一面大阪震度6弱、4人死亡 330人以上負傷十八日午前七時五十八分ごろ、大阪市北区、大阪府高槻市、枚方市、茨木市、箕面市で震度6弱の地震があり、大阪府で四人が死亡した。負傷者は大阪で二百八十八人に上り、兵庫県、京都府、奈良県、三重県、滋賀県も含め三百三十人以上になった。大阪では最大約千三百人が避難した。交通網がまひし、火災や停電も発生した。 地震は直下型で、気象庁は今後一週間程度は震度6弱程度の地震が起こり得ると注意喚起した。近畿では十九日夕方に雨が降り始め、二十日は大雨になる見通しで、土砂災害への警戒を呼び掛けている。 気象庁によると、震源地は大阪府北部で震源の深さは約一三キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・1と推定される。大阪府で震度6弱を観測したのは観測態勢が整った一九二三年一月以降、初めて。 高槻市立寿栄小では、プールのブロック塀が約四十メートルにわたり道路側に倒れ、一人で登校中に下敷きとなった同小四年の三宅璃奈(りな)さん(9つ)が死亡。市によると、建築基準法が定める高さを超えており、基礎と塀を固定する設備も同法に適合していなかった。高槻市では、たんすの下敷きになった女性(81)も死亡した。 大阪市東淀川区でも安井実さん(80)が塀の倒壊で死亡。茨木市の住宅では後藤孟史さん(85)が本棚の下敷きになり、病院に搬送されたが死亡した。総務省消防庁や自治体などによると、兵庫の負傷者は二十六人、京都十五人、三重二人、滋賀三人、奈良四人。 菅義偉官房長官は、小中学校のブロック塀の安全点検を文部科学省に指示したと明らかにした。大阪府の松井一郎知事は陸上自衛隊に対し、給水支援を目的とした災害派遣を要請。また府は、地震で被害を受けた府内の十二市と一町に災害救助法を適用した。 関西電力によると、大阪府と兵庫県で最大計約十七万戸余りが停電。稼働中の福井県の大飯原発3、4号機と高浜原発3号機に異常はなかった。 JR東海などによると、東海道・山陽新幹線は一部区間で運転を見合わせていたが、十八日午後までに全線で運転を再開。約三十二万七千人に影響した。複数の在来線が終日運転を見合わせ、駅ではタクシーを待つ人が長蛇の列を作った。 大阪府と文部科学省によると、大阪の公立の小中高校などで九百九十二校が休校。京都、兵庫、奈良も合わせると、少なくとも計千四百十五校が休校となった。 政府は首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置した。 ◇ 三重県では、鈴鹿市岸岡町のアパートで屋外階段を下りていた女性(63)が揺れに気付き、一階の地面まで飛び降りた際に左脚を骨折する重傷を負った。名張市では男性(32)が揺れに驚き、自宅二階の階段から滑り落ち、頭を強く打って救急搬送された。意識はあるという。四日市市山村町では水道管が破損し、周辺地域の水道水に濁りが発生したが、正午ごろ修復した。市は応急給水活動のため給水車を派遣した。 滋賀県では、避難しようとした草津市の女性(90)がマンションの非常階段で転び、頭を切る軽傷。東近江市でも女性(75)が転倒して腰を打つけがをした。 今、あなたにオススメ Recommended by
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