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ブラック企業はどこを見ればいい?見分け方や特徴をまとめて紹介!

転職先を探している、または就職活動中に気を付けていることのひとつとして、ブラック企業にだけはつかまってはいけない・・・というのは、誰もが感じているはず。

その対策として最も大切なのは、見分け方を知っておくことです。今回は、ブラック企業にありがちな求人情報や説明会、面接の特徴をまとめました。

目次

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求人情報で見分ける方法

求人広告を見ただけでも、ブラック企業かどうかの判断はある程度可能です。注目すべきポイントは「みなし残業」「アットホームな雰囲気」「設立からの期間」、そして「写真や説明が細かく掲載できているか」の4点になります。

「みなし残業」が多い

みなし残業とは「残業してもその時間内であれば残業手当を支給しない」、いわゆるサービス残業ということと「毎月これくらいの残業はしている」という二つの意味があります。裏を返せば「定時退社できる日はほぼない」と書かれているのと変わりません。

定時退社したいと考えている人は「みなし残業」がある会社は向いていないでしょう。

実際に「みなし残業」のある企業に務めた人が仕事を片付けて定時に帰ろうとしたところ「みなし残業代を払っているのだからその分は残業するのが当たり前だ」と言われたケースもあります。

法律上は、みなし残業代分の残業を必ずしなければならないわけではなく定時で退社して良いのですが、「みなし残業」がある企業は、残業することが普通になっており、残業する前提での業務量や時間の管理がされています。

どうしてもやりたい職種や業種であれば、残業してでも働きたいと思えるかもしれませんが、そうでない場合はきちんと残業代が支給される企業を選ぶことをおすすめします。

「アットホームな雰囲気」は罠かも?

よく社内環境を紹介する言葉で「アットホームな雰囲気」と書かれていることがありますが、これは言い方を変えると「私生活にも干渉してくる」ということです。

業務とは関係ない飲み会やレクリエーションへの参加を強いられ、プライベートな時間が取れないといった悩みも多く聞かれます。

こうしたこと以外にも業務時間中に私語が多く、集中して仕事できる労働環境でないことや、「付き合っている人はいるの?」といった失礼な質問を平気でしてくる人が多い職場である可能性もあります。

設立から5年未満の企業

設立間もない企業では社内規定の整備や人材育成の仕組みができていないことがあります。

柔軟に対応できている企業もありますが、「この前言っていたことと今やっていることが違う」「社長の気分次第で方針が変わるのでついていけない」といった不満を社員が抱えていることも。

さらに未経験で入社する予定の企業で気をつけたいポイントは人材育成がきちんとできる会社であるかという点。

設立したばかりの企業では人材育成まで環境が整えられておらず「入社したけれど、誰からも仕事を教えてもらえない」「雑用ばかりをやらされてきちんとした研修もない」といった可能性もあります。

社内の写真や詳細情報が少ない

企業の求人情報を見て、写真や仕事内容などの説明が少ないときには注意しましょう。これらの情報が少ない理由は二つ考えられます。一つは社内の雰囲気が良くない、具体的にはオフィスが汚く散らかっているので載せると見栄えが悪くなるからです。

もう一つは掲載するコストを割けない経営状態である可能性があります。ただし、大手企業の子会社で写真や情報を載せるまでもなく有名な場合や、企業のホームページを見ればきちんと掲載されていることもあります。

会社説明会で見るべきポイント

会社説明会などでオフィスを訪れる機会があればチェックしておきたいことが三つあります。それは「社員の顔や会社の雰囲気を見る」「説明用の資料や配布物はどんなものか」「説明内容はメリットとデメリットどちらも話しているか」というポイントです。

オフィス内を見て社員の顔や雰囲気を確認する

会社説明会が企業のオフィスで行なわれた場合にチェックすべき最重要ポイントが社内の雰囲気です。オフィスの雰囲気を見て「ここでは働きたくないな」と思うような企業では長く働くことが難しいでしょう。

