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ベンチャー企業のワッフルコンピュータは2018年6月21日、自宅サーバーを手軽に構築できるOS「Waffle Cell v2」の出荷をハードメーカーに向けに開始した。野手正之社長は「現状では、自宅サーバーを立てるのは一部のマニア層に限られているが、PCが一般に広く普及したように、今後はより多くの人が個人的にサーバーを構築するようになるだろう。Waffle Cellはその先駆けになる」と話す。
ワッフルコンピュータの野手正之社長
Waffle Cell v2はLinuxベースのOS。特徴はファイルサーバーや仮想デスクトップ、ブログ、メールサーバー、グループウエア、掲示板、VPN構築、テレビ会議といった機能を持つオープンソースなどを、簡単な操作でインストールしたり設定したりできることだ。これにより、「クラウド事業者のサービスを利用して個人データを他人に預けることなく、ファイルサーバーや仮想デスクトップを使うことができる」(野手社長)。
現在、Waffle Cell v2を搭載したハードの開発・検証を進めているメーカーは4社。NECプラットフォームズ、アイ・オー・データ機器、PCショップの「ドスパラ」を運営するサードウェーブ、小型PCの製造を手掛けるピノーだ。早ければ年内にも、各メーカーからWaffle Cell v2搭載サーバーが販売される見通し。
前バージョンのWaffle Cell v1は検証段階の製品で、今回の同v2が初の正式版となる。ワッフルコンピュータは、PCソフト「直子の代筆」の開発を手掛けるテグレット技術開発の関連会社である。