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異世界転移で女神様から祝福を! ~いえ、手持ちの異能があるので結構です~ 作者:コーダ

第9章 エルガント神国編

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第144話 神都のその後と帰還

少し長めです。

 さて、エルガント神国の神都を壊滅状態に追い込んだ騒動が収束してからのアレコレをダイジェストでお送りしよう。対して興味もないからね!


 騒動の主犯であるゼノン・グランツは、勇者との戦いによって死亡したことになっている。

 知っての通り、これは事実ではないのだが、当の勇者、及び共闘したスカーレットの証言から、死亡した事とされた。死体は消滅したことになっている。

 エルガント神国の教皇であるリンフォースは、ゼノンに殺されたと思われていたが、奇跡的に一命をとりとめた(と言う事になった)。しかし、殺されたときのショックから精神を病んでしまい、教皇職への復帰は絶望的とされている。


 そもそも、現時点のエルガント神国自体が絶望的な状況と言える。

 今回の首脳会議に参加する為に、エルガント神国中から有力な女神教徒が集まっていたのだ。しかし、今回の一件で大聖堂が壊され、件の有力者たちも軒並み惨殺されてしまった。

 その為、事はエルガーレだけで済む話ではなくなり、エルガント神国全土を巻き込んだ混乱に広がっていくことになるだろう。

 肝心要のリンフォースも壊れているから、まともな国家運営がされないだろうな。

 街の復興にもかなりの時間が要されることだろう。今はほとんど復興作業が動いていない。


 復興が遅々として進まない中、首脳会議は再開されることになった。

 仮にも各国から人を集めている以上、長期間エルガーレに拘束する訳にもいかない。


 そう、各国の首脳人達はゼノンに殺されたかと思われたが、奇跡的に無事だったのだ。

 ああ、もちろん、奇跡的・・・にと言うのはジョークだ。

 各国の首脳達は俺とメイドが『アンク』で蘇生させた。


 実はゼノンが会議室で各国の首脳達を皆殺しにした時、タモさんに頼んで、こっそり死体を回収してもらっていたのだ。

 そして、戦いが終わった後で蘇生して、大聖堂の瓦礫付近に寝かせておくことで、まるで偶然生き残ったかのように偽装してみせたのだった。

 当然だが、蘇生するときには奴隷化するのもセットである。


 これにより、エルガント神国の周辺諸国のトップは俺に逆らえなくなった。

 以降、俺やサクヤ、カスタールに対する無礼な発言は一切出て来なかった。


 余談だが、死者全員を蘇生させたわけではない。

 蘇生させたのは各国のトップ、およびトップが選んだ数名だけだ。

 全員を蘇生させるには『アンク』のストックが足りないし、それだけの価値を見出せなかったのだ。元々敵国みたいなものだからね。

 そもそも、蘇生させた理由も鬱陶しい国々の口を封じるためだし……。


 もう1つ余談だが、エルガント神国の者は誰も蘇生させていない。

 生かしておきたい者もいないので当然だ。もし、エルガント神国を牛耳りたいのなら、サクヤのお願いを聞いて、リンフォースを配下に加えた方が速いし……。


 エルガント神国の首脳陣が全滅していた為、首脳会議はサノキア王国の主導で再開されることになった。


 エルガント神国周辺の国で、国としての規模が大きく、発言権が強い勇者支援国はサノキア王国くらいしかないのが理由の1つである。

 大聖堂の代わりとなる仮設の会議室で行われた会議には、最初からスカーレットも参加していた。逆に『遠見の合せ鏡』で参加していた連中は不参加だ。

 『遠見の合せ鏡』が軒並み破壊されたのだから仕方のない事だろう。


 再会された会議の一番大きなテーマは、『次はどの国が勇者を抱え込むのか?』というモノであった。

 ハッキリ言って、今のエルガント神国に勇者を抱え込むだけの余力はない。

 フォローも出来ないだろうし、支援金を渡しても復興資金にされるのがオチである。


 では、代わりとなる国が必要になるのだが、ここで大きな問題が壁となる。

 簡単に言えば、『勇者を抱え込むと国が滅びる』と言うジンクスが付いてしまったのだ。

 カスタールに滅ぼされたエルディアは元より、事実上壊滅状態のエルガーレを見れば、ある意味自然な成り行きだろう。

 要は各国が勇者を押し付け合うことになったのだ。


 結果、エルガント神国の周辺諸国で勇者を数名ずつ預かることになった。

 勇者が1カ所に集中すること自体がリスクと判断されたのも理由の1つだ。


 複数の国に勇者が分散することになったため、勇者支援の制度も練り直す必要があった。

 勇者支援国から、提供された資金や物資は、勇者を擁する国に人数比で配布されることになった。


 大聖堂崩壊前に話していた通り、真紅帝国のスカーレット、レガリア獣人国のシャロンは勇者支援国となることを選択した。

 カスタール王国、エステア王国は勇者支援国にならないというのも変わっていない。

 少なくとも、勇者単独の功績は未だに存在しないからだ。


 今回のゼノンとの戦いにおいて、カスタール女王国の助力は必要不可欠であったと、勇者代表の七宝院が認めており、ゼノン討伐の内、4割分の功績を与えれることになった。

 なお、その他の内訳は勇者の功績が5割、スカーレットの功績が1割だ。スカーレットは1人も倒していないのが痛い。ほぼ、ゼノンを倒せていたんだけど……。

 それでも、スカーレット的には十分な成果だったようで、満足そうに頷いていた。


 功績により褒美を与えられるべき存在がいれば、逆に罰を与えられるべき存在もある。

 言わずもがな、グランツ王国である。


 今回の一件により、グランツ王国は人間国家における最大級の禁忌タブーである、『魔族への協力』をしていた事が明らかになった。

 ゼノン単独の罪かもしれないが、国のトップが犯した罪である以上、国家全体の罪として扱われるのは当然の事である。そして、その罪に対する罰は重く、一言で言えば国は亡びる。

