西郷村 撤去中止を国に申し入れ
原子力規制委員会は、県内に設置したモニタリングポストの大部分を撤去する方針を示していますが、これを受けて、22日から撤去作業が始まる予定だった西郷村では議会の意見書を踏まえて、国に撤去の中止を申し入れたことがわかりました。
原子力規制委員会は、ことし3月、福島第一原発の事故のあと、県内の学校や保育園などを中心に設置した放射線量を測定する、およそ3000台のモニタリングポストのうち、放射線量が基準を下回った場所にあるおよそ2400台を撤去する方針を決めました。
このうち西郷村では、ことし4月に説明会が終わり、住民の代表者から異論が出なかったため、県内の自治体ではもっとも早く、22日から村内にある27台のすべてを、撤去する計画でした。
しかし、20日、村の議会が、除染で出た土が仮置きされたままの現状があることなどから、モニタリングポストの数値を見て引き続き安全性を確認する必要があるなどとして、撤去の中止を求める意見書を全会一致で採択しました。
これを受けて、西郷村は、村議会の意見書を尊重したいとして、国に対し、モニタリングポストの撤去を中止するよう申し入れたということです。
村は、22日から予定されていた撤去作業は進まない見通しだとしています。