はじめてデグーをお迎えするとき、何から揃えればいいか迷ってしまいますよね。そんなデグー初心者さんに、先輩方が「どんなものを使っているか」を紹介していきたいと思います。
(執筆者:hanatorapooh)
- 1.ケージ
- (1)水槽タイプのケージ(アクリルルーム)
- 水槽タイプのケージ(アクリルルーム):評判・口コミ
- (2)ワイヤータイプのケージ(イージーホーム)
- ワイヤータイプのケージ:評判・口コミ
- 2.ホイール(回し車)
- (1)サイレントホイール
- (2)メタルホイール(メタルサイレント)
- 3.巣箱と寝床
- SANKOのデグーハウス
- SANKOのリスハムフードベッド
- 4.えさ箱
- 5.砂浴び用の容器と砂
- デグー砂浴びボトル
- SANKOデグーサンド
- SANKOチンチラサンド
- SANKOバスサンド
- けっきょくどの砂がいいの?
- 6.給水ボトル
- 7.暑さ寒さ対策グッズ
- 8.キャリーケース
- 9.その他
- お金をかけなくても、愛情と工夫次第で快適な飼育が可能です
1.ケージ
デグーのケージでオススメはなんですか?と質問を受けることがありますが、基本的には以下のように回答しています。デグー飼い主が使っているケージは、大きく分けて二種類です。水槽タイプとワイヤータイプのケージがあります。
(1)水槽タイプのケージ(アクリルルーム)
アクリルルーム
小動物用のケージなので、デグー以外にも使用できます。ケージ齧りで不正咬合になるのが心配な方は、アクリルタイプをオススメします。
アクリルタイプは、我が家で最初に飼育したケージは水槽タイプでした。このタイプは初心者にもオススメです。少し大きめのアクリルの水槽に金網の蓋を使用していましたが、保温性が高く、寒さに弱いデグーにとって快適な空間でした。
また、透明なので個体の様子が観察しやすく、可愛い姿を余すことなく見られます。回し車やステップなどのレイアウトがしにくいという点はありますが、工夫次第で快適な空間を作ってあげられます。
出典:haru_deguさん
温度管理は必須ですが、側面がメッシュになるタイプもあり、一年を通して快適に過ごせるようになりました。ワイヤータイプよりも音が静かなのもオススメです。アクリルケージのレイアウトはharu_deguさんのレイアウトが参考になります。
メリットとデメリット
- ケージ齧りが無いので歯に優しい。
- ワイヤーよりも音が静か。
- アクリルの継ぎ目に尿が入り込むなど、掃除がしにくい。
- 配線が制限されるので暖房器具が設置しにくい。
- レイアウトに工夫が必要。
- 齧られる恐れがあるので、ガラス製がオススメ。
水槽タイプのケージ(アクリルルーム):評判・口コミ
アクリルケージは実際に使ってみて通気性が悪いというデメリットがありますが、通気性の問題はちょっとした工夫で解決できそうにも思えます。
ワイヤータイプのケージではオシッコが外へ飛び散ること、保温的な部分が気になり、アクリルのケージにしました。結果としては非常に満足しています。
アクリルは、冬の保温性は心配ないのですが、夏場の通気性が少し気になります。工夫しないとデグーが熱中症になってしまいそうなので注意してください。
レイアウトに制約があるのがデメリットですが、飼い主の知恵と工夫でどうにかなると思います。
ケージ齧りがないので歯に優しいところが安心です。
アクリルのケージ内が温度上昇しそうなので、アクリルに少しの穴を空けて通気性を良くしています。
(2)ワイヤータイプのケージ(イージーホーム)
SANKOイージーホーム60ローメッシュ
横幅が広いタイプになり、うさぎで使用されている方も見たことがあります。個人的にはイージーホーム40ハイのほうがレイアウトをしやすいと感じます。
SANKOイージーホーム40ハイ
単頭飼いの方はイージーホーム40ハイを使用している方を多く見かけます。このタイプは、上の出入り口の隙間に足をひっかけて怪我してしまう危険性があります。上のほうは閉鎖したほうが無難です。