 グランツ王国には周辺諸国の連合軍が攻め入ることになっている。


 また人間同士の戦争かよ、と思わなくもないが、今回は戦争にはならない。

 圧倒的な戦力差による蹂躙になる予定だ。

 尤も、カスタール・エルディア戦争も一方的な蹂躙だったのは変わらなかったりする。


 加えて言えば、その蹂躙による成果の一部が今回の功績の褒美となる。

 簡単に言うと、グランツ王国の一部が貰える(住民奴隷化付き)。

 土地は飛び地なので要らないから、周辺諸国にでも売って、奴隷化した住民は回収して使う予定だとサクヤが言っていた。

 グランツ王国の住民にしてみれば、とばっちりもいいところだろうな。態々助けてやろうとも思えないが……。


 カスタールに難癖をつける連中がいない(蘇生させていない)ので、首脳会議の進行は驚くほどに速かった。全ての議題が終わるのに3日で済んだのである。


 エルガント神国全体の話はこのくらいにしておこう。

 あれだけの大事件が起きたのだから、もっと色々と話せる内容はあるのだが、俺の興味の方がそこまで続かない。



 そんな事より、俺個人の濃いイベントの方が重要だ。

 例えば、俺を信奉する15名の勇者達の件である。


 あれはゼノン達を倒した日の夜。その日の復興作業が終わった後の話だ。

 七宝院、木野を含む17名の勇者達はカスタールの仮設住宅へと足を運んでいた。その目的は当然、俺の奴隷になることである。


「良いのか?勇者達の代表格である七宝院がこんなところまで来て?」

「当然です。進堂様に仕えること以上に重要な事など、この世に存在いたしません」

「……最優先事項」


 相変わらず、七宝院と木野がマリアである(日本語がおかしい)。


「それで、そっちの馬車に15人が乗っているのか?」

「はい。全員、いつでも死ぬ準備は出来ています」


 恐ろしい事を笑顔で言う七宝院の後ろに目をやると、大きめの馬車が2台止まっている。

 その中には俺の奴隷になりたいという15人の勇者が乗っているようだ。


「蘇生するのは1人ずつ順番にする。死んでから時間が経つと、記憶が失われることがあるからな。余計なリスクを負う必要はない」

「承知いたしました。では、順番にお呼びします」


 そう言って七宝院が馬車の中から1人の女子を連れてくる。

 その女子はバスローブのようなものを羽織り、目隠しをしている。

 バスローブの下は裸だ。これは蘇生する時に全裸にする手間を省くためである。そして、目隠しは祝福ギフト対策だ。俺を直接その目で見ると敵意を持ってしまうらしいからな。


「五十嵐さん、待っていますね」

「ああ、すぐに私もそちらに行く」


 七宝院との短いやり取りを終え、五十嵐と言う女子を連れて仮設住宅に入る。

 部屋の中には五十嵐を除けば俺とマリアしかいない。


「やっと、この日が来た。進堂様、どうかよろしくお願いします」


 外から見えないようにした仮設住宅の中で、五十嵐がバスローブを脱ぎ全裸となる。

