海水浴場で“離岸流”の調査
海水浴シーズンを前に、水難事故につながりかねない「離岸流」と呼ばれる岸から沖へ向かう強い流れがあるかを確認する調査が宗像市の海水浴場で行われました。
調査は第7管区海上保安本部が宗像市の鐘崎海水浴場で行いました。
離岸流は、岸に打ち寄せられた海水が沖へ戻ろうとする時に生じる強い流れのことで、流されると、水難事故につながるケースも多くあります。
14日の調査はおよそ800メートルの長さの海岸に5か所、観測地点を設け、波打ち際から「シーマーカー」と呼ばれる蛍光色の着色剤を散布しました。
海面での広がりを巡視艇や上空のヘリコプターなどから調査した結果、5か所すべてで離岸流が確認されました。
海上保安本部によりますと、この海水浴場では、おととし、30代と40代の男性2人が離岸流とみられる強い流れに巻き込まれる水難事故が起きたということです。
万が一、離岸流に巻き込まれたら、岸に向かって泳ごうとせず岸と平行に泳いで離岸流から離れるか、浮きながら救助を待つなど落ち着いて行動することが大切だということです。
第7管区海上保安本部の土井良浩安全対策課長は「海は楽しいところですが、プールと違って危ない現象があり、そのひとつが離岸流です。プールと同じ感覚で入るのは危険だということを知って欲しい」と話していました。