2018年5月11日(金) 18:00配信
(前回のおさらい)
4月17日に放送が開始されたTBS系『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』の第1話にて「道明寺」がツイッターのトレンドランキングで日本1位、世界10位となった。古くからの花男ファンは10年ぶりの道明寺の凱旋に狂喜乱舞したが、これにより焦ったのが我が国の政府高官である。
日本国建国以来のトップシークレット……そう「極東の島国のみならず、今や地球全体の10分の1までもが道明寺財閥の支配下にあるという事実」が明るみとなり、かろうじて保たれている世界の均衡が崩れることを恐れたのだ。
日本中が「道明寺」に沸く中、政府内でもその存在を知る者は数えるほどだという緊急特別機密保護班が国防の名の下に沈静化に着手、その結果、一時的にツイッターのサーバーをダウンさせることでこと無きを得たのである……。
どうだろうか。このことを知った今、あなたは冷静でいられるだろうか。あれから1ヵ月が経とうとしているが、私はいまだに全身の震えが止まらずにいる。そのせいでiPhoneのフリック入力で「たりがとうございます(^^)」や「お疲れ様でった!」、ついには「つたひろば じぬん」と自分の名前ですら打ち間違えてしまう次第である。
「事実は小説より奇なり」とは英国の詩人・バイロンの言葉であるが、まさか私たちの日常を支えていたのが「道明寺」だったとは……。いや、待て。あの極上俺様天使番長の道明寺司のことだ。先の南北朝鮮の首脳会談の裏でも「知ってっか? 仏の顔も三つあるんだぞ?」などと言っては周囲を驚かせていたに違いない。なんという男だ、道明寺司。愛している、松本さん。
……ぬう。貴殿らが「何言ってんだ、コイツ、隕石が直撃して死ねば良いのに」と思ったのがダイレクトに伝わって来た。
だがそんなことは関係ない。大事なのは松本潤さん演じる道明寺司が死ぬほど格好良いということで、すなわち松本さんご本人が死ぬほど格好良いということだ。そしてこの「死ぬほど格好良い」という言葉に嘘は無いのだから、私はあのとき、あの道明寺司のクリクリパーマの後頭部が映った瞬間に心臓を破裂させるべきだったのだ。……だが、それが、できなかった……。
松本さんへの思いを爆発させておきながら、私の心臓は爆発することをためらってしまった。オンエア前から『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』において道明寺司の出演は回想シーンであると公式にアナウンスされていた。そもそもF4卒業から10年後が舞台なのである。そう頻繁に出演するはずがない。
それならばなおのこと「推しが格好良すぎて心肺停止」のチャンスは少ない。では、なぜ耐えてしまったのか。この答えはシンプルであり複雑である。「もっと見たい」と思ってしまったのだ。
「道明寺司をもっと見ていたい」……そして「萩尾律をもっと見ていたい」と思ってしまったのだ……。
「萩尾律」を知らない奴はいないと思うが、もしいるとしたら悪いことは言わない、文明社会から離れて暮らせ。今すぐアマゾンの奥地に向かう飛行機に飛び乗れ。
テレビも携帯もパソコンも「萩尾律」を映さないのならばそれはただの四角い金属だ。熱帯雨林で暮らすのと何の変わりもないし、むしろそこら一帯を締めるボス猿の前でバナナスムージーを作って「ウッキー!!!(……か、神が現れた……!!!)」の一声により新たなボスとして君臨するほうがよっぽど充実していると言える。
萩尾律とはNHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』で佐藤健さん演じる孤高の美少年のことだ。読み方は「はぎおりつ」だ。漢字が読めなかった奴は素直に手を上げろ。素直な奴は出世するから何かあったら頼るつもりだ。
貴殿らがアマゾン川の遊泳中、水面から顔を上げた瞬間に「つまりお前は何が言いたいんだ?」と息継ぎをする姿が目に浮かぶようだ。要は私は「1度しか会えない松本潤」と「毎日会える佐藤健」の間で揺れてしまったのだ。どちらへの愛も本物であり、本物であるがゆえに苦しい。だが生きるということは苦しいことだ。苦しんで、苦しんで、それでも生き抜いた人間が最後に爆発するからこそ、そこに感動が生まれるのではないか。私はそう思う。
っていうか道明寺はまた最終回あたりで一瞬出てきそうな気がするし、ほら、どっちにしろ死ねないやん?
ということで今期は朝ドラも楽しんでおります。『半分、青い。』を毎日朝8時から見て「この時間から騒ぐのはちょっとアレだよな……」と思いつつ、その面白さ、奥深さに驚愕しています。
個人的なポイントとしては、主人公の父親役を滝藤賢一さんが演じているのですが、滝藤さんは「花晴れ」の方でも主人公(何度も言うがこの場合の主人公とは牧野ポジではなく道明寺ポジである)の父親役を演じていて「漫画を愛するしがない定食屋のおやっさん」と「超厳格で一流以外認めないパワハラセレブファーザー」を同じクール内で演じ分けていて超面白いです。
(余談ですが『半分、青い。』の主人公の祖母とフジテレビ系『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』の主人公の母親もどちらも風吹ジュンさんが演じていて、どちらも開始直後に死亡しています……)
経験上「朝ドラってなんか1回見逃しちゃったら付いていけなくて」と言う人がかなり多いですが『半分、青い。』は総合テレビで「朝・昼」の2回、BSプレミアムで「朝(先行放送)・夜」の2回、つまり1日に4回もオンエアされています。あまり知られていない事実ですが……あとは分かりますね?
最後に。松本潤さんが第21回日刊スポーツ・ドラマグランプリにて『99.9-刑事専門弁護士-SEASON2』で主演男優賞を受賞されました。こんなに嬉しいことはないです。本当におめでとうございます。
ゴールデンボンバー 歌広場淳
ヴィジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」のベース。日本大学芸術学部文芸学科卒業。同バンドの楽曲「女々しくて」はオリコンカラオケランキング歴代1位となる51週連続1位を獲得。ドラマ・映画・ミュージカル・宝塚歌劇団の鑑賞、読書、早押しクイズなど多趣味だが、運動神経は壊滅的。2018年1月31日にオリジナルアルバム『キラーチューンしかねぇよ』を発売。3月からは全国36公演ツアーゴールデンボンバー全国ツアー2018「ロボヒップ」を開催中。
「爆ツイ」の関連記事
このタグがついた記事をもっと見る
この記事が気に入ったら、
いいね!しよう。
Twitterでも最新記事をチェック!
集計期間:2018年6月11日〜2018年6月17日
集計期間:2018年6月11日〜2018年6月17日
集計期間:2018年6月11日〜2018年6月17日