 五十嵐は俺よりも身長が高く、均整の取れた身体をしている。どう見てもスポーツをやっている肉体だ。この筋肉の付き方は陸上競技かな?

 ……駄目だ。いくら見ても思い出せない。誰だコイツ?


「ああ、任せておけ」

「ありがとうございます」


 そう言って、バスローブのポケットに入れていた小瓶を開け、その中身を一気に飲む。

 即効性の毒薬である。


 五十嵐は死んだ。


「『アンク』」


 五十嵐は蘇った。


 祝福の残骸ガベージを回収し、五十嵐に<奴隷術>を施す。

 目隠しを外すが、自我を戻していないので虚ろな目をしたままだ。


 さて、意識がある時には聞きにくいので、今の内に聞いておこう。


「お前はどうして俺の事を信奉する?」

「小学校低学年の頃、貧乏で日々の食事すらままならなかった私に、進堂様は食事を分け与えてくれた。そして、私の事を悪意から守ってくれた」


 えーと、誰の事だ?


「私の事をラッシーと呼んで可愛がってくださった。私の飼い主は進堂様以外にいない」


 ああ、ラッシーか!ラッシーなら覚えている!俺の初代ペットだ!

 そうか。あのラッシーがここまで立派になったのか。昔はガリガリで背も低かったし、髪も伸ばし放題で覇気のない顔をしていたからな。

 ここまでビフォーアフターが大きいと、流石に気付けないよな。


 小学校低学年の頃、ラッシーが腹の虫を鳴らしていたから、手持ちの食べ物を与えてみたら懐かれてしまったのだ。

 その懐き方が犬猫にしか見えなかったので、思い切ってペット扱いをしてみた。ペットなのでペットらしい名前を付け、ペットなので虐める奴を追い払い、ペットなので食べ物を与え、ペットなので色々と芸を仕込んだ。

 ラッシーのペット生活は数年続いたが、ある時ラッシーは引っ越すことになり、それきり会っていない。今思えば電話番号くらい交換すべきだったかもしれないが、相手はペットだったのでそこまで意識が回らなかった。本格的にペット扱いである。


「『アンク』」


 五十嵐の正体が分かり、すっきりした気持ちで『アンク』を重ね掛け、完全蘇生をした。

 ラッシーの目に自我が戻った瞬間、俺は宣言した。


「ちんちん!」

「はい!」


 俺の命令を聞いた瞬間、ラッシーは年頃の女子が絶対にしてはいけない格好をした。しかも全裸だ。

 当然、<奴隷術>による命令ではない。この反応、ラッシーに間違いないな。


「ああ……、進堂様からの命令、懐かしい……」


 ラッシーは危険なポーズのまま恍惚の表情を浮かべる。


「止め!」

「はい!」


 ラッシーは直立不動となる。だが全裸だ。

 あれから10年近く経つが、俺の命令を全く忘れていないようだ。条件反射となっているのだろう。まさしく、パブロフの犬である。

 しかし、俺は残酷な現実をラッシーに伝えなければならない。


「悪いが、今の俺には別のペットがいる」


 ペット兼抱き枕のドーラの事である。


「そ、そんな……」


 ラッシーはこの世の終わりのような顔をしてその場にへたり込む。

 どんだけペットと言う立場を重要視しているのだろうか?