我が家のケージは、現在ほとんどがこのタイプです。デグーは上下運動を好むので、縦長の物を選ぶと良いでしょう。水槽に比べるとレイアウトの幅が広がり、デグーが楽しんで暮らせるような配置を考える楽しみも増えます。
デグーは上下運動が好きですが、けっして上手なわけではありません。レイアウトには気を付けてください。簡単に解体できるので、掃除もしやすく衛生面でも優れています。金網には隙間があるので、そこからオヤツをあげることができます。
メリットとデメリット
- ワイヤーは通気性には優れていますが保温性は乏しいです。冬場の温度管理には工夫が必要です。
- オシッコの飛び散りが気になる人はアクリルのほうがオススメです。
- レイアウトのしやすさが一番の魅力です。
- アクリルよりもケージ内での騒音が目立ちます。
- ケージを齧る子が多いので対策が必要です。
ワイヤータイプのケージ:評判・口コミ
鉄の部分をガリガリ噛むのでうるさかったり、歯を折ってしまうことがあります。ガジガジ防止などで対策する必要があります。
レイアウトの自由度が高いです。ただ、デグーのストレスにならない配置を考えてあげてください。とくにメタルサイレントやサイレントホイールの配置には気を付けてください。
床網の隙間が大きく、怪我をしてしまわないか気になりました。けっきょく床網は外し、敷き牧草などを敷いて使用しています。
変なレイアウトをしてしまい、デグーに怪我をさせてしまいました。デグーが簡単に移動できる配置をオススメします。多頭飼いの場合は更に気を配る必要があります。
イージーホーム40ハイを使用していますが、サイレントホイール、巣箱、砂浴び用の瓶、餌入れを入れたら、これでけっこう窮屈になるイメージです。レイアウトのセンスが必要ですね。
単頭飼いには40ハイが一番ちょうどいいサイズに感じます。保温性が少し低いので、冬になったら上から透明のカバーを掛けています。
2.ホイール(回し車)
ハムスターと一緒でデグーは走ることが大好きです。ホイール(回し車)は必ず入れてあげてください。ほとんどの方がサイレントホイールとメタルサイレントのどちらかを使用されているので、それぞれについて紹介していきます。
(1)サイレントホイール
SANKO U19 サイレントホイール25
本体重量:620g
本体サイズ (幅X奥行X高さ):25.5×15.5×25.5cm
サイレントホイールの素材はプラスチックです。サイズも豊富で、多くの飼い主が使用しているのがこちらになります。
赤ちゃんのうちは20センチくらいまでの物を、大人になったら30センチくらいの物を用意する方が多いようです。我が家は25センチを使用しています。このサイズは、のちのち数を増やしても二匹でタンデム走行が可能です。
また、赤ちゃんでも回せると実証済みです。小さいサイズから買うのではなく、最初からこのくらいのサイズで用意した方がいいでしょう。
(2)メタルホイール(メタルサイレント)
SANKOメタルサイレント
本体サイズ (幅X奥行X高さ):25.5×15.5×30.5cm
本体重量:620g
メタルホイールの素材は鉄です。サイズは25センチと30センチの2種類あり、水槽のケージでも、固定すれば安定した走りができます。ケージに引っかけることもできてとても便利です。
サイレントホイールに比べると回転が速いです。我が家の子達も、メタルホイールが大好きです。ただ、高速回転するメタルホイール(メタルサイレント)に体をはさんでしまう危険性があるので、多頭飼いでの使用は気を付けてください。
「メタルホイールで後足が挟まりそうだったため、今は設置していません。」という事例もあります。デグーがメタルホイールを使いこなせていない場合はサイレントホイールをオススメします。
3.巣箱と寝床
デグーの巣箱は木製や陶器の物があります。デグーが安心して過ごせるような、隠れ家的な要素があるものが好ましいです。保温性・通気性などの面から、季節に合わせて巣箱の素材を変えてみるのもいいかもしれません。
SANKOのデグーハウス
SANKOデグーハウス
デグー、モモンガ、シマリス等の小動物ハウスです。
夏場はメッシュや布製のケースで通気性を良くし、冬場はガラスやアクリル製のケースを使って保温性を高めています。巣箱の中に入れる巣材は、布や柔らかいチモシーなどが良いでしょう。
