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回帰マス連絡会掲示板


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[478] 狩野川のサツキ Name:ペンリール MAIL 2013/05/20(月) 18:47 [ RES ]
サツキマスの話題が多いようなので狩野川のサツキマスをアップしておきます。
今年の5月6日のものです。
38cmでしたが昔はもっと大きいのが出たと地元では言ってました。それでも50cmが限界だと言ってましたが・・・
十津川の疑似銀毛では48cmまでは上げた覚えがあります。


[479] RE:狩野川のサツキ Name:日干し河童 MAIL 2013/05/29(水) 10:33
どうも,大変ご無沙汰しております.元相模川のニゴイ釣り師こと現在は日干しの河童です.

ん~釣ってますね~うらやましい (^^;
相模川(中津川)や桂川はどんなもんでしょう?

こちらは,近所の入間川でもうろついてみようと思いつつ,今年も引きこもって木工と庭いじりの日々です.まあ,心の余裕の問題ですがね...

[471] 婚姻色の出たサツキマス Name:シケ太郎 2013/04/28(日) 21:01 [ RES ]
色々質問にお答え頂きありがとう御座います。
本日、仲間内で今年初のサツキマスがあがりました。
ただ、この時期にしては珍しく婚姻色の出た固体でした。脂ものっておらずサッパリした食味でした。こんな固体は初めてなので、生活史など考察頂けたらと思い書き込みました。よろしければお願い致します。

釣獲日時は4月28日(日)AM5:35
釣獲場所は河口から10km程上流で、2つ目の溯上障害となる堰堤下です。
♀のサツキマスで尾叉長38.5cm、活〆後重量780gでした。


[472] RE:婚姻色の出たサツキマス Name:シケ太郎 2013/04/28(日) 21:01
鱗を落とした写真です。


[473] RE:婚姻色の出たサツキマス Name:シケ太郎 2013/04/28(日) 21:02
尾鰭の拡大写真です。


[474] 疑似銀毛orジャック Name:伊藤 2013/05/02(木) 17:37
シケ太郎さんこんにちは!
写真の個体はどちらの河川で釣られたのでしょうか?

さて、尾鰭の拡大写真を拝見すると、先端やや内側に白っぽくぼやけた部分が存在します。
ぼやけた部分は冬至の活性低下を示しており、当時かなり大きなサイズであったと分かります。
また、中心やや上にあるツマ黒の中ほどに薄く不連続線も見えますので、ここが春分の影響でできたと考えられます。
結果として冬至後の成長は比較的小さく、疑似銀毛若しくは降海したとしてもごく僅かな期間だったと考えられます。
体色については、太めのアマゴでは時々見られる現象で、更に赤い個体も存在します(その場合、尻鰭も赤味を帯びる)。


[476] RE: Name:シケ太郎 2013/05/08(水) 18:38
考察ありがとうございます。疑似銀毛でもパーマークが完全に消失してしまうものなのでしょうか?

河川については直接お教えしたいと思います。
掲示板の【管理者へ連絡】から連絡したと思いますがメッセージ届いておりませんでしょうか?

[451] 富士川でサツキマス放流 Name:伊藤 2013/03/13(水) 13:38 [ RES ]
昨年11月28日、山梨県南部町万沢の富士川に銀毛アマゴ約2500尾が放流されました。
目的は「こしべんと」の食材、釣り客の増加などなど・・・・
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2012/12/13/10.html

幼魚は15cm~20cmのサイズで、最も多いのは17cm~18cmとのことです。
放流時期・サイズからみて60cm級は難しいでしょうが、50cm級の回帰は十分に考えられます。

約2000尾のアブラヒレは丁寧(付け根までしっかりと)にカットされています。
富士川でアブラヒレの切れた魚が釣れた場合、富士川漁協までご連絡下さい。
http://naviyamanashi.com/0556-62-2000/



[452] 銀毛アマゴ再捕 Name:伊藤 2013/03/15(金) 12:49
放流場所から20kmほど下った河口近くでは、解禁からの10日間で3尾の再捕情報がありました。
25cm~32cmの銀毛~疑似銀毛で、ウキゴリの稚魚(シラスに似た小魚で、この時期海から昇って来る)を飽食していたそうです。
アブラヒレは丁寧に切ったにも関わらず、殆ど無い個体から半分程度残っている個体まであったようです。