「別にペットが1匹でなければならない理由はない」

「そ、それでは……!」

「だが、お前は1度は自分の都合で俺の元を離れた。再び、ペットを名乗りたければ、まずは奴隷として俺の役に立ってみせろ。話はそれからだ」

「は、はい!何を犠牲にしても、再びペットを名乗れるように努力いたします!」


 愛玩動物ペットになりたいという時点で、既に人間性と言うとても大きな物を犠牲にしていると思うよ。

 そして、同年齢の女子をペットにしている時点で、俺の人間性にも疑問を持たれる可能性がほんの少しだけある。


 その後、順番に服毒自殺、蘇生、信奉理由の確認、完全蘇生の手順を繰り返した。

 中には信奉理由を聞く前に誰だか思い出せた少女もいたが、大半は理由を聞かなければ思い出せなかった。理由を聞けば全員思い出せたのは僥倖である。


 同じ学校の人間と言うことで、全員俺と同年代の少女かと思いっていたのだが、驚くべきことに例外もいた。


 2人、成人している女性が混じっていた。

 1人は新任の教師でもう1人は教育実習生だった。2人共、俺がいるという理由でこの高校を選んだそうだ。驚きである。


 逆に10歳の少女もいた。

 天才と呼ばれている少女で、飛び級で高校に入ったそうだ。もちろん、俺がいるからこの高校を選んだそうだ。驚きである。


 高校から信奉するようになった少女以外、全員の高校志望理由が『俺がいるから』なのは、驚きを通り越して恐怖すら感じてしまった。

 俺の個人情報漏れすぎじゃね?


 全員に祝福ギフトを元にしたスキルを戻し、それぞれに合わせた構成のスキルを与えることで、大幅な戦力アップを実現した。

 これで、勇者に不足している実績を積ませるには十分だろう。

 他の勇者に関しては知った事ではない。邪魔にならない事を願うばかりだ。


「後は任せたぞ」

「はい。必ずや進堂様のご期待に応えて見せます。その為に、その為だけに私達は力を付けてきたのですから」


 こうして、17名の勇者マリア達はエルガーレへと戻って行った。

 あ、もう祝福ギフト持ってないから元勇者なんだっけ……。



 首脳会議中に起きた印象深いイベントは他にもあり、最たる物がゼノンの覚醒だろう。

 覚醒って言うと格好いいイメージがあるが、普通に起きただけだ。


 そして、意識を取り戻したゼノンちゃんの最初の発言がこちら。


「やっと……、やっと自由になれました!辛かった……。長かった……。でも、僕はもう自由なのです!これからは僕だけの人生を歩めるのです!」


 自身の身体を抱き、感極まったように泣いていた。

 この様子なら罪の意識から自殺、なんて考えは持っていないようだな。


 そして、しばらくして落ち着き、周囲にいる俺達の存在に気付いた。


「ここは一体……、貴方達は……?」

「ここはカスタール王国が設置した仮設住宅の中よ。私達はカスタールの関係者で、あの化け物から貴女を助け出して、介抱をしていたのよ」


 代表してミオが説明をする。


「そ、それじゃあ!あの白銀の騎士様もいるのですか!?あの方にはぜひお礼を言いたいのです!長く僕を縛っていたあの化け物を消し去ってくださったのですから!恰好良かったなぁ……。僕もあんな風になりたいなぁ……」


 ヒーローに憧れる様な表情をするゼノンちゃんだが、直後に自身の異常に気付く。


「……あれ?」


 何かに気付いたゼノンちゃんは、掛けられていたシーツを捲り上げ、硬直する。


「あ……あのう……。1つお聞きしたいんですけど……」

「どうしたの?」

「僕のおちんちん、どこに行ったのですか……?」

「ぶふぉっ!?」


 流石のミオも噴き出してしまった。

 こんな質問、前世含めて24年間生きてきて初めてだろうからね。

 ……いや、こんな質問されたことのある奴はいないか。


「えーっとね。君は本当は女の子なのよ。だから、女の子がちんちんとか言っちゃダメ」


 ミオも言っているよ?いいの?