直感的に感じた不快感は今後改善される見込みが薄いもの。合わないと思った企業で無理に働いても長続きしませんよね。

そして、従業員の顔や対応も見ておきましょう。「疲れた顔で働いている」「思っていた雰囲気と違う」と感じるかもしれません。

また、「挨拶をしても返事をしない」「電話が鳴っているのに誰も出ない」「敬語の使い方がおかしい」ということであれば、研修が十分にできない会社だと判断できます。インターネット上の口コミでも、ある程度有益な情報は集まるでしょう。

説明用の資料や配布物をチェックする

配布された資料の内容が薄い、もしくは何も配られないときは注意が必要です。ほとんどの会社では企業説明会に参加した人向けに資料を配布します。

それがないということは準備できていない、または資料として残してしまうと不利益なことがある可能性も考えられます。

会社のメリットだけでなくデメリットもきちんと説明しているか

企業で仕事をするにあたって、メリットとデメリットの両方をきちんと説明できていない企業は危険です。

もちろんデメリットは企業からすればあまり言いたくない内容ではありますが「残業が多い月もあります」「覚えることがたくさんあります」と大変な部分を伝えてくれる企業は誠実です。

逆に、メリットしか言わない企業は説明会で言えないような大きなデメリットがあるか、社員が盲目的に仕事をしていて自社を客観的な判断ができていないという可能性が考えられます。

担当者の態度は威圧的でないか

企業の説明担当者が、新卒者・就職希望者を見下すような発言をする場合があります。こうした高圧的、威圧的な態度を取る人は、社内でパワハラをしている可能性が高いです。そして、それを容認する雰囲気の企業だということにもつながります。

面接や内定承諾の際に気をつけること

面接や内定承諾の場で担当者・経営者と話す際には三つの点に注意しましょう。

一つ目は自分が不快に思う質問をされなかったか、二つ目はあなたの質問に対して明確に回答していたか、三つ目は内定承諾書に書かれていることは求人情報に載っていた条件と相違ないかといったことです。

自分が不快に思う質問をされなかったか

面接時、または担当者との話し合いの場で不快に思う質問をされませんでしたか?もし自分が嫌な思いをする質問を何度かされた経験があった場合は、入社してからもセクハラやパワハラで悩まされるかもしれません。

もちろん、入社後にクライアントから嫌な発言をされた際のためにテストをしているケースも考えられますが、ブラック企業である可能性もあるので、落ち着いて見極める必要があります。

あなたの質問に対して明確に回答していたか

あなたが質問をしたことについて面接官はきちんと答えてくれましたか?

質問と全然違う話をされる場合や担当者レベルではっきりと回答できないような企業には裏があるかもしれません。どうしても気になることをきちんと教えてもらえない時には入社を考え直した方が良いでしょう。

内定承諾書に書かれていることは求人情報に載っていた条件と相違ないか

内定を承諾する前に勤務する際の労働条件や福利厚生、給与などの待遇をしっかりと確認してください。

ブラック企業では契約の直前になって、みなし残業を含む給料に勝手に変更している場合や交通費の支給をしない条件にするなど悪質なケースがあります。内定承諾まで進んでしまった場合でも契約書にサインしていなければ断ることも可能です。

こうした点を指摘すると「今さら辞退はできない」「今からほかで転職活動をしても内定はもらえない」「社会人としての自覚がない」と脅すような発言をされるかもしれませんが、納得できないときは辞退する勇気を持ちましょう。

まとめ

ブラック企業に就職や転職をしてしまわないようにチェックすべきポイントを紹介しました。こうした基準を知っていれば求人誌や求人サイトを自分自身である程度はチェックできます。

上記以外に見てもらいたいポイントとしては、労働者の離職率が30%以上、休みが少ない、理不尽なノルマ、採用のハードルが低い、精神論を語る、厚労省の定めた労働基準法を守らないなども要チェックです。

求人情報や面接だけでは分からないので、口コミ情報を中心に探っていきましょう。

ここに挙げた内容に当てはまる企業が必ずしもブラック企業とはいえませんが、該当する部分が多くなればその可能性が高いといえます。