静岡県内には発電用大型取水堰がないため、放流魚は安全に下れた模様です。
ちなみに、山梨県内には2ヶ所の発電用大型取水堰があり、殆どが取水されているため、多くの降下魚が取り込まれています。


[453] サツキマス60cmの可能性について Name:シケ太郎 2013/03/20(水) 18:48
初めまして。中国地方でサツキマスを狙ってる者です。
記事の内容に大変興味が沸いたので、この場を借りて質問させて頂きます。
サツキマスで60cm絡みと言うのは有り得るのでしょうか?
私の地元河川では昔に60cm絡みのサツキマスがあがったと言う話をいくつか聞くのですが、にわかに信じられません。夢を見たいので、ご教授頂けたらと思います。
よろしくお願いします。

[454] RE:サツキマス60cmの可能性について  Name:伊藤 2013/03/21(木) 18:24
シケ太郎さんこんにちは!
ご質問のサツキマスで60cmサイズですが、紀伊半島熊野川では過去に57~62cmが
釣られており、ご本人から直接お話も伺っております。
古い掲示板には、釣獲データから写真まで貼り付けてありましたが、無料ソフト故
閉鎖となってしまいました(泣)。

10年ほど前の富士川河口近くでは、鮎やウキゴリ稚魚を追う60cm級のボイルを何度
も見ています。複数の釣り仲間が掛けたものの・・・・本当に厳しいです!


[455] RE:サツキマス60cmの可能性について Name:シケ太郎 2013/03/24(日) 22:04
返信ありがとうございます。一釣り人として渓流魚の生態に興味があるので、伊藤さんの発信する情報は何度も読み返して参考にさせて頂いてます。
前の掲示板には写真や情報も貼り付けてあったんですね。見れないのが残念です。

もうひとつ質問なんですけど、60cm級のサツキマスは回帰は、いつ頃どのくらいのサイズで降海すれば発生する可能性があるんでしょうか?

[456] RE:サツキマス60cmの可能性について  Name:伊藤 2013/03/26(火) 18:39
写真等は膨大なデータの中にあると思いますが、なかなか時間がとれなくて・・・

さて、サツキが60cmクラスになるためには・・・
1、尾叉長10cm程度で銀毛化開始(原則秋分過ぎから)
2、尾叉長17~18cmで降海(原則11月下旬~1月上旬)
3、回帰は3~4月主体

50cmクラスは・・・
1、尾叉長12cm程度で銀毛化開始
2、尾叉長20cm程度で降海
3、海洋生活が短い分、2月から回帰はあります。

※ 関東以西は海水温の下りが遅いので、たとえ早い銀毛が出現しても、降海時期は遅くなります。


[457] RE:サツキマス60cmの可能性について Name:シケ太郎 2013/03/27(水) 04:46
お忙しい中、回答して頂きありがとうございます。お手隙の際にでも返答頂ければ幸いです。

サツキマスが2月から回帰しているというのには驚きました。

それでは、仮に大型の回帰を狙って放流する場合、11月上旬に尾叉長17~20cmの銀毛を放流するのがベストということでしょうか?

[458] 大型サツキマスの増殖 Name:伊藤 2013/03/27(水) 18:08
温暖な関東以西太平洋側の養魚場で、無選別で普通に飼育した場合、20cm前後以上の銀毛(せいぜい中期スモルト止まり)しか出現しません。
従来のサツキマス放流はそのような銀毛を放流していましたので、降海サイズは22cm~30cm(平均25cm程度)と大きく、回帰サイズは逆に35cm~45cm(稀に50cm)と小さかったんです。

秋に銀毛だけを放流する場合、15~18cm(なるべく小さく)で揃えられれば最高です。
とは言え、銀毛化開始前に小さなサイズだけを選抜し低密度飼育しなければ、厳しいエサ取り競争の結果、小さい銀毛は出現しません。
その意味からも、富士川に放流された平均17cm~18cmの銀毛アマゴは、まずまずのサイズだったと言う訳です。

放流時期は、放流後の活性の高まりや捕食者を考慮すると、ベストは11月中旬~下旬と思われます。
冬至に近づくと活性が低下し銀毛化も停滞しますし、早過ぎると捕食者の餌食となる確率が高まります。

相分化(早熟型・残留型・本流型・降海型等)のメカニズムにつきましては、前の方に色々書いてありますので参考にして下さい。

※ 南アルプスの雪代とダムからの泥放流により(支流早川から)、富士川下流は釣りにならない状況だったようです。
  彼岸の活性低下による集中回帰など、大いに期待されていたのですが・・・連休の頃にならないと難しいのかな~? 