「え?でも、憑り付かれていた時には……」

「憑り付いていた奴が男だったから、貴女の身体も男にされていたらしいわよ」

「そ、そんな事があるのですか……?」

「あるらしいわよ。私も詳しい事は知らないけど……」


 ゼノンちゃんはあまりのショックにポカーンと呆けた表情をする。

 身体の自由は利かなかったけど、意識自体は自分を男だと思っていたようだな。


 結局、ゼノンが復活を果たすには10分ほどの時間が必要だった。


「そうですか……。僕には帰る場所はないのですね……。いえ、産まれた時から無かったのでしょうね。今までの僕は、今の僕ではありませんから……」


 復活したゼノンに自己紹介と状況の説明をした。

 ゼノンとして生きていくことは事実上不可能であると言うことを聞いても、それ程驚く素振りは見せなかった。

 どちらかと言うと『実は女の子』宣言の方がショックが大きかったように見える。


 さて、そろそろ聞くべきことを聞こうかな。


「悪いが、お前にはゼノンとして生きてきた時の事を話してもらう必要がある」

「それは理解しています。僕もお話ししなければいけない事は多いと思っていますから」


 憑依状態でも記憶はある様なので、その時に得た知識は開示してもらいたい。

 思い出したくもない記憶だろうが、こればかりは仕方がないと理解しているようだ。


「だが、その後どうするかはお前の自由だ。どうやって生きていきたい?」

「残酷な質問をするのですね……。自由……、確かに僕は自由になれました。でも、その自由には未来がありません。帰る場所も無く、頼れる相手もおらず、お金もない。頼みの身体は思うように動かないし、性別まで変わっている……。ハッキリ言って詰んでいます」


 身体が思うように動かないというのは、ステータスを憑依者ゼノンに持って行かれ、ステータスが生まれたての子供並みにしかないからである。

 厳密に言えば、ステータスは俺が奪ったのだが、俺が奪わなかったとしてもゼノンと共に消滅していたらしい。最初から、今のゼノンには何も残されることがなかったのだ。


「僕は死にたくありません。でも、今の僕が生きていくのは尋常ではない程に困難です。そして、今の僕には選択肢もありません。どうか、僕を助けてください。僕に出来ることなら、何でもします。自由はいりません。未来を下さい」