注意点
デグーの長い爪が布に引っかかって思わぬ事故につながる可能性があります。使用する布はタオルのようなパイル生地ではなく、毛足の短いフリースのような生地にしましょう。中には、ティッシュペーパーを巣材にする子もいます。
SANKOのリスハムフードベッド
SANKOのリスハムフードベッド
吊り下げも可能なフック付きのタイプです。吊り下げタイプではありますが、置いて使うほうが入ってくれる可能性が高いです。
デグーの寝床は「柔らかめなタオル」、「SANKOリスハムフードベッド」、「ハンモック」を利用されている方が多いです。ハンモックは手作りする方も多く、お手製のハンモックで昼寝するデグーはとても可愛いですよ。
リスハムフードベッドの注意点
このベッドの注意点は、デグーが布の部分を噛んでしまうことです。噛むだけならいいのですが、穴が開いて場所に首を突っ込んでしまう危険があります。これで命を落としてしまったデグーもいるので、少し穴が開いてしまったら買い替えることをオススメします。
ハンモックの注意点
デグーの爪が布の部分に引っ掛からないようにしてください。爪が布の部分に引っ掛かり、デグーが宙ぶらりんになる事故がありました。ハンモックを何度も洗っていると、生地がほつれ、爪が引っ掛かりやすくなってしまうので注意してください。
4.えさ箱
陶器のえさ箱でもひっくり返してしまう子には、ケージに取り付けるタイプの物も検討してみてください。「これがダメ!」というものはありませんが、様子を見ながら容器の大きさや素材を変えてください。
デグーのえさ箱
基本的には陶器の食器がオススメです。小さ過ぎても食べにくいので、幅105×奥行75以上がいいかもしれません。
多頭飼いの場合は、ケンカ防止のために「えさ箱を複数用意」してあげてください。身体が小さい子が負けてしまうので、食べる量が少なくなる傾向になります。
5.砂浴び用の容器と砂
デグーは、体についた汚れや皮脂を落とすために砂浴びを必要とします。砂のビンは常に取り付けておくか、定期的に取りつけて頻繁に砂浴びをさせましょう。
ケージ内に容器を取り付けたままにすると容器内に糞や尿がたまり、不衛生になるというデメリットがあります。定期的な清掃が難しい場合は、遊び終えたらその都度取り外すようにしましょう。
※ここでいう清掃とは糞や尿を砂から取り除くことです
ポイント
常に取り付けておく場合は、なるべく毎日掃除するようにしてください。デグーは砂の中で糞や尿をしてしまうので、1日に何回か清掃する必要があります。また、デグーが出血しているときは砂遊びを控えるようにしてください。
デグー砂浴びボトル
デグー砂浴びボトル
ケージに取り付けておける木製ボトルホルダーです。デグー一匹入るのにちょうどよい大きさとなります。
市販の取り付けタイプでなくても、空き容器でも工夫次第で砂浴びは可能です。我が家は、大きな梅酒瓶を使用しています。2匹で入っても余裕があり、砂が飛び散らないので重宝しています。
砂は目が荒い物と細かい物がありますが、色々使ってみて合ったものを探してください。同じ砂でも、ハムスターなどのトイレ用砂があります。間違って使用しないように気を付けてください。
浴び終わる度に糞やゴミを片付け、1週間くらいをメドに新しい物と交換するようにしましょう。それではデグー飼い主が使用している砂を紹介していきます。
SANKOデグーサンド
SANKOデグーサンド
デグー初心者の方に人気の商品です。少し粗めの砂なので、デグーがローリングしても砂塵が舞いにくいところが重宝されています。
SANKOチンチラサンド
SANKOチンチラサンド
チンチラ用の砂ですが、デグーでも愛用されている方が多いです。こちらの砂に変えて「毛並みが柔らかくなった」という事例もあります。デメリットとしては、デグーの身体に砂が残ってしまうことです。
SANKOバスサンド
SANKOバスサンド
ハムスター用の細かい砂です。デグーでも使用している方は多く。加熱処理された砂になり、サラサラしてのが特徴です。デグーサンドだと食べてしまうので、こちらの商品を使う方もいるようです。
けっきょくどの砂がいいの?
