美容クリニックと一言で言っても、実は種類があるのはご存知ですか?
大きく分けて皮膚科、美容皮膚科、美容整形外科の3つに分類できます。
診療内容が少しづつ異なりますので、1つ1つ解説していきます。
私たちが皮膚科と聞くと身近に思い浮かべるのは、街にある皮膚科や大学病院にある皮膚科ではないでしょうか。皮膚科では基本的に厚生労働省に認められた治療方法と薬剤を使って、保険診療内でできる治療を行っています。
主な診療範囲は皮膚の病気や疾患です。
最近は、保険診療のみ行なっていた皮膚科が、美容医療を取り入れているケースもあります。
完全に自由診療のみで治療を行うクリニックです。非外科的(メスを使わない)治療方法で美しさを追求する分野が美容皮膚科です。また、一般の皮膚科にはない見た目の美しさも加味する点から、保険診療内で行う皮膚科では改善できないお悩みを改善することができます。
トラブルのある肌を綺麗にするための治療から、メスを使わず顔のリフトアップ・部分痩身・パーツを整えることまで幅広く診療しています。
例えばシミを治療するにしても、保険治療では主に塗り薬や飲み薬を使用して治療していくのに対し、美容皮膚科ではレーザーを使用することができます。これが保険診療と自由診療の違いです。
基本的にはメスを使って外科的な手術を行ない、コンプレックスの解消や再形成、美しさの追求を行なう分野が美容外科です。
最近の美容クリニックでは、保険診療と自由診療の両方を提供しているクリニックがあります。例えば、脇汗を止めたいという場合、ボトックス注射が有効ですが、実は脇汗のボトックス注射は保険適用でできることをご存知ですか?脇汗を止めるボトックス注射は保険適用になると、3万円(税別)くらいの費用ですが、自由診療のみのクリニックだとそれ以上になることも。
もちろん、保険適用になる場合は適用項目に当てはまらないといけません。ですが、知識不足で損をしないためにも、そういったポイントでクリニック選びをしてみるのもおすすめです。
美容皮膚科や美容外科の先生って普段どんなことをしているのでしょう?エステサロンは今や身近な存在ですが、美容クリニックのことはまだよく知らないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、現役美容外科医の堀田和亮先生にインタビューしました。
美容外科医と志した理由や、普段の様子を伺いました。
堀田和亮先生 / 美容外科医・美容皮膚科医・形成外科医
日本大学医学部卒業。日本のみならずアジアにも自身の美容クリニックを構え全9院を経営する医療社団法人創輝会グループの統括医師であり美容デザイナー。これまでの症例は50,000件以上にも登り、日本唯一のステータスも受賞している。美容医療におけるその専門的で豊富な知識と経験は、日々多くの患者様から支持されている。
僕は物心ついた時から美容師やアパレル関係の仕事に興味があり、将来は人を綺麗にする仕事、華やかにする仕事に従事したいと思っていました。そんな展望や夢をざっくりと抱きながら医学部に進みました。医学部では様々な診療科を勉強するのですが、その時に美容外科医・美容皮膚科医という仕事があることを知りました。大学病院などでの保険診療は、健康状態が悪くなってしまった人を治療し正常な状態に戻す治療、すなわちマイナスをゼロに戻す診療を行うのですが、美容皮膚科医や美容外科医は、健康状態は全く問題のない人の容姿をより良い状態にする治療、つまりゼロをプラスにする診療を行います。元々、僕が抱いていた将来の展望や夢と重なり、僕が身を置くべきところはここだと必然性を感じました。医学部を卒業したと同時に迷いなく美容外科医になることを決意し、いまに至ります。
僕たちの仕事を一言で表すと、「その方の美しさをさらに引き出すお手伝い」をすることだと思っています。特に、女性の美しさへの追求は、人それぞれ違い、10人いたら10通りの美しさの価値があります。ですので、まずはカウンセリングでその方のお悩みをしっかりと伺います。美容医療は治療ができる、改善ができる治療ですが、決して魔法ではありません。ですので、そのお悩みに対して出来ることと出来ないことをしっかりとご説明し、患者様と私で目指せるゴールを明確に決めていきます。そのゴールにたどり着くためには、どのような治療が必要か、どのくらいの回数や期間がかかるかなどを明確にシュミレーションし診療計画を立てていき、ベクトルが同じ方向に定まった時に治療を施すようにしています。先ほども述べたように、マイナスをゼロに戻す治療より、ゼロをいかにプラスにしていくかを挑戦する方が、僕にとってはクリエイティビティやセンス、広い視野や審美眼が問われる仕事なのでとてもやりがいを感じています。