[459] RE:サツキマスについて Name:シケ太郎 2013/03/29(金) 03:54
サツキマスの銀毛にもそこまで深く地理的な要因が深く関わってるとは驚きました。放流する場合、その後の活性や捕食される事も視野に入れる必要があるんですね。

春分等の低活性はなぜ起こるんでしょうか?
それから、遡上開始のきっかけやメカニズムはどうなってるんでしょうか?疑問が尽きません。

[460] 活性の周期と回帰 Name:伊藤 2013/03/30(土) 16:03
春分・夏至・秋分・冬至に活性は低下します。
ヤマメ・アマゴの場合、成長と成熟のバランスをとるための調整期間と考えられます。
残された成長のキャパに応じて生殖腺の発達を調整する。若しくはその逆です。

また、植物にも活性の周期は存在します。観葉植物の伸び具合などで確認してみて下さい。
人の場合「お彼岸は出歩かないように」と古くから言われ、交通事故の多さから秋の交通安全週間ともなっています。

マス達は生殖腺の発達により、海で成長できなくなった段階(活性が低下して)で回帰します。
その意味では、「そろそろ回帰しようかな~」と思っているマスたちにとって、春分の活性低下は大きなきっかけとなり、
お彼岸ラッシュと言われる所以です。

日本海側は潮夕が極端に小さく、特に河口が浅い河川は増水しないと乗り越えられません。
一方、潮夕が大きい関東以西太平洋側では、増水がなくても満ち潮で易々と通過できます。


[464] RE:活性の周期と回帰 Name:シケ太郎 2013/04/02(火) 17:28
春分・夏至・秋分・冬至でなぜ活性が低下するのか理由が分からなかったのですが、これで納得できました。植物やヒトにも影響があるとは驚きでした。

遡上のスイッチについても、活性が低下して遡上し始めるんでしたら、釣り難い事や過去に釣り上げたサツキマスが餌をほとんど食べていなかった経験が裏付けされたようで少しスッキリしました。
疑問に思っていた増水や潮汐をキッカケに遡上を開始するって説は、地域的な問題も含まれていたんですね。

[466] 放流サツキマス探して! ~こしべんとプロジェクトが懸賞金~ Name:伊藤 2013/04/03(水) 12:35
~4月2日付:山梨日日新聞より~

放流したサツキマス探しています-。
峡南地域の食材で弁当を作る「こしべんとプロジェクト」に取り組むこしべんと開発・普及プロジェクト推進協議会(有泉妙子会長)は、富士川を遡上そじょうするサツキマスの提供を求めている。
将来、弁当の食材にするため、衛生面などで問題がないか調査する。調査するための魚をできるだけ多く確保するため、最も重いサツキマスを提供した釣り人に、5万円の懸賞金を贈る。

 サツキマスは海に下る性質を持つアマゴ。富士川で採れた魚を弁当の中身に加えようと同協議会が、昨年11月に忍沢養殖場(富士川町)で育った15~20センチのアマゴ2500匹を富士川に放流した。
 提供を求めているのは、放流したサツキマスのうち、目印としてヒレの一部が切られたもの。食用とするのに汚染されていないか、胃の内容物を確認するなどして調べる。

 懸賞金は活動に賛同した住民グループ「富士川の魚を愛する会」(今村仁司代表)が寄付。最も重いサツキマスを釣った人に贈呈する。同協議会は「富士川河口で確認されているので、海から遡上してきているのは確か。多くの個体を調べ、今後の活動に役立てたい」としている。

 募集期間は6月末まで。審査や調査結果は同協議会などのホームページで紹介する。問い合わせはNPO法人富士川・夢・未来、電話0556(20)1234。

※ 写真は3月1日に富士川最下流で釣れた、疑似銀毛と思われる標識魚 



[475] やっと水が澄みました Name:伊藤 2013/05/02(木) 17:51
雨畑ダムからの放水が止まり、富士川下流の水がやっと澄んできました。
本日、早速数名が出撃し、35cmまで2尾の釣果とのことです。
1本は太った見事な体型との事ですが、アブラヒレはカットした形から、半透明部分が楕円形に伸びているそうです。


