作品概要
《カウンター・コンポジション》は、画家のテオ・ファン・ドゥースブルフによって制作された作品。制作年は1924年から1924年で、アムステルダム市立美術館に所蔵されている。
主題
《カウンター・コンポジション》は、1924年に制作された作品である。そして、その翌年1925-26に水彩絵の具の一種であるガッシュで描かれた作品《サンズ・タイター》から彼の作品は徐々に抽象画から離れ変貌を遂げていくこととなる。
本作は、ファン・ドゥースブルフの画風が変化し始める少し前に描かれた作品という事になる。
ちなみに本作品以前の1920年代半ばにファン・ドゥースブルフは、ジェスチュラル・ペインティングまたはアクション・ペインティングと呼ばれる作品を制作していた。
ジェスチュラル・ペインティングとは、絵具を垂らしたり飛び散らせて画面を汚しつけるスタイルの叙情的な身振りによるエッジの効いた抽象絵画のことである。
作品の特徴
1920年代には、同期に活躍した構成主義者らと活動をしていたファン・ドゥースブルフ。
本作品からも彼の作品の特徴が垣間見れるように、彼の作品の特徴は原色、政治的根本主義そして、デザイン、建築と細やかな芸術に自由な発想を得て制作されている。
来歴
ファン・ドゥースブルフは、オランダでデ・ステイルというグループを同年代に活躍していたオランダの画家ピエト・モンドリアンと共に結成し新造形主義の発展に努めていた。
また、彼は抽象を芸術の理想だと考えていた。しかしその後、ファン・ドゥースブルフとモンドリアンは対立してしまう。
47歳でファン・ドゥースブルフはこの世を去ることになるが、その時も非具表的な絵画は未発展なままであった。
しかし、彼がもたらした影響は実に華々しく多大なるものであったのは事実である。
彼の経歴を踏まえると、反撃を意味するカウンターという言葉が入ったこの作品は、彼の感情が込められた作品と言っても過言ではないだろう。
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