デグーは砂の好みがハッキリしているので、好んで遊ばない場合は砂を変えてみてください。きっと好みの砂が見つかると思います。デグーサンドやチンチラサンドをmixして使用している方もいるので、利用しやすさやデグーの好みで選んであげてください。
6.給水ボトル
給水ボトル
色々な種類の給水ボトルがあります。ケージのレイアウトに合わせ、お好みな物を使用してください。我が家はマルカンのウォーターボトルを使用しています。
デグーは新鮮なお水が欠かせません。常に新鮮な水を飲ませてあげるようにしてください。以前はお皿で飲ませていましたが、今はすべて給水ボトルに切り替えました。
赤ちゃんデグーにはお皿の方が良い場合もありますが、ひっくり返したり汚れたりするので、小さいうちから給水ボトルで飲ませるのが望ましいでしょう。飲み口はプラスチック製だと齧られてしまうので、必ずステンレス製を選んでください。
環境が変わったり生後間もないデグーは、給水ボトルの使い方がわからない子もいます。その場合は、慣れるまで小さいお皿で水をあげることをオススメします。
※慣れるまで併用するのがよいかもしれません
注意点
- 給水ボトルは、使い続けるとカビが生えたりします。必ずブラシなどでボトル内を洗うようにしてください。
※歯ブラシもオススメです - 「水が出ない」という不具合があります。商品を購入したら必ず水が出るかチェックしてください。
7.暑さ寒さ対策グッズ
デグーは暑さにも寒さにも弱い動物です。たとえば、冬時期。室内のエアコンはもちろん必要ですが、ケージ内を温める暖房器具があるとより効果的です。赤外線プレートやひよこ電球、床暖房のようなタイプがオススメです。
デグーが低温ヤケドになる恐れもあります。取り付ける際にはカバーをつけたりするなど、ひと工夫が必要です。飼育環境やレイアウトなどに合う暖房器具を設置してください。デグーの暑さ寒さ対策は以下のページをご覧ください。
(参考:デグーの気温対策(暑さ・寒さ))
暖房器具を使用する場合はコンセントの扱いには十分気を付けて、齧られないような対策を講じてください。電源コード、ケーブル系の対策は以下の記事に載せています。
(参考:デグーが部屋んぽ(お散歩)するときの注意点をまとめました)
8.キャリーケース
ケージ掃除や通院など、デグーの移動の際に必要なのがキャリーケースです。我が家は、ハムスターケージを使用しています。持ち運びが簡単な取っ手付きです。使わないときは折りたたんで収納出来るタイプが良いでしょう。
9.その他
木製コーナーステージ
デグーは上下運動を好む生き物なので、階段のように上り下りできるよう複数取り付けるのが好ましいでしょう。
温度計湿度計も必須です。室内は22~27度、湿度は50%前後くらいが理想的です。ケージに取り付けておくと、こまめに温度湿度を確認できて便利です。温度計は正確に計測できるよう、なるべくケージの近くに設置しましょう。同じ部屋でも上と下では2度くらい気温差があるときがあります。
デグー用の体重計も用意し、体重管理をする必要があります。デグーの健康管理のためにも定期的に計測してあげてください。0.1g単位で計れると便利なので、デジタルクッキングスケールをオススメします。
お金をかけなくても、愛情と工夫次第で快適な飼育が可能です
デグーをはじめて飼う際に必要な基本的な物を挙げましたが、すべて市販の物で揃える必要はありません。家にあるもので代用できるなら、それを使用しましょう。ペットショップなどでデグーのスターターキットも売っていますが、10,000円以上する高価な物です。
初期費用はたしかに必要ですが、高額なお金を使えばいいというわけではありません。デグーをお迎えしても、これから毎月エサ代や消耗品、急な病院代と出費が続いていきます。
この先長く付き合っていくわけですから、息の長い付き合い方をオススメします。我が家では、昔使っていたラビットケージをデグーケージとして使用していますし、ステップも100円ショップで買ってきた板を取り付けています。ハンモックもすべて手作りですし、エサの容器も使わなくなった食器を再利用しています。
この子のために「何をしてあげられるのか」、一つ一つ作り上げていくことで、いっそう愛情が湧くことでしょう。お金をかけるだけが愛情ではありません。あなたの愛情と工夫次第で、デグー飼育はきっと楽しくなるはずです。