの抱卵粒径は最大でも0.3mmで粒ぞろいです(ブドウ写真参照)。

これらの個体が、旧盆以降初冬までに順調に育った場合、およそ2ヶ月間で降海できる中型の銀毛個体となります(本州型サクラマス)。
冬の訪れが早い北の地方では、1年目秋の成長は僅かで銀毛に至らず、2年目春から初夏に出現する小型の銀毛個体となります(北海道型サクラマス)。



[422] ヤマメ(残留型)とサクラマス(降海型)の孵化・飼育比較 Name:伊藤 2011/05/11(水) 16:17
残留型ヤマメの親魚と、遡上サクラマス親魚から得られた卵を、同条件下で孵化させ比較飼育
すると、両群には大きな違いが生じます。

                【ヤマメ】           【サクラマス】
 卵の直径        4.5~5mm          6mm程度
 孵化・浮上時期    早い              遅い
 浮上サイズ・体型   短く太い           長く細い
 初期成長        多くの個体で早い     多くの個体で遅い
 サイズ分布       大きくばらつく        ばらつき小さい 
 1年目の残留型    多い             少ない

【ヤマメ】
河川残留型の決定要因で述べたように、ヤマメの卵は1年目晩秋には明瞭にばらついて
いるものの、翌年の産卵時には粒ぞろいとなっています。
これは、1年目秋の大粒卵はゆっくり拡大し、小粒だった卵は急速に拡大し、産卵時の
帳尻を合わせているからに他なりません。

多くを占める小粒卵は、2年目の春~夏に急拡大しますので、卵黄の新鮮さや栄養成分
にも違いが生じ、発眼卵や孵化仔魚の急成長を支えていると考えられます。

一方、少数派である大粒卵は、次に述べるサクラマスの卵と同じような経過をたどります。
したがって、サクラマスと比べ多様な子供が生まれることとなるのです。

【サクラマス】
サクラマは幼魚時代から産卵時まで、卵径のばらつきは小さいままです。

多くの本州型は産卵年の2~3月頃、体長40~45cmで卵径1mmに達していますので、
ヤマメの小粒卵と比べ、かなりゆっくり拡大して行くのです。

北海道型は、産卵の1年前には直径1mmに達していますので、卵の拡大速度は本州型
より更に遅く、稚魚の初期成長は最も遅い群れとなります。

とは言え、サクラマスにも極めて遅い小粒卵があり、同時に産卵された卵からでも、早熟
ヤマメ(1年成熟)から北海道型サクラマス(3年成熟)まで出現するのです。


写真:平成20年10月3日 西湖 55cm2.9kg 1年後に成熟見込みの2年魚 
    前年11月26日放流 平均尾叉長12cm 平均体重22g
    両親は奥多摩育ちの残留ヤマメでも、初期成長の遅い子は立派なサクラマスに!!
   



[488] ヤマメの将来は選別できるのか? Name:伊藤 2015/12/12(土) 20:33
ヤマメの成長のバラつきは、母親の卵巣の発達過程における卵径のバラつきに支配されます(前述)。
それでは、産み落とされた卵を発眼卵の段階で識別し、将来をも選別できるのでしょうか?

埼玉県水産試験場で飼育されていた、荒川水系由来ヤマメのメスの多くは、採卵から丸一年で成熟します。
高水温の湧水で急成長させ、1年成熟の個体を選抜した結果、1年成熟が定着してしまったのです。
このように、短期間で急拡大した卵から生まれた個体ほど成熟は早いと言えるのです。

一方、手入れをしないブドウの房では、早くから成長の良かった粒ほど色付きが良く、大きな粒となっています。
同様に、ヤマメの卵でも大粒の卵ほど色が濃く、小さい粒ほど薄い色となっています。
この現象を活用すれば、バラつきが大きいヤマメの将来を選別することが可能です。

参考写真:http://sakuramasu-r.org/  色合いの違いは親魚の個体差によるもの
 


[426] 越夏中の台風 Name:ペンリール 2011/09/03(土) 17:54 [ RES ]
大雨の台風、越夏中にこれだけの雨が降って大増水すると海まで戻される個体もいるのでは・・・
そういった個体は再遡上をどんなパターンでするのでしょうか?
もちろん原則的には川の流れの緩やかな場所で退避していると考えていますが今回のような増水は想定外では?

