カセットボンベ2本で発電できる!シロウトでも扱えるインバーター発電機があるって知ってた?【工具メーカー家電 ガチンコカタログ】
工具メーカーが発売するタフなルックスが特徴の家電たち。元々はガテン系の現場などで役立つよう作られたものだが、それらを日常生活に持ち込んだらどうなるか?
ここでは生活家電のスペシャリストたちに実際の使い心地を日常生活の中でガチンコで試してもらいレポート。父親がどうせ慣れない家事を手伝うなら、やっぱりかっこいい家電で手伝う方が気持ち前向きだ!
カセットボンベ式インバーター発電機は本当に誰でも使えるか?
ホンダ
エネポ EU9iGB
価格:11万8800円
市販のカセットボンベ2本で、定格出力900VAを実現した正弦波インバーター発電機。これまでの発電機とは一線を画す流麗なデザインや、シンプルな使い勝手などで、より多くの層に発電機の便利さを広めた。折りたたみハンドル&低騒音タイヤ付きで移動も楽。
本体サイズ:W365×H524×D262mm
重さ:約19.5kg
定格出力:900VA
連続運転可能時間:約2.2〜1.1時間
燃料容量:500g(カセットボンベ×2)
屋外イベントや祭りの屋台などで使われているインバーター発電機。電源を確保できない場所でも、コンセントに挿して使う一般的な家電製品をそのまま利用できるなど、アウトドア派も多い本誌読者には、ある意味、究極のモバイルグッズと言える。あれを個人でも使ってみたいと思った人はけっこう多いのではないだろうか?
しかし、従来のインバーター発電機は燃料にガソリンを使用し、定期的なメンテナンスが必要など、ズブの素人には使いこなしがかなり難しい。正直言って、見た目もゴツくてダサい。
そんな中、誰でも気軽に使えるインバーター発電機として颯爽と登場したのが、ホンダの『エネポ EU9iGB』。燃料が市販のカセットボンベなので、調達や管理が極めて簡単なほか、面倒な調整の必要がないシンプルな操作性など、これまでインバーター発電機を使ったことがないという人でも安心の製品に仕上がっているのだ。
しかも、見た目も従来製品とは別次元のスマートさ。実は発売されて既に約8年が経過しているのだが、その先進性は今でも全く損なわれていない。
では、そんな『エネポ』でどんな家電製品を動作させることができるのか? 厳密に言うと非常に込み入った話になるのでざっくりまとめるが、本機では最大出力時で合計900Wまでの一般的な電機製品を動作させることができる。
液晶テレビが37V型クラスで100W前後、扇風機は50W前後、デスクトップPCが100~300W程度なので、こうした製品なら余裕で複数動かすことが可能というわけだ。残念ながらトースターや電子レンジなど、1000Wを越える大きな電力を必要とする製品は動作させられないが、これも2台の『エネポ』を専用ケーブルでつなぎ、並列動作させることで利用可能になる。
また、インバーター発電機、最大の問題点と言われている猛烈な動作音も、『エネポ』の場合は比較的穏やか。もちろん、それでもかなりの音がするため、住宅街やキャンプ場などでの連続利用はお勧めできないが、より音量を小さくするエコモードも用意されているので、その“活用範囲”はかなり広い。
地域レベルの小規模イベントや、騒音が問題にならない場所でのレジャー、そして震災などの不測の事態などでも活躍してくれるだろう。
インバーター発電機とは思えぬ収納性の高さに感動
スーツケースのように移動できるハンドルは、収納時には折りたたみ可能。専用カバーも同梱されている。重量も大人の男性なら余裕で持ち上げられるクラス。カセットボンベ式のおかげで匂わないのも◎だ。
入手しやすいカセットボンベ対応がうれしいですね
カセットボンベは2本を装着して利用。1/4負荷時で最大約2.2時間、定格負荷時で最大約1.1時間の連続運転が可能だ。なお、本機で使えるのは、東邦金属工業(株)と表示のあるカセットコンロ用ボンベのみなので注意すること。
消費電力大きめの家電もしっかり動きました!
合計900Wもの電力供給が可能なので、テレビ+ゲーム機など、さまざまな家電製品を屋外でそのまま動作させられる。消費電力の大きなトースターなどの“熱モノ”も、発熱量を調整することで利用できた。
騒音が気になる人はエコスロットルをオンに
あまり音を出せない場所では、側面「エコスロット」をオンにすることで、騒音を抑えることが可能。モーターの回転数が、負荷に応じて調整されるため、低負荷時では、体感で半分程度にまでうるささが軽減される。
初心者でも安心して動作させられます
発電機というと使いこなしが難しいイメージがあるが、本機の場合は、カセットボンベを装着し、ダイヤルを「運転」に切り替え、スターターロープを引くだけでOK。終了もダイヤルを「停止」にするだけでいい。
ガソリン式よりも圧倒的に手軽
インバーター発電機入門のベスト選択肢だった
※『デジモノステーション』2018年7月号より抜粋。