例の女性エンジニアの件の炎上については、まあこういうノリのやついるなーくらいでした。
特に取り立てて叩くことでもないけれど、タイミング悪く叩かれちゃったな、若者よ強く生きろ、くらい。
だけど、この記事を会社でぼーっと読んで、ふと帰りの電車で考えて、家に帰って吐いた。
"女性というだけで会社でのモチベーションとして消費されていた"経験を思い出したから。
この記事を叩いている人を客観的に眺めていたときは、私にも「女が入れたほうがお茶のほうがうまい」とか「むさ苦しいチームに女の子がひとりいるだけで違うね」とか、その程度の想像力しかなかった。
ただの上司と部下だったのに、上司は私のことを愛し、私の仕事が私の思い通りに行くように裏でサポートして、私がニコニコ笑っている事を望むようになった。
私が有給を取ると寂しいといい、出張に行けば空港まで迎えに来る。
上司は私からのありがとうございます、すごいですね、という言葉をモチベーションにしていた。
私がいくら仕事を頑張ってもそれは全部上司のモチベーションになる。
仕事がうまくいくのも自分の成果なのか上司が裏で手を引いているのかわからない。
(当時はエンジニアではなくて企画職だったので、エンジニアより仕事の成果が定量的ではなかった。)
特に男女の関係があったわけでもないのに、私は上司を男性として見たことなんて一度もないのに、強制的にまるで上司の愛人だった。
自分の一挙一動が上司を喜ばさせると思ったら何もしたくなくなった。
周りからすると、ただ気に入られているだけ。
その関係は、酔っ払った上司がやっと私に手を出そうとするまで続いた。
やっとそれで、セクハラって言えるようになった。
言えるようにはなったけれど、私は心を病んで会社を辞めた。
だから、だめですよ。
女性にいいところを見せるために働くんじゃなくて、ちゃんとユーザのために働きたい。
一緒に仕事をする人にはお互いに敬意を持って、気持ちよく仕事ができるようにしたい。