 そう言って深々と頭を下げるゼノンちゃん。

 ミオが『やっぱりこうなったわね』とでも言いたそうな顔でこちらを見てくる。


 後はいつもの流れでゼノンちゃんを奴隷化。

 奴隷になれと言われたとき、「そうか……。女になったということは、そういう事も……」とモジモジしながら呟いていたが、最終的には了承した。


「覚悟はできています。でも、男としての知識しかないので、女らしい反応はあまり期待しないで下さい」


 いきなり覚悟が決まり過ぎな気もする。

 そして色々と教えた後の反応がコチラ。


「ははっ……。あの化け物が相手にならない訳です。こんな方達を敵に回すなんて、あの化け物も愚かな事をしたものです」


 ゼノンと言う名前をそのまま使うのも問題があるので、『ノン』を名乗るよう指示した。


「1人称は僕のままなのか?」

「……はい。女として生きていくしかないというのは分かっています。これは、最後の抵抗……いえ、ゼノンとしての残りカスみたいなものだと思ってください」

「まあ、これはこれで味があるし、俺は別に構わないけどな」


 これで僕っ娘ノンちゃんの完成である。


 その後は女性陣によって着飾られることになったノンちゃん(今まで全裸)。

 元々の素材は良いので、可愛らしいフリフリの衣装を着せられていく。

 女性陣に良いようにされているノンちゃんの目は死んでいる。

 かろうじて残っていた男性ゼノンがガリガリと音を立てて削られていく。ああなってしまえば、男性としてはお終いだ。さらば、ゼノン


 その後、ゼノンには憑依者の情報を提供してもらった。


 ゼノンが憑依してからの記憶しかないので、ゼノンが魔族と最初のやり取りをした経緯は分からなかったが、いくつかは成果と呼べる物もあった。


 例えば、エルガーレを襲撃した理由だ。

 襲撃中にゼノンが言っていたように、この襲撃は魔族、いや魔王の指示によるものだ。

 その目的はリンフォースの<神域の加護>を無効化しつつ勇者を殲滅する事だった。

 強大な力を持つゼノンと、勇者に殺されない特性を持つ最終試練を同時に送り込むことで、それを成し遂げようとしていたらしい。

 魔族を送り込まなかったのは、<神域の加護>が有効になっている状態ではエルガーレに魔族は侵入できないからである。


 他には、<存在憑依クロスソウル>は以前からゼノンが持っていたが、<蠢く血痕ブラッドソウル>はエルガーレ襲撃のために魔族から貰った呪印カースという情報もあった。

 呪印カースを渡したのは黒いローブを被った正体不明の魔族らしく、詳しい事は憑依者も知らない。だが、ゼノンに指示をしてくるのは全てその『黒ローブ』だったそうだ。


 また、サノキア王国内でカスタールの襲撃を指示していたのもやはりゼノンだった。

 目的はエルガーレ襲撃を確実にすることだ。

 魔族の件は他人には伝えておらず、エルガーレ襲撃に一般の兵士を同行させても指示に従うか不明だった(それだけ魔族に協力することは忌避されている)。

 それならいっそ警戒すべき戦力を持つカスタールにぶつけようと考えたそうだ。


 他にも女王騎士ジーンを見て大したことのない相手と過小評価をしたり、スカーレットを見て同格以上と判断し、予定を早めてエルガーレ襲撃を決行した事などを教えてくれた。

 これだけ聞くと、ゼノンって意外と視野が狭いというか、計画の粗が目立つな。


 話を一通り聞き終わった後はノンちゃんの今後の処遇についても話し合った。

 そこそこの知識はあるようだけど、ゼノンが不要と言ったせいでまともな教育を受けてこなかったため、数多くの一般的な知識が歯抜けとなっている。

 このままでは色々と不安なので、迷宮の孤児院で勉強のし直しを指示しておいた。

 ステータスは一般的な子供程度には与えてあるので、普通の生活が送れるだろう。


 最後に憑依者も知らなかった、ノンちゃん固有のユニークスキルについて説明をした。


<王の威光>

格下の相手に大幅な阻害効果を与える。差が大きければ使用者の命令に抗うことが出来なくなる。


 格下にはデバフ。それ以下となると強制命令権を得られるらしい。

 かなり強力なユニークスキルだけど、ノンちゃんは酷く苦い顔をして……。


「今更王と言われても……。いらないのであげます」


 くれました。



 イベントと言う訳ではないけれど、忘れてはいけないのがコチラ。


流星杖・シューティングスター

分類:長杖

レア度:神話級ゴッズ

備考:不壊、所有者固定、MP充填、MP自動充填、全属性魔法大幅強化、魔法同時発動

充填率:300%


支配者の杖・オルタナティブ

分類:戦闘杖

レア度:神話級ゴッズ

備考:不壊、所有者固定、魔力の攻撃力化、全ステータス大幅上昇、MPブースト


 さくらの『星杖・スターダスト』が『流星杖・シューティングスター』になり、ドーラの『支配者の杖・レプリカ』が『支配者の杖・オルタナティブ』に進化した。

 もちろん、2人の称号に「超越者」が付いたし、<超越>スキルも持っているよ。


 『流星杖・シューティングスター』の『MP充填』は前と同じようにMPを貯めておく機能。『MP自動充填』は大気中のMPを少しずつ吸収する機能だ。

 MPの塊である精霊にぶつけると良く効くというオマケ効果もあるらしい。


 『支配者の杖・オルタナティブ』の『魔力の攻撃力化』も前と同じく魔力(MPではない。魔法攻撃力の方)を攻撃力に加算できる機能に加え、『MPブースト』でMPを消費して高威力の一撃を出せるようになった。

 武器を使った瞬間火力だけなら、ドーラの1撃が1番強くなったのではないだろうか?