[440] 九頭龍川 Name:鮎釣師 2012/08/16(木) 18:15 [ RES ]
昨年秋に数千尾をマーキングし放流して今年回帰した成魚の数百尾の中には1尾もマーキング魚が見つからなかったそうですが管理人さんはどう見ますか。 九頭龍川では放流効果が極小で天然魚がほとんどだという事でしょうか。

[441] RE:九頭龍川 Name:伊藤 2012/08/23(木) 14:58
鮎釣師さんこんにちは!
 ご指摘の件ですが、マーキング魚は僅か数尾ではありますが再捕されています。
但し、再捕魚は河川残留した個体に限られ、しかも殆どが小型で生存数も極端に少ない
など、特定の病気にかかっていた可能性が高いと思われます。
 本来、本流への10月放流によれば、河川に残留する個体でも、翌年初夏には30cm
以上まで成長するのが普通ですから、放流魚の状態を反映した結果と言えます。

 地元の方に、尾鰭軟条の伸び具合などから、サクラマスの由来(自然繁殖or稚魚放流
or幼魚放流)判定をお願いしております。
 結果から申しますと、今年に関しては稚魚放流由来魚が殆どのようです(自然繁殖と
思われる個体も少々・・・)。
 今年、2年ヤマメが結構釣れていた流域があり、付近からの供給と考えています。


[442] RE:九頭龍川 Name:鮎釣師 2012/09/21(金) 15:00
管理人様 有難うございました。

少なくとも今年の回帰は天然魚の比率は少なかったと言う事ですね。上流に上るには障害となる堰が多く下流には産卵に適した場所が少ない上に卵や稚魚に脅威となるウグイやニゴイが多いので天然繁殖は大変ですね。
全体としては平年並みかやや多めの回帰があったようなのでそうしますと可能性としては
①マーキング魚の母集団全体が不健康だった。しかし他のソースによる稚魚放流の回帰が順調だった。
②母集団は健康であったがマーキング魚のみ不健康だった。
管理人様の目から見てこのふたつ以外に何か考えられますでしょうか。 

[443] RE:九頭龍川 Name:伊藤 2012/10/08(月) 13:42
①、②の内容は重複してますが・・・
他には思い当たりません。


[461] RE:2013九頭龍川 Name:シケ太郎 2013/03/30(土) 23:40
今年の九頭竜川で3月18日に50.5cm/1.35kgのサクラマスがあがってるみたいです。
平成23年の標識魚(10~20cmでH23年10月21日放流)のようですが、どういう行動をとったのでしょうか?一年余計に河川で過ごしたのか?それとも海洋生活が長かったのでしょうか?

[462] RE:2013九頭龍川 Name:伊藤 2013/04/01(月) 19:06
その個体の正対写真をいただき、形態的特徴を比較検討しましたが不明瞭でした。
一方、尾鰭の拡大写真で小黒点の範囲を確認したところ、3年魚(1年回遊)の特徴が見られました(写真参照)。

1、放流魚中の小型の個体で銀毛化が春になってしまった。
2、何らかの理由で体サイズの割に活性が高まらず、それでも春先に降海した。

前者の春型スモルト(小型銀毛)なら、もっと大きく回帰するはずです。
したがって、後者の可能性が高いと考えます。

秋~冬に中型のスモルトで降海し、3倍速で成長する本州型は過去記事をご覧ください。
http://kaikimasu.webspace.ne.jp/bbs/kaikimasu_tree_r_118.html



[463] RE:九頭龍川 Name:シケ太郎 2013/04/02(火) 17:14
よく分からない行動をする固体も居るって事なんですね。説明して頂ければなんと無く理解できますが、私にはまだまだ勉強が足りないようです。
文中で気になったのですが、尾鰭の小黒点にはどのような生態的特徴が表れるんでしょうか?

