バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

【月イチ歌舞伎】やじきたを観にいってきました ざっくり歌舞伎の世界3

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、イシイド マキです。

 

先日、ご紹介しました、
月イチ歌舞伎『やじきた』を観に行ってきました♪

www.shochiku.co.jp

 

歌舞伎にゃんバサダー かぶきにゃんたろう

 

6月某日、名古屋ミッドランドスクエアシネマに母、妹と共にやって来ました。
数々の上映作品がある中、わりと大きく扱っていらっしゃいました。
うれしい。

あっ、あの方は!


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どうです、かわいいでしょう(≧∇≦)
歌舞伎にゃんバサダーの『かぶきにゃんたろう』くんです。

かぶきにゃんたろう公式サイト

かぶきにゃんたろう【公式】 (@kabukinyantaro) | Twitter

歌舞伎の聖地、歌舞伎座に住むという三毛猫のかぶきにゃんたろう。
普段は歌舞伎を広めるために情報発信がお仕事ですが、歌舞伎座の舞台を覗いたり歌舞伎のお稽古をしたりと日々気ままに暮らしているのだとか。

 

この愛らしいキャラクターはなんと天下のサンリオさんと松竹さんのコラボで誕生。
キャラクターデザインは『シナモロール』が有名な奥村心雪さん。
グッズは歌舞伎座劇場内ではなく『歌舞伎屋本舗』さんやサンリオピューロランドでの取り扱いになります。
名古屋御園座じゃ、会えないのですよ。
レアキャラですね。

 

 

男の子女の子

 

オスの三毛猫は大変貴重(3万匹に1匹?)ということで、出会うと幸運を呼ぶんだそうです。

allabout.co.jp

ここで男の子で三毛猫…女形?と思った方、発想としては素晴らしい。
でもココ。

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これ、おりぼんじゃございません。
『襷』です。
たすきといえば、和装の時に袖や袂が邪魔にならないように縛っちゃう紐のことですね。
時代劇なんかでは女中さんが背中でバッテンにしてます。
あれは綾襷(あやだすき)といいますが、主に仕事の時にするものですね。

 

歌舞伎の様式に『荒事(あらごと)』というのがありまして、超人的な力を発揮して荒々しく悪人をやっつける戦隊ものヒーローのような演出があったりします。
そのときに、偉大な力仕事ということなんでしょうか、力の象徴として、衣裳に二色の襷をねじりあげて派手な襷を背負います。
背中に輪ができる仁王襷(におうだすき)、襷の端が上へ跳ねる形の跳ね襷(はねだすき)などあります。

 

そう、にゃんたろうのアレはおりぼんではなく仁王襷。
見た目は可愛らしくも、立役(たちやく、ざっくりいうと男役)に憧れる男の子なのです。

 

サンリオキャラクター大賞では圏外のようですが…イシイドはかぶきにゃんたろうを応援しています!

 

 

東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖(とうかいどうちゅうひざくりげ こびきちょうなぞときばなし)』

さて、やっと本題。

今月の月イチ歌舞伎、シネマ歌舞伎


東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖』

 

うかいどうちゅうひざくりげ こびきちょうなぞときばなし

 

と読みます。

歌舞伎座、どこいった?

という感じですが、創建当初、歌舞伎座は東京都京橋区木挽町という地番でした。

今は地番が変わって東京都中央区銀座となっています。

元々木挽町は歓楽街で、江戸時代から江戸三座と呼ばれる歌舞伎の芝居小屋のひとつがあった土地。

歌舞伎の文化に大きく貢献しました。

それゆえ、歌舞伎座木挽町とも呼ぶのだそうです。

この『こびきちょうなぞときばなし』は公募で決まった読みということで、歌舞伎座の歴史をものがたるよいタイトルだと思います。

(やじきたの時代ではまだ歌舞伎座はありませんしね)

 

 

観る前に豆知識


さて、今回の『やじきた』は歌舞伎の知識がなくても充分に楽しむことができる作品です。

何しろ、パンフがこんなんだから 笑

 
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舞台が歌舞伎座だけに、劇中劇として古典歌舞伎の演目が観られますが、それ以外はバックステージものと思っていただいて大丈夫です。

人間関係のドロドロもあり、舞台装置の仕掛けの断面を舞台上に再現してしまったり。

 

ただ、知ってた方がより楽しめるかな、という豆知識を少しご紹介します。

 

 

役者の血縁関係に注目

 

 原作っていっていいのかよくわかりませんが十返舎一九の『東海道中膝栗毛

その主人公、やじさんこと弥次郎兵衛を松本幸四郎(元 市川染五郎)、きたさんこと喜多八を市川猿之助が演じています。

 

前作の道中でまた無一文になったやじきたは歌舞伎座で大道具兼黒子のアルバイトを始めます。

そこへ歌舞伎座の裏側を観たいとやって来た若き侍と従者の二人組。

大道具棟梁の伊兵衛(中村 勘九郎!)に「お前たち、知り合いかい?」と聞かれると、

 

やじさん「いや、私にとっては息子も同然…」

 

きたさん「私にとっては親戚筋みたいなもので…」

 

はい、若侍 伊月 梵太郎は市川 染五郎(元 松本 金太郎)で、幸四郎やじさんの実の息子。

従者 五代 政之助は市川 團子で、猿之助きたさんのいとこの息子。

こんなやり取りがあったりします。

 

ちなみに、直接の絡みはほとんどないものの、團子くんの父、市川 中車(香川 照之)も歌舞伎座の座元 守銭奴の釜 桐座衛門として登場しています。

テレビや映画では、親子共演となると話題になりますが、歌舞伎の舞台上は親戚だらけなのです。

 

 

義経千本桜 四の切』

 

また、劇中劇として『義経千本桜 川連法眼館』通称『四の切』が演じられます。

義経の家臣、佐藤忠信は実は狐の化身で、正体である仔狐の姿で舞を舞うシーンです。

歌舞伎の舞台は同じ演目を様々な役者が演じますが、一つの芝居の中で別の役者が演じることはまずありません。

前半、体調を崩した芳沢 綾人(中村 隼人)の代役として瀬之川 伊之助(坂東 巳之助)が演じるバージョンと後半、回復した綾人が演じるバージョンと二通り観られるのでとってもお得です。

しかも、これは市川 猿之助の当たり役として有名な演目です。

私はまだ観たことはないのですが、一緒に行った母と妹は猿之助バージョンも観たことがあるので、三通りの『四の切』を観たのと同じ気分なんだそうです。

にしても、先輩の当たり役を先輩の指導で演じて、しかも他の役者と比べられるという…

大変なプレッシャーだったでしょうね。

 

 

歌舞伎入門としておすすめ

 

さて、ざっくりとした歌舞伎の知識とともにお届けしましたシネマ歌舞伎東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖』

本編についてはあまり触れないようにお話ししましたが、爆笑につぐ爆笑で本当に楽しかったです。

歌舞伎の入門編としておすすめですのでぜひ、足を運んでみてください。

2018年6月29日まで上映中です。

 

 

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