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2018-06-10 『ガメラ 大怪獣空中決戦』が画期的な理由


本日、テレビ(TOKYO MX2)で『ガメラ 大怪獣空中決戦』が放送される。
なぜ今ガメラなのか?
ガメラが初めて日本(福岡)に上陸したことになっているらしい。
さて、『ガメラ 大怪獣空中決戦』が劇場公開されたのは1995年。
分かりやすく言うと、「初めて『シン・ゴジラ』を観た時の衝撃」に
近いものがあったのではないだろうか?
本作が画期的だった理由を具体的に挙げると
・子供向け要素を極力排したハードなトラマ展開
などになると思う。
特に、それまでの怪獣映画には無かったリアリティ溢れるストーリーは
ある種の「災害シミュレーション」的な圧倒的な現実味をもって描かれ、
「こういう怪獣映画を観たかったんだよ!」とファンから絶賛されたのだ。
2016年の『シン・ゴジラ』でも、
と話題になったが、20年以上前に公開された『ガメラ 大怪獣空中決戦』でも
「自衛隊の基本戦術は専守防衛。こちらから先に攻撃できない」
などリアルなやり取りがしっかり描かれている。
(ちなみに登場する自衛隊を演じているのは本物の自衛官)
『ガメラ』の脚本を書いた伊藤和典も『うる星やつら』や『機動警察パトレイバー』など
ちなみに監督の金子修介も押井守の依頼で『うる星やつら』に関わったり
『魔法の天使クリィミーマミ』の脚本を書いたりしていたらしい。
さらに特技監督を務めた樋口真嗣も、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』
『トップをねらえ!』、『ふしぎの海のナディア』、『新世紀エヴァンゲリオン』など
数々のアニメ作品で絵コンテ等を担当し、『シン・ゴジラ』にも参加している。
つまり『ガメラ』は、アニメのテイストや方法論を実写映画に持ち込んだ最初の作品であり、
「その発展型が『シン・ゴジラ』」と言えるのかもしれない。
「だったら僕が監督する意味がないので降板する」と言って自分の主張を貫き通したのと同様に、
「その要求を飲んだら、僕が映画を撮る必然性がなくなる」と突っぱね、
あくまでもリアルな怪獣映画にこだわったなど、『シン・ゴジラ』との共通点が多々見受けられる。
中でも、樋口真嗣の果たした功績は非常に大きいと言えるだろう。
『ガメラ 大怪獣空中決戦』の制作時は予算が6億円しかなかったため、
「スタジオにミニチュアをいっぱい並べて撮影する」という従来の方法がとれなかった。
そこで樋口監督は最初にレイアウト(画面構成)を決め、
「カメラを覗いた時に見える範囲しかミニチュアを設置しない」という方法を考案。
このやり方なら(カメラアングルをちょっとでも外れると画にならないが)
決まった構図で撮れば少ないミニチュアでも十分に効果的で、
なおかつミニチュア1個あたりの精度を高められるので、よりリアルな映像を作成できるのだ。
さらに樋口監督はミニチュアを屋外へ持ち出し、自然光を利用したオープン撮影を実行。
これが絶大な効果を発揮し、太陽に照らされたミニチュアはまるで本物のビルのように見え、
それらが破壊されるシーンが凄まじい迫力を生み出したのである。
何よりも素晴らしかったのは「壊れた東京タワーに降り立つギャオス」で、
その美しさたるや、まさに怪獣映画史に残る名場面!
樋口真嗣は「『風と共に去りぬ』とかデビッド・リーンの映画をイメージしていた」
「東京が死の街になってしまったという恐ろしい状況を、動きの無い美しい画で見せて
”静かな恐怖感”を表現したかった」とこのシーンについて語っている。
なお、綺麗な夕焼けが撮れたのは偶然で、「太陽が傾き、沈むにつれて空がだんだんと
自分のイメージに近付き、凌駕していくのに興奮してわめきなががらカメラを廻していた」
という。今見ても実に見事なシーンだよねえ(^_^)
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ものすごくたまーに日本のアニメ見るんですけど
そのたびにアクション演出、ハリウッドよりかっこいいんじゃね?
と思います。
皆さん才能ありますよね。予算が与えられないのがもったいない...
2015年にガメラ生誕50周年を記念してフルCGのガメラ映像が作られたんですが、その後何の動きもないですね。あれを映画化して欲しいんですけどねえ…。
才能あるクリエイターに大きな予算で映画を作ってもらいたいですね(^_^;)
23年前にガメラの回転飛行をCGで描いたのは画期的だと思います。さすがに、昔みたいに火と煙をシューシュー出しながら回転する映像はキツいですからねえ(^_^;)
コメントありがとうございます。
確かに平成ガメラは今観ても面白いですね!僕も繰り返し観ています(^_^)
『こんな怪獣映画観たかった!』という想いなんでしょうね。
福岡ドームの飛翔シーン!ホントに凄かった!
フラつきながら(久々の飛翔だったから?)舞い上がるのは最高!
回転飛行は昭和ガメラではアニメだった作品もあると聞きます。
レギオン戦も大好きです!
最終決戦が足利という馴染みのないとこなのは残念でしたが。。。
(足利の皆様、ごめんなさい)
金子監督や樋口さんが苦労したのは「平成の時代にどうやったらガメラをカッコ良くリメイクできるか」という点だったそうです。何しろ、普通に考えたら”でかいカメ”ですからね(笑)。そのために考え出されたのが「福岡ドームの飛翔シーン」だったり「プラズマ火球」だったりするわけで、「お見事!」と感心するしかありません(^_^)