[465] RE:九頭龍川 Name:伊藤 2013/04/03(水) 11:39
1年回遊するタイプが普通に考えられているサクラマスですよ・・・

尾鰭の写真をクリック拡大し、下半分にある小黒点のあるところをご覧ください。
その部分の軟条の長さで、三分の二ほどの範囲に及んでいると分かります。

フレッシュ個体の小黒点は前年夏にできますので、その時期に大きな個体だったと分かります。


[469] RE:九頭龍川 Name:シケ太郎 2013/04/06(土) 13:10
小黒点が夏にできる理由とはなんなのでしょうか?

[470] 小黒点 Name:伊藤 2013/04/06(土) 14:38
小黒点は紫外線の影響でメラニンが沈着したものです。
 ・人で言えばシミそばかす。日焼けなどで、水分量や脂肪分の減少した(肌荒れ)部分にできやすい。
 ・樹木で言えば古い幹のごつごつした表皮に該当。(当歳部はつるっとした表皮)

参考:http://kaikimasu.webspace.ne.jp/bbs/kaikimasu_tree_r_417.html


[411] 西湖の「クロマス」は「クニマス」か・・・? Name:伊藤 2011/02/03(木) 19:28 [ RES ]
昨年末、絶滅したはずのクニマスが西湖で見つかったと発表され、地元山梨の報道機関で
は、連日のように取り上げられています。
先般、昨年4月上旬に西湖で漁獲された、1個体を見る機会(撮影不可)がありました。
まだ、論文が発表されていない段階ではありますが、以下に私見を述べます。

【種の判別法】
種の判別法としての信頼度は以下の順となる。
    DNA⇒形態⇒生態(環境による変異大きい)
 1、DNAによる
    ・クニマスの完全なDNAが残っていないため現状では不可能。
    (古い漁具に鱗などが残っていれば可能)   
 2、形態による
    ・幽門垂数による(クニマス:46~59・ヒメマス:67~94)
    ・鰓耙数による(数字が重複するため有効でない)
    ・産卵期の体色は西湖産のヒメマスと似ているもよう。
    ・クニマス幼魚の体色は明らかでない。
 3、生態による
    ・クニマスは2月を中心に周年産卵したとされるが詳細不明。
    ・クニマスの産卵場所は明らかでない。
    ・クニマス幼魚の行動も明らかでない。
 ※ したがって幽門垂数だけが頼りとなりますが、論文の数値とホルマリン漬け個体の      
    比較検証をしない限り、証明されたことにはならない。


【自然繁殖魚の判別法】
20年間に渡るサクラマスの研究から、自然繁殖魚を判別する以下の方法が導き出された。
 1、鰭の軟条が滑らかに延びているか?
   (養殖魚を放流した場合、軟条は放流直後に例外なく曲がる)
 2、鱗相の中心付近まで環状線がしっかりあるか?
   (飼育時鱗が剥がれることにより、養殖魚の鱗は30~100%が再生されている)
 ※ クニマスの自然繁殖を検証する場合、この判別方法が最も簡便である。

【判定結果】
富士河口湖町に貸し出され展示されている1個体について、尾鰭の軟条を観察した。
結果として、春の放流サイズ(尾鰭のサイズ)付近の軟条に、明らかな曲がりが確認され、自然繁殖魚とは判定できなかった。
同じ個体から、鱗を10枚以上採取し丁寧に観察できれば、由来は更に確実なものとなる。


写真:西湖産・昨年12月に釣獲された婚姻色のヒメマス・オス
    背鰭の前から三分の一付近に、放流時の痕跡が見えている。



[439] 西湖のクロマスはクニマスに近づいたか? Name:伊藤 2012/06/05(火) 16:46
ご存知、西湖のクニマスらしき魚(写真参照)。
6月3日午後7時半から、NHKの「ダーウィンが来た」で水中映像が放送されました。
http://www.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/review.html

最新の研究によると、西湖のクニマスらしき個体群とヒメマス個体群のDNA比較では、両者に明らかな違いがあり、交雑の個体は見られないとのこと。
即ち、西湖における両者には生殖隔離が働いており、交雑する可能性がないことを示しています。

そのことを実証するためには、
①、産卵期の違い
②、産卵場所の違い
③、稚魚のふ化・浮上
を全て確認しなければなりません。

今回の放送分では、①と②が確認されました。
通常、個体群における産卵期はばらつくのが普通で、急激な環境変化への保険と考えられています。
したがって、①だけでの生殖隔離説は難しく、②は最低必要条件と言えましょう。

