子供の頃を懐かしく思い出して作ってみました。



 みなさんポンポン船というおもちゃは知っていますか?。私が子供の頃は祭りの夜店にポンポン船と呼ばれるおもちゃが売られていました.。今では、おもちゃ屋さんや夜店などで売られているのを見なくなりました。 

 小学校低学年の頃、となりの同じ年の女の子と一緒にお風呂でポンポン船を走らせて遊びました。どうして動くのかと不思議に思いながら、いつかは自分で作ってみたいなと思ったりしたことを覚えています。。

 子供の頃を懐かしく思うようになった今、その時の思いを実現させる為にホームページ等を参考にしながら作ってみました。

下記のリンク先は、ポンポン船の歴史資料を含め、学術的に紹介されたponponjiisannさんのホームページです。 私はここで初めてポンポン船のルーツを知りました。
 (ポンポン船を楽しもう)のHPはココです↓↓
               http://www.geocities.jp/ponponjiisann/


 

 1、φ30mm打ち抜きダイスを作り、上の振動膜側は0.1mm裏の加熱側は0.4mmの真鍮板をエキセンプレスで打ち抜いて作っています。

 2、0.1mmと0.4mmの丸い真鍮板を旋盤を使ってヘラしぼり加工してカップ状に作っています。0.1mmのものは振動し易くするために、更にベローズ加工を加えています。

 3、2本の噴出パイプです。蒸発タンクに水の吸い込みを良くするために、2本の長さに約1.5mmの差をつけています。

 4、蒸発タンク裏を加熱側と冷却側に分けて、その温度の違いを大きくする為にローソクの炎が冷却部を加熱しないように作った燃焼室です。

 完成、コイン状の蒸発タンクに少し水を入れて、出っ張っている燃焼室をローソクで加熱すると約30秒程で噴出パイプの先から水が脈動噴出して動き始めます。 
作り始めて分かったのですが、構造がシンプルな分、各部の微妙な寸法の違いが即性能に影響しました。
 このエンジンの呼び方が分からないので、今風に外燃式パルスジェットと呼んでも良いでしょうか。(*^_^*)
 
 
 このおもちゃは風の無いところで遊ぶか、ロウソクの炎が吹き飛ばされないように船に防風壁を取り付けないと、エンジンが調子よく動きません。 例え小さな火でも、安定した加熱が出来れば、ポンポンポンと調子よく動きます。
 出来上がりが気に入るまで作ったので完成までに長い時間がかかりました。写真は今まで作ったエンジンです。調子よく動くエンジンも多いのですが、ロウソクが燃え尽きるまで動くエンジンにこだわったので沢山のスクラップが出来ました。
 


 調子よく動くエンジンが出来ましたが、材質を真鍮にした結果、蒸発タンクの振動膜が止った時にそのまま加熱を続けると、その真鍮の振動膜が形状記憶してしまい、蒸発タンクの内圧が変化してもペコペコ(ポンポン)と動かなくなりました。ですので、何回かエンジンを動かすと振動膜を再度調整しなくてはなりません。
この調整作業は少しコツがいるので、玩具としては未完成です。

エンジンが完成したら、暇な時に作ってヤフオクにでも出品しようかなと思ったけど、これでは完成した玩具商品と言えないので作って売るのをやめました。
商品作りって難しいですね。