《たぶん使うきかいないと思うー》

「明らかに過剰戦力ですよね……。どちらかと言うと、如何にステータスを落として戦うかと言う方に進んでいますし……」


 はい。2人の言う通りです。


 俺たち自身のステータスの方が爆上がりしていて、まともな戦闘をするには相当にステータスダウンしないといけないのだ。

 この状態で武器のスペックが上がっても、まともに使う機会が無いのである。

 神話級ゴッズ装備の効果の内、便利系効果を使うことはあっても、威力や性能上昇の効果はほとんど使わないのである。オーバーキルだし……。


《でも、手になじむようになったのはうれしー》

「そうですね……。以前より使いやすくなりました……。これが『所有者固定』による専用装備化と言うことなのでしょうね……」


 1番人気なのが『所有者固定』と言うのが悲しい。


「でも、ドーラの盾の方が一緒に強化されなかったのは残念だったな」

《うん。ざんねんだったー》


 ドーラの杖と盾はセット装備ではないため、杖のみが強化され、盾はそのままだったのである。予想していたとはいえ、残念であることに違いはない。

 次の最終試練をドーラが倒したら、盾の方も強化されるのかな?


A:されます。ただし<超越>スキルと称号は無駄になります。


 そこなんだよなー。誰かに武器を貸して代わりに、と言う訳にもいかないし、難しい所なんだよな。次に最終試練と戦う時までに考えておこう。



 スカーレットについても少し話しておこうか。


 実は、今回の会議参加に際して、スカーレットは少々ルール違反をしている。

 それは、国の代表が勝手に他国の領土の上を飛び回ったことだ。竜人種ドラゴニュートに乗って、エルガント神国まで最短ルートで飛んできたことは問題なのだ。

 俺達も国の代表として移動する時は竜人種ドラゴニュートとか劣風竜ワイバーンとかを使っていないだろ?


 後に聞いた話だが、その件でスカーレットが罪に問われることはなかった。

 会議への参加を急いだ理由が、『勇者支援国になること』だったからである。道中の国々も、それなら仕方ないと判断したそうだ。

 加えて、ゼノンとの戦いで役にたった事が評価されたというのもある。

 帰りも大手を振って空の旅を楽しむそうだ。


 なお、サクヤに対して、正式な文書を送る旨を伝えていた。

 竜人種ドラゴニュートについて尋ねる件だな。

 まずは書面で説明して、必要があったら直接会談をセッティングするという話だ。

 出来れば、真紅帝国にも行ってみたいな(今更)。



 そろそろ、エルガント神国関係で説明することも無くなってきたな。



 イベント盛り沢山なエルガント神国の滞在を終え、俺達はカスタール女王国へ帰還することになった。

 帰りはサノキア王国までは馬車だが、そこから先は劣飛竜ワイバーンで帰ると言うことになっている。許可を取って、劣飛竜ワイバーンを待機させているのだ。

 ……もちろん、後付け設定だ。サノキア王国のトップを配下に加えたので、いくらでも口裏合わせが出来るからな。


 現在はサノキア王国、エステア王国の馬車と共にサノキア王国との国境を目指している。

 ……ああ、違う。他にもいたんだった。


「どうかなさいましたか?」

「……御用?」


 俺の視線に気付いた七宝院と木野が首を傾げる。


「いや、何でもない」


 実は、俺の奴隷となった17名の元勇者達も同行しているのだ。


 彼女達は首脳会議の結果、サノキア王国が抱える勇者となることが決まった。

 元々、サノキア王国は勇者支援国だったし、勇者達とも友好的な関係を築いていたので、17名の勇者を抱えることに関して、どの国からも文句は出なかった。

 尤も、リーダー的存在がまとめていなくなった残りの勇者達は若干不満を漏らしていたそうだが……。


 言わなくても分かるだろうが、17人をサノキアが引き受けることになったのは、俺の差し金である。

 各国に17名を分散させてスパイのように扱うことも考えたのだが、他の勇者達に期待が持てなかったので、魔王を確実に倒すためにも17人は一カ所にまとめておくことにした。

 そして、国王であるエカテリーナが俺の配下になり、色々と都合をつけやすそうなサノキア王国に抱えてもらえば、多少はマシな運用になると思ったのだ。


 サノキア王国の途中で、エステア王国のルーアン王子、サノキア王国のエカテリーナ達、及び17人の元勇者達と別れることになった。


「サクヤ女王、この度は本当にお世話になりました。このお礼はいずれ必ず」

「うむ。ルーアン殿にまた会える日を楽しみに待っているのじゃ」

「私達もここでお別れですね。ここからは今まで以上に慎重に進みましょう」


 多分、戦力的にはエステア王国が1番弱いことになります。


 さて、王族達が挨拶をしている中、俺達も元勇者と挨拶をする。


「それでは進堂様、御用がある場合はいつでもお呼びください」

「ああ、色々と頼むことになると思うから、その時はよろしく」

「……最優先で聞く」

「ええ、この身に代えても全うします


 相変わらず、マリアである。

 あっちでは、ドーラとラッシーが火花を散らしている。……ペット枠対決?