②の産卵場所について、
水の動きが少ない湖では、波の影響を受ける浅場以外は泥が沈殿するため、産卵に適した場所は殆ど存在しないと考えられます(新しい土砂崩れ跡などを除く)。
産卵場所の映像を見る限り、水没前の山ひだの尾根筋で、右側は水没後に土砂が堆積し、左側は切り立った状態のままのようです。
湖流は浅い右側から深い左側へと流れ、掘り行動によって容易に泥は流されています。
地形と湖流の組み合わせによって、川と見間違うような状況が生まれているのです。


その場所は、綺麗な砂礫となっていますが、元々あったと言うよりも、魚の掘り行動によって造られた場所のように感じます(放送では地下水の影響と述べていたが・・・)。
ヒメマスの産卵終期(11~12月)、婚姻色の良型ヒメマスも同じような地形の底近く(今回より浅い場所)に群れていることが多いように思います。
クニマスに限らず、ヒメマスも湖底繁殖している可能性はないのでしょうか・・・?

水温躍層以深での繁殖となれば、少ない溶存酸素が問題となります。
西湖における秋のターンオーバーは10月中旬~11月に激しく、12月には十分撹拌され安定した状態になっているように感じます。
12月以降の産卵によれば、深場の酸素量も十分で、受精卵も死ぬことはなく、繁殖は十分可能と考えられます。
また、深い水深はコイ・ウグイ・フナ・ブルーギルなどの天敵から、卵を守る役目も果たしてくれているようです。

もしや、中禅寺湖のレイクトラウトも同じように繁殖しているのでしょうか?



[446] ヒメマス幼魚とクニマス?幼魚 Name:伊藤 2012/12/07(金) 17:53
7月22日、富士湧水の里水族館に行ってきました。
お目当てはクニマス幼魚(と考えられている)の水槽展示です。
池産系のヒメマス幼魚も展示されており、比較できるよう配慮されていました。

写真は池産系のヒメマス幼魚で、10cm前後ほどでしょうか・・・
小さめの個体にはパーマークが見えるものの、大きい個体の体側は殆ど銀白色でした。
パーマークの数は少なめで背の小黒点は多め、体型は肥満気味でした。

 ※ 池産系:養殖池だけで人工的に経代されている系統



[447] 両者の比較 Name:伊藤 2012/12/07(金) 18:00
クニマスらしき幼魚は7cmほどでしょうか・・・
産卵期や孵化・浮上時期が遅かったため、まだまだ小さめです。

体色については、発見当初から予測していた通りの結果でした。
黒っぽいとされるクニマスの面影はなく、小さなヒメマスと寸分の違いも認められません。

違う点は、体型スマートで背の小黒点少なく、パーマークは多めなところです。
何となく、サクラマスの幼魚とヤマメ幼魚との関係に似てますね!



[450] その後のクニマス幼魚 Name:伊藤 2013/02/02(土) 11:44
1月26日~2月3日、西湖野鳥の森公園でクニマス幼魚の展示が行われています。
7月には7cmほどでしたが、10cm以上に育ち体側は銀白色に変化しています
体型もやや太り気味で、もはやヒメマスとの区別は不可能です。
池の中で継続飼育した場合の成熟時期など、大変気になるところです。



[448] 昨年の桂川から Name:ペンリール 2013/01/04(金) 22:06 [ RES ]
あけましておめでとうございます。
昨年度の桂川では一昨年の台風被害と五月まで続いていた工事により渓が砂で埋まり、大物の潜む場所がなくなり散々でした。その後の釣り人たちの聞き取りから以外にも大物は6月から7月にかけて笹子川や田野倉より上流に上って行ったことがわかりました。つまり居着けるような深場がないため例年の場所を素通りし、さっさとより上流部に上ってしまったわけです。
雨による増水の頻度は例年と変わらなかったと思うので河川の状況で魚が判断していったと考えます。
ここで、サクラマスにとっても同様の行為があるのかと悩んでいます。
以前に一日で42km程遡上した記録を聞きましたが越夏に適するような場所が流域の中・下流部に無くまた休憩場所としての適所が無かった場合は小場所で無理に休憩せずに一気に上流部に向かうような行為はあるのでしょうか。
遡上直前に何回か淡水と海水を行ったり来たりする時に中流部の状況まで判断したうえで遡上を開始したりするのでしょうか?
例えば相模川のように河川工事で大場所が喪失してしまった場合かなり上流部まで一気に遡上することは考えられるのでしょうか?
ちなみに、昨年度の桂川では遡上のタイミングは例年の何段階かに分かれた遡上に対し群れで一気に遡上していったことが判明しております。むろん渓が砂の影響を受けていない程度の上流部に遡上してからは分散していったようです。

