昨日のW杯、日本コロンビア戦は歴史的偉業と言われるほどの報道でした。
奇跡とも幸運とも言われていますが、こうした檜舞台で金星をあげるという事は我々一般人には中々ない事でもあり、まさに快挙といえるのではないでしょうか。
藤田 田。日本マクドナルドの創業者
マクドナルドはアメリカの企業でもあり、世界最大のファストフードチェーンとして知られています。
日本マクドナルドはそのフランチャイズであり、そして藤田田氏は日本マクドナルドの、そして日本トイザらス等の創業者でもあります。
日本におけるマクドナルドは、セット商品の販売や、価格破壊もあり大きな成功をおさめるようになりました。
良くも悪くもかなり癖の強い方だったそうですが、そんな藤田氏の話を交えながら進めていきます。
勝てば官軍
必ずしも良い意味ばかりで使われるとは限りませんが、古くより
「勝てば官軍、負ければ賊軍」
という言葉があります。
これは勝敗によって良し悪しが決まるという意味になるわけですが、藤田氏は著書のタイトルにもこの「勝てば官軍」という言葉を使用していました。
ビジネスは「勝てば官軍」である。企業は勝たなければならない。勝つことによって、社会にいろいろな主張が言えるようになる。実績を上げられない経営者が何を言っても、負け犬の遠吠えとしか世間は見てくれないであろう。
此度の日本代表も前監督の急な解任があったりと、評判としてよろしかったのではないでしょうか。サッカー教会だけでなく、選手への意見も厳しいものが多く聞かれていました。
しかし世界ランクを大きく上回るコロンビア戦での金星。メディアはこぞってこの勝利を取り上げました。
まさに「勝てば官軍」の世界を行っているように思えます。
ガツガツするのはみっともない?
しかしこの勝利には選手は勿論、新監督である西野氏の手腕もあったりするわけです。
特に西野氏のサッカーは攻撃的な物を好む傾向にあり、見事にこの大舞台で采配を的中した事になります。
日本サッカーは古くから攻撃力、得点力の不足を言われ続けていました。
勿論ディフェンスは大事なものですが、並み居る競合を相手にするW杯では防戦一方になりかねません。
さて話は藤田氏の言葉に戻ります。
商売は「テイク&アスク・フォーモア(取り、さらに求める)」に徹する事である。そうすれば儲かる事は間違いない。ところが、日本のビジネスマンはそう考えないらしい。「ギブ・アンド・テイク。商売はほどほどに儲けろ」などという。儲けばかりを考えてガツガツするのはみっともないというのが彼らの言い分である。だが、それではブレイク・イーブン(五分五分)になってしまって、決して儲からないのだ。
何もサッカーに限らずですが、日本は昔よりガツガツとした姿勢よりも謙虚な姿勢を好む傾向にあります。勿論それはそれで素晴らしい文化だと思いますが、「取り、さらに求める」アグレッシブな姿勢が今回の日本の勝利に繋がったのではないでしょうか。
藤田氏においても、こうしたハングリーさが日本マクドナルドを大きくした要因に思えます。
終わりに
日本マクドナルドはBSE問題や為替状態の変化もあり、赤字状態になり、藤田氏はこうした最中、体調面での不安や責任を取る形で辞任をされました。
「勝てば官軍」を信条としていた藤田氏の考えもあるのでしょうか。経営を退いた後は表舞台に出ることは少なくなったとの事でした。
一方で経営の神様といわれる松下幸之助氏は「勝てば官軍という商売はあかんよ」というエピソードも残っています。
どちらも正しいのでしょうが、勝ち続けるという事は並大抵ではありません。
私もそうで、普通の人はいずれどこかで失敗、敗北をするでしょう。
しかし積極的に動く人にはその魅力があります。
失敗を恐れて何もしなければ、成功もなければ進化も乏しいものです。
日本代表は優勝は今後も厳しい戦いが続くといわれています。
下馬評では優勝は不可能に近いともされていますが、コロンビア戦でみせた姿勢で私たちを楽しませてもらいたいですね。