【サッカーW杯】オーストラリア対デンマーク 19歳新鋭の先発も
両チームの最新情報
サッカーのデンマーク代表とオーストラリア代表が21日、ロシアのサマラで対戦する。デンマークのヨナス・クヌドセンは16日に行われたチームがW杯初戦のペルー戦に勝利したあとすぐ、妻が出産した娘に会うため一時帰国した。しかし19日にチームへと再合流。オーストラリア戦のスターティングメンバーに入るべくチームメイトとしのぎを削っている。
ペルー戦で負傷交代し、たんかで運ばれたミッドフィールダーのウィリアム・クビストに代わり、ラッセ・シェーネが先発出場の予定。クビストはグループステージの終了前にチームに戻ってくる可能性がある。
今大会の最年少選手、オーストラリア代表の19歳ダニエル・アルザニは16日のフランス戦でW杯デビューを果たした。デンマーク戦では先発出場の可能性がある。
マッチプレビュー
デンマークは初戦、1982年以来のW杯出場となったペルーとの激しい戦いを制した。
ペルーは試合前半、デンマークのユスフ・ポウルセンのプレーがビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によって反則と判定され、ペナルティキックを得た。しかしこれをクリスティアン・クエバが失敗すると、後半にはポウルセンがゴールを決め、わずかなリードを守り切った。
サランスクでのペルー戦で、デンマークは最初のシュートを打つまでに27分を要したほか、試合の大部分で守備を強いられた。しかし、グループステージ突破が2006年ドイツW杯の1度しかないオーストラリアを相手に、デンマークの勝機はまだ残っている。
オーストラリアは昨年11月、アンジェ・ポステコグルー前監督の衝撃的な辞任劇があった。ベルト・ファン・マルワイク監督に与えられたチームへの準備期間は限られていたが、今大会の優勝候補の一つであるフランス相手に、初戦では良いパフォーマンスを見せた。
オーストラリアは2006年ドイツW杯で得た成果の再現を狙っている。ただ、カザンでのフランス戦では、試合後半に2-1とされて敗れ、つまづいてしまった。
両国のトレーニング場から
デンマークのオーゲ・ハレイデ監督 「オーストラリアは我々とは少し異なる。選手同士を比べれば、オーストラリアより我々のほうが高いレベルにある選手を何人か擁している。しかし、厳しい試合になるだろう」
「今大会の結果をみると、優勝候補の多くがその役割に折り合いをつけるべく大変な時間を過ごしているように見える。2年前の試合(2016年のサッカー欧州選手権)振り返れば、同じようなことがあった」
「オーストラリアは優勝候補に全てのプレッシャーを押し付けている。そうすれば彼らはプレッシャーから自由にプレイできるからだ。そして、10人の男の壁がペナルティエリアで待ち受けているとなれば、打ち破るのはとても難しくなる」
オーストラリアのミッドフィールダー、アーロン・ムーイ「我々にはベルト・ファン・マルワイク監督とコーチ陣が先任を引き継いで以来戦ってきたゲームプランがあり、多くは変わらない。我々は自分の仕事をより上手くやるよう挑戦し、成し遂げるだけだ」
「ゲームプランはフランス相手にうまくいった。もう少し攻撃することが必要かもしれないが、試合の状況次第だ。我々は勝つ必要があり、少ないチャンスをものにできればと思う」
「W杯での全ての試合は決勝戦のようだ」
デンマークのクリスティアン・エリクセンについて「彼は素晴らしい選手だ。エリクセンは素晴らしいシーズンを過ごしたし、おそらくデンマークで最も危険な選手だ。我々はエリクセンを注視し続け、彼に挑み、彼へのボール供給を止めなければならない。それをチーム一丸となってする必要がある」
試合に関する基礎知識
両チームの比較
- デンマークとオーストラリアは4回目の対戦で、W杯では初対決。過去3回の試合は全て親善試合で、引き分けに終わったことはない(デンマーク2勝、オーストラリア1勝)
- オーストラリアはW杯で欧州のチームと9度戦い7度敗北している(他は1勝1分)。唯一の勝利は2010年南アフリカ大会でセルビアを相手に挙げた(2-1)
デンマーク
- デンマークが初戦から2連勝したのは、初出場となった1986年メキシコW杯でのみ
- デンマークはペルーとの初戦を無失点で終えた。ただ、W杯で2試合連続で無失点だったことはこれまでにない
- デンマークがW杯で挙げた28得点は全て、ペナルティエリア内からのシュートによる
- ゴールキーパーのカスパー・シュマイケルはデンマーク代表で出場した直近5試合を全て無失点で切り抜けている。最後に失点したのは、534分前のアイルランド代表戦だ
- クリスティアン・エリクセンはデンマーク代表での最近14試合で17得点に関係している(12ゴール5アシスト)
オーストラリア
- オーストラリアは過去4度のW杯本大会出場で、最低2ゴールを許した全ての試合で敗北している
- オーストラリアはこれまでにW杯で経験した14試合のうち1度だけ無失点で試合を終えている。1974年西ドイツ(当時)大会でのチリ戦で、スコアは0-0だった
- マイル・ジェディナクがフランス相手に挙げた得点は、ジェディナクがオーストラリア代表としてW杯で挙げた2つ目のゴールだった。サッカルーズ(サッカー・オーストラリア代表の愛称)でW杯でのゴールをジェディナクより多く記録しているのは、ティム・ケイヒル(5得点)だけ。ブレット・ホルマンもW杯で2得点している
(英語記事 World Cup 2018:)