美容医療は美容皮膚科・美容外科・美容内科などの様々な角度から、美しくなるための治療を行うものです。シミや肌荒れの改善には、レーザー治療などを用いて治療します。容姿のコンプレックスには二重整形や鼻整形、脂肪吸引など。内面からのエイジングケアはサプリメントや遺伝子検査などを用いてアプローチして行くことができます。美容医療は、これまで保険治療ではできなかったお悩みを劇的に改善することができる治療が豊富にあります。また、その進化は日進月歩で、日々最新の治療方法や機械などが世界中で発信されています。より安全でより効果のあるものは何かを検討、選定し、患者様に提供するのも、僕たちが美容医療を提供していく上で大事な仕事だと思っています。
美容医療は、時に広い意味での美容業界を牽引していくものでもあると思っています。美容業界を正しい方向へ導いていくのも、僕たち医療従事者が携わるべきことだと思っています。
1番多い悩みは、シミやそばかす、肝斑やくすみなどの肌質のトラブルで、20代後半から30代に突入した方など初期の老化現象に見られるお悩みです。これには、弊院が国内 No,1の症例数を誇るYAGレーザーまたはピコレーザーという最先端の医療機器のレーザーを使って治療していきます。肌全体のくすみの改善や美白効果を狙うのであれば、全体にレーザーを照射し表面にある古くなった角質を除去し、内側の細胞を活性化させながら新しい皮膚の再生を高め、美しい皮膚に生まれ変わらせます。目立つシミが気になる場合はレーザーをスポット的に照射し、シミを目立たなくする施術を施し改善していきます。
2番目に多いお悩みは、しわ・たるみなどの骨格のお悩みです。30代後半から40代以降にかけて出現しやすい老化現象で、しわやたるみが伴うだけ老けて見えてしまいます。これには、ヒアルロン酸注射やボトックス注射などの注入治療を施し、輪郭や骨格を整えていきます。ヒアルロン酸注射やボトックス注射は、短時間で劇的な効果をもたらし、かつ安全で画期的な治療方法です。
1度体験される方のほとんどは、リピートしてくださいます。
3番目に多いお悩みは、容姿のコンプレックスを改善したいという方です。そういった場合には、外科手術を用いて、まぶたを二重にする整形術や鼻を高くする整形術などの治療を施します。外科手術は身体の仕組みを熟知した上でもっとも技量が試される方法です。さらに、患者様にとっては失敗は許されない1回のみの治療です。そのため毎回毎回ベストな治療が尽くせるよう日々、技術の向上を忘れず勉強しています。
皆さまそれぞれのストーリーがございますので、どなたが一番かなどは決められません。ですが、僕の患者様で多いのは、結婚式を控えた方が人生一番の晴れ舞台の前に、自分のコンプレックスを全体的に解消したいと訴えるケースが多いです。そして晴れ舞台を人生で最高の状態で過ごせた後にお会いした際の達成感を見ると、毎回こちらも嬉しくなりますし、これが僕の仕事の醍醐味です。
僕たちの仕事は、コンプレックスを解消したり、その方の美しさをさらに引き出すお手伝いをしています。ですが、全てにおいて一番大切なポイントは予防美学だと思っています。シミが出てから、たるみが出てからではお金と時間がかかります。特にたるみは出てしまったら外科治療を施さなけれなければほとんどの場合元に戻すことは叶いません。例えばシミやたるみは日々の生活習慣の中で知らず知らずのうちにその原因を取り込み、ケアしていないことの積み重ねで徐々に蓄積され、小さな引き金がやがて大きな症状となって現れます。シミが出ないように、たるみが出ないように、早めのケアを心掛けるほど、綺麗な若々しい状態が維持できるのです。私たちは産まれた時、誰しもが水分でみなぎったぷるぷるの肌、ハリ、弾力のある肌で産まれてきます。それをいかに長く保つのか、いつまでも若々しく綺麗でいたい方はまず‘予防’を心掛けてみて下さい。もし、なにをすれば予防になるのかが不明だと言う方は、一度カウンセリングにいらしてください。その方法を伝授します。