[427] 大増水時のサクラマス群の行動 Name:伊藤 2011/09/05(月) 18:03
ペンリールさんこんにちは、今回の大雨は本当に凄まじかったですね。

彼女(氏)らが定位できる流れの速さは決まっていますので、流れが次第に強くなる過程で緩流側へと移動しなければなりません。
また、夏までにも何回かの増水はあり、更なる増水も考慮した上で安全な越夏場所を決めていると考えられます(下流に巨大なプールがある・堰下や突出護岸・ワンドなどで必ず緩流が発生する場所等)。
もし、テレビ映像のような激流に飲みこまれてしまった場合、命の保証はないと考えます。また、泥や砂利を多く含んだ増水の場合、エラ呼吸が困難となるため生存率は極めて低くなると考えます。
過去における大増水後の渓流釣り(生存数の激減)や、増水時の本流釣り(ヒットポイントの変化)の経験からも言えることです。

なお、河口まで急流の河川などで万が一海に出てしまった場合、安全な淡水の流れに定位し、減水と共に河川へ戻ると考えられます。下流域に多い、コイやフナでは良く見られる行動のようです。
また、大河川の本流域をお考えならば、如何なる洪水によっても緩流部は必ずあり、心配する必要はないでしょう。
但し、直線的で狭い二面護岸の流域は、大増水によって緩流部がなくなるため、生存できる確率は極めて低くなります。



[444] 想定外の大洪水と繁殖 Name:伊藤 2012/11/14(水) 18:44
昨年9月上旬の台風12号では、紀伊半島などで破壊的な被害が発生しました。
そして下旬の15号では、西日本太平洋側から北日本までの広い範囲に及びました。

今年の関東甲信東海の渓流釣り事情からすると、昨年の両台風で砂利や泥が多く流れた河川では、壊滅的なダメージがあったようです。
東北日本海側沿岸のサクラマス漁獲量も寂しい限りだったとか・・・

本年11月11日、富士川水系芦川中流部で、産卵床とその上に滞留するアマゴを発見しました。
荒れ方の酷かった下流部(降海型や本流型の溯上限界)では皆無でしたが、流れに変化があり渓相の良い中流部まで上ってやっと見つけました。

二つの渕を繋ぐ小さい瀬の頭に2ヶ所の産卵床が見えます。
昨年の大増水によって渓流魚は極端に減少したものの、綺麗な砂礫が多く供給され、以前より産卵には適した流域となっています。

元来、洪水などで荒れた河川でも、短期間で復活できる仕組みなのかも知れません。



[486] アマゴの繁殖 Name:伊藤 2015/11/05(木) 17:46
富士川水系芦川中流部、いつもの場所での定点観測です。
11月1日、下流側の小さな淵から瀬にかけて数か所の掘りが見えます。
護岸上から観察しているうち、上の淵へと親魚が移動して行きました。
人影に気付き、白泡に逃げ込んだようです。

昨年は流芯にまで青藻が及び、この場所での産卵はありませんでした。
一方で当歳アマゴは群れており、一昨年の繁殖が示唆されました。

今年は9月の増水で、奇麗な川底になった事が幸いしているようです。



[477] 相模湾(相模川)の3kg級サクラマス Name:伊藤 2013/05/14(火) 11:56 [ RES ]
5月9日、小田原漁港で3kg級のサクラマスが久方ぶりに水揚げされました。
http://uoichiba.seesaa.net/

弊会で放流していた頃は、相模湾のどこかしこで3kgサイズが漁獲されていましたが、最近では40cm台が主流となり、せいぜい50cm止まりとなってしまいました。
相模川(支流中津川を含む)も同様で、40cm台の声は毎年のように聞こえていますが、3kg級の噂は全く聞こえなくなってしまいました。

そんな中、4月27日と5月12日(共に降雨後)の早朝、中流域においてビッグファイトが繰り広げられました。
1回目はロケットスタートによるラインブレイク、2回目は30分近いファイトの末のフック伸びでした。

ポイントの位置関係などから、中津川から供給された個体と思われます。
一昨年の大洪水(9月の2回)後の繁殖と考えられますので、大洪水によって川底が洗われ、繁殖へと有利に働いたのでしょう。
まだ、相当数居ると思われますので、中津川下流部から目が離せません。
なお、過去20年間、3kg級が半原付近(ダム下)まで上った姿は一切確認されておりません。



[483] 今年も60㎝級サクラマス Name:伊藤 2014/12/27(土) 22:36
ネット環境が戻り、久し振りの書き込みです。

さて、本年4月8日相模湾西部の米神で、60㎝級のサクラマスが昨年に引き続き
漁獲されました。
尾鰭付け根の被鱗部末端が側線に対して垂直でなく、稚魚期の尾鰭が変形してい
た個体と考えられます。
近くの川に稚魚放流された養殖ヤマメ由来なのでしょう。



[484] RE:相模湾(相模川)の3kg級サクラマス Name:ペンリール MAIL 2014/12/28(日) 17:03
お久しぶりです。
今年の4月から酒匂川の辺りに引っ越しました。
毎年の小田原周辺でのサクラマス漁獲に対して酒匂川由来のものではないかと聞き込みをしておりましたが現状の酒匂川は4年前の大水以来淵がなくなり、魚の休憩場所が殆どなくなっているようです。
地元曰くそれでも実績を上げた人はいるようなのでポイントを探し回っています。
今年は仕事の関係で7月からやっと竿が出せるような状況であった為不明な点が多かったので来年には結果を。



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