[449] RE:昨年の桂川から Name:伊藤 2013/01/07(月) 19:08
ペンリールさんご無沙汰しました。今年もよろしくです。

まず原則から申しますと・・・
・一旦下流や海へ下った個体の産卵回帰場所は、稚幼魚時代を過ごした付近です。
  笹子川から下った個体は笹子川に、桂川本流から下った個体はそちらに帰ります。
  例外として、支流に帰るべき個体が支流下流部や合流点より下流に良い越夏場所を見つけられなかった場合、合流点より上流の本流で越夏
  することがあります。
  その場合でも、産卵期には一旦合流点まで下り、再び支流に上ることが確認されています(研究例)

・異常な溯上速度は何かの間違いではないでしょうか?
  低水温時には一日1.5~2.5km前後(研究例)
  適水温時には一日4km前後(相模川での推測値)  
  高水温時には移動しない(越夏)
  標高差のない感潮域の場合、一潮で10km程度の移動なら十分に考えられます。
  ちなみに、淡水に入ったサクラマスを無理やり遠い海に放り込み、一日に45km移動した例があります(研究例)
  ※ これらはあくまでも溯上意欲の強い個体であって、一か所に定位する個体は除きます。

・淡水と海水を行き来することは原則としてありません。
  産卵直前に回帰する種と異なり、サクラは海水に耐えられなくなった段階で回帰しますので、自ら再び海に入ることはありません。

・回帰する段階で中上流部の状況を予測する能力はありません。
  匂いで生まれ育った支流を、流れの具合でルートや休憩・休息場所を、水温の変動具合で越夏場所を選んでいるだけです。
  溯上速度の違いは水温によるところが大きく、良い休息場所がない流域に魚は留まりません。
  溯上魚がいる限り、溯上途上の休憩は必ず行います(急流や段差を乗り越える度)ので、川が荒れてもポイントが無くなる訳ではありません。  
  もちろん、溯上魚が居なければ話になりません・・・


[437] 市街地へのアマゴ放流 Name:伊藤 2012/05/26(土) 15:59 [ RES ]
 厳しい暑さが続いた昨年の7月中旬、甲府盆地南端の市街地にある湧水の川に、数千尾のアマゴ幼魚が放流されました。
「生物にとって良い河川環境を」「子供に生物への関心を持ってもらおう」などの目的で、富士川に関係するNPO法人によって企画され、保育園児の手を借り執り行われました。

 放流魚は多くが7~10cmほどで、降海型候補を多く含むサイズ分布でした。
初めに、アマゴから出現するサツキマスの話しをしましたところ、参加者全員大きく夢が膨らみ、来年秋の放流点回帰へと話しも広がりました。

 猛暑続きでも水温は18℃ほどを保ち、予想以上に低い水温の川です。
しかしながら、放流点より下流は川底にまで手を入れた3面護岸で、水草や藻が少なく隠れる場所も少ないため、水鳥などに捕食される可能性が高そうです。
また、近所の方によるとウナギも棲むとのことで、彼らの餌になる可能性もあります。



[438] その後 Name:伊藤 2012/05/29(火) 13:14
 7月下旬~8月上旬には上流側へと広く分散している姿が数多く観察されました。
しかし、8月下旬以降ほとんどの姿が消え、僅かに見られるものは体色濃く、縄張り意識も強く、如何にも残留型候補の個体ばかりでした。

 河川に生息するヤマメやアマゴの銀毛化は、最も早い個体で旧盆過ぎから始まります。
また、水温変動の少ない湧水で飼育した場合や湖沼放流の場合、季節に関係なく銀毛化する個体が多くなります。

 放流アマゴも、旧盆過ぎから銀毛化が本格化し、下流へと下ったのかもしれません。
 頑張れサツキマス!


