作品概要
《ステンドグラス・コンポジションIV》は、画家のテオ・ファン・ドゥースブルフによって制作された作品。制作年は1918年から1918年で、ザ・デ・ラング・ハウスに所蔵されている。
制作背景
《ステンドグラス・コンポジション IV 》はファン・ドゥースブルフが、細やかな装飾品を探し、統合をし始めた頃に制作された作品である。彼は第一次世界大戦の終わりに装飾品統合達成のために頻繁にステンドグラスを選んでいたのである。
ステンドグラスの秘密
1918年に制作されたこのステンドグラスは、ファン・ドゥースブルフによって慎重に明確な正方形と小さな長方形が用いられ、色彩は主に黒、青、黄色、赤をガラスに使用しその各々が黒い線で周りを囲まれ配置された。
ステンドグラス内に一貫して見える黒いフレームは、ファン・ドゥースブルフを筆頭に設立されたデ・ステイルに、芸術の方向性を彼が指し示すための初期段階での修正の表れでもあったのである。
というのも、同グループに所属しグループと同じ名前であるデ・ステイルの一員、ピエト・モンドリアンとファン・ドゥースブルフの芸術の方向性が徐々に異なってきたからなのだ。
本作品の制作当時、ファン・ドゥースブルフはモンドリアンの絵画からはリズミカルな音楽的効果が見られないとも感じていた。しかし、20年後にはモンドリアンの絵画から音楽のリズミカルな要素が感じられるとしてファン・ドゥースブルフはどの要素を取り入れることとなる。
ファン・ドゥースブルフがモンドリアンの絵画を認めた当時というのは1940代代にあたり、当時流行したのがブロードウェイ・ブギウギというジャズ・ピアノのスタイル音楽だ。
つまり、1940代以降の彼らの作品には共通する音楽的要素が垣間見れるが本作品ではまだその要素は含まれていなかったと考えられるだろう。
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