 サノキア王国、エステア王国税と分かれてからもしばらく馬車を進め、人気が無くなったところで劣風竜ワイバーンを呼び出す。


 ここまで来たら、後は劣飛竜ワイバーンでカスタール女王国まで一っ飛びである。

 馬は後でゆっくり返ってきます。



 カスタールへと帰還して一週間が経過した。


 長旅の疲れを癒すため、自由行動を許可した一週間だった。

 尤も、サクヤ達に限って言えば、不在時の仕事もあるので今まで以上に忙しそうにしていた。当然のように端末ベガも連れていかれた。

 ベガの端末、もう1つくらい必要なのではないだろうか?


 エルガント神国で配下に加えた小人ホビットの勇者リコだが、今はメイド修行と戦闘訓練をひたすらに続けている。

 目下の目的は未来予知の結果を自力で変えられる実力者になることだ。

 リコが満足するまで訓練は続けさせてやる予定だが、その後の事については未定である。護衛に向いた能力ではあるが、本人的には前線でガンガン戦いたいらしい。

 現地勇者ってどうしてどいつもこいつも物騒なのか……。


 5日目くらいにはスカーレットから書状が届いた。

 随分と早い気がするが、これには理由がある。……アドバンス商会の郵便を使用したのだ。

 この世界において、手紙などの郵便は驚くほど発達していない。単純に道中の危険が大きい事や、陸路の交通手段が発達していない事が理由にあげられる。

 そんな中、アドバンス商会はついに郵便事業に手を出したのである。


 ……いや、俺とさくらの異能を考えれば、超手軽に稼げる手段だよね?

 『ポータル』とか<無限収納インベントリ>とか、いくらでも方法はある。

 実際に劣風竜ワイバーンで飛んでもいいくらいだ。

 そして、送り先はマップで確認すればいい。簡単だろ?


 値段はべらぼうに高いし、手紙以外は郵送しないし、身分証明が必要になるしで条件は厳しい。しかし、アドバンス商会の支店がある町ならば、数日以内に確実に届くと言うこともあり、かなり繁盛しているそうだ。

 理屈を知っている側からすれば、ぼったくりもいい所である。


 そんな訳で、スカーレットは大金を払いカスタールのサクヤに書状を送ったのである。

 サクヤは竜人種ドラゴニュートについてまとめ、返信をすることになっている。忙しいのに更に仕事が増えて泣きそうになっていた。

 メイドが手伝ってくれることになった。ただし、有料だ。


 さて、そんなのんびりとした休暇期間だったが、残念ながら一週間しか続かなかった。


 この日は最近の日課となった、人魚姫レーラとの交流をしていた。

 レーラは俺に絶対服従を誓っているが、その理由は恐怖が大部分を占めている。


 テイムした魔物とは仲良くやっていきたいので、スキンシップを取ろうとしているのだが、中々上手く行かない。

 昨日も抱っこしてみたのだが、抱っこ状態で恐怖が限界を超えたのか失禁してしまった。

 そして、泣きながら「ごめんなさい……。ころさないで……」と呟くのだ。

 流石に困る。


 今日は慣れてもらうため、適度な距離での会話に勤しんでいた。

 第1印象で恐怖が大きいと、挽回って大変だね。


 話を戻そう。

 レーラと交流を深めていると、サクヤからの念話があったのだ。

 アルタの報告とサクヤの念話はイベント開始のトリガーである(ゲーム脳)。


《お兄ちゃん。レガリア獣人国から、国賓として招きたいって招待状が届いているんだけど……。どうする?》


9章は終了になり、10章レガリア獣人国編に続きます。

真紅帝国?スカーレットが出たからもういいよね?


本編再開は6/30か7/10になります。

その間、登場人物、短編、設定関連をそれなりに投稿します。


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