自民・穴見議員がヤジ、がん患者に「いい加減にしろ」
自民党議員の発言が物議をかもしています。国会で参考人として受動喫煙対策について意見を述べていたがん患者に対し、自民党の議員が「いいかげんにしろ」などとヤジを飛ばしていたことがわかりました。
15日の衆議院・厚生労働委員会。参考人として招かれた日本肺がん患者連絡会の長谷川理事長が、受動喫煙対策について意見を述べていました。長谷川氏自身も肺がんの患者です。この時、こんなヤジが飛びました。
「いい加減にしろ」
ヤジを飛ばしたのは、自民党の穴見陽一衆院議員。委員会に出席していたある与党議員は、この時の穴見議員の様子について・・・
「穴見議員は“いい加減にしろよ”とか、“そんなキレイ事ばかり言うならタバコを禁止にしろ”とかブツブツ言っていた。それがだんだんと大きくなってきたから気になった」(委員会に出席した与党議員)
穴見議員は、大分1区選出の48歳。当選3回でいわゆる“魔の三回生”とも呼ばれています。穴見議員自身は喫煙者だということです。穴見議員はコメントを発表しました。
「参考人のご発言を妨害するような意図は全くなく。喫煙者を必要以上に差別すべきではないという想いでつぶやいたものです」 (自民・穴見陽一衆院議員)
穴見議員はこう釈明した上で、「今後、十分に注意して参りたいと存じます。この度は誠に申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
一方、厚生労働委員会の理事懇談会では、野党側が事実関係を調査するよう要求、自民党は党として対応を協議したうえで、回答すると応じました。
「参考人の方に圧力をかけるような発言が議員からあったということなので、これは大変大きな問題。しっかりとケジメをつけなければいけない」(立憲民主党 西村智奈美厚労委筆頭理事)
がん患者として受動喫煙対策を訴える中で、ヤジの対象となった長谷川氏は・・・
「(参考人招致は)苦しみの声を伝えている場だと考えています。重要な問題なのだということを、考えてくれてないのかなと正直思いました。そこは残念に思います」(日本肺がん患者連絡会 長谷川一男理事長)
長谷川氏はこのように述べた上で、「受動喫煙対策は命に関わる問題なので、国会議員には真剣に向き合ってもらいたい」と訴えました。