 写真は9月8日に観察された残り少ない残留アマゴ



[445] 産卵期を過ぎ Name:伊藤 2012/11/26(月) 18:08
 この小河川は、放流地点から下流500mほどの区間は水深5~10cmほどしかなく、小さい魚が移動することは可能だが、大きく育った成魚の溯上には向いていない。

 産卵溯上盛期の9月下旬~11月上旬、まとまった降雨で水位が上昇すればと期待していたが、残念ながら期待外れに終わってしまった。
 産卵期を過ぎたため流域を念入りに調べるも、水深のある最下流部や本流合流点の川底には泥が被り、珪藻類に覆われているため、産卵できるような状況にはなかった。
 昨年9月の大増水を生き延びた個体は、底質の良い近場の小河川で産卵したのかも知れない・・・

 一方、水質の良い放流地点より上流では、僅かばかり豆砂利のある小さな瀬に、産卵床らしき跡を見つけることができた(写真参照)。大きさから見て残留型の可能性が高そうです。



[436] 今年も真鶴でサクラマス Name:伊藤 HOME 2012/04/24(火) 17:18 [ RES ]
4月9日、今年も真鶴でサクラマスが水揚げされました。
背鰭の履歴を見る限り、比較的大きなサイズで降海した個体のようです。
その結果として、50cmに満たないサイズでの回帰と考えられます。



[412] 今年も Name:高橋R 2011/03/04(金) 00:15 [ RES ]
どうも、すっかり淡水ルアーから離れてしまった高橋です。
最近はどっぷり青物トップにはまっています。
今日、相模湾西側エリアの漁獲状況を確認しようと小田原市場を見たところ、
毎年恒例の懐かしい魚を見つけたのでお知らせします。

http://uoichiba.seesaa.net/article/188760470.html

私はすっかりサクラマス釣りから離れてしまいました。
熊野川と比べると、どの川も、九頭竜や神通川でさえ貧相に見えてしまって・・・・・

[413] 真鶴・大根のサクラマス Name:伊藤 2011/03/07(月) 15:39
高橋Rさん、お久しぶりです。
海の青物も、なかなか楽しそうですね~!

さて、大根網のサクラマス(1kgサイズ)情報ありがとうございます。
綺麗な個体ですが、稚魚サイズの尾鰭軟条に、放流魚特有の曲がりが見えています。
相模湾や東京湾流入河川に稚魚放流されたヤマメのようです。

今後とも情報をお願いします。



[431] その後も Name:伊藤 2012/02/15(水) 13:18
昨年は、5月12日にも小田原市場で水揚げされました。
サイズ・重量の記述はありませんが、生きたまま漁獲・販売されたもようです。

http://www.agri-kanagawa.jp/sagami/hukyu/whatfish/110512odawara.htm



[432] 2010年にも真鶴で Name:伊藤 2012/02/15(水) 15:12
2010年5月4日にも真鶴で水揚げされていました。
丁寧に活き締め・血抜きされてますね~!

http://www.agri-kanagawa.jp/sagami/hukyu/whatfish/100504odawara.htm



[433] 2007年の50cm級ニジマス Name:伊藤 2012/02/16(木) 08:41
2007年2月4日には、真鶴で50cm級の降海ニジマスも釣られていました。


[435] なんと海でブラックバス! Name:伊藤 2012/03/28(水) 14:52
昨年12月25日の岩定置では、なんとブラックバスまで!

全長35cmだったそうな・・・



[434] 中津川本流の放流動向 Name:伊藤 2012/02/17(金) 17:57 [ RES ]
厚木の市街地で相模川に合流する中津川。
半原では、放流事業以前から自然繁殖らしきヤマメが見られ、専門に狙う釣り人もおりました。
そんな中、漁協によるヤマメの放流事業は数年前に始まり、成魚・稚魚・発眼卵放流へと飛躍しました。


それもこれも、裏方さんの熱意と努力の賜です。
http://blog.silkywood.com/?cid=41465


昨年も中津川へサクラマスや本流ヤマメは昇っています。
弊会の放流盛期と同じく、良型は才戸橋前後まで、ジャックや本流ヤマメはダム下までとなっているようです。



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