【情報収集衛星】情報収集衛星レーダー6号機の打ち上げ成功 北朝鮮や中国の監視強化
政府の情報収集衛星レーダー6号機を搭載したH2Aロケット39号機が12日午後1時20分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。
衛星は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。北朝鮮の核ミサイル施設や、積極的な海洋進出を続ける中国艦船の監視強化に役立つ。
レーダー6号機は設計上の寿命を超えて運用している4号機の後継衛星。電波を使って夜間や曇りでも地上を撮影できる。識別可能な物体の大きさは運用中の5号機とほぼ同じ50センチ程度とみられ、性能は4号機の約2倍に向上。車の種類が判別できるレベルで、高精細の白黒画像をより高い頻度で撮影できるようになる。開発費は242億円、打ち上げ費は108億円。
情報収集衛星はレーダー衛星と、デジタルカメラのようなセンサーで日中の晴天時にカラー撮影できる光学衛星で構成。計4基がそろうと、地上のどこでも1日1回撮影できる本格運用が可能になる。現在はレーダー4基と光学3基の計7基が稼働している。
政府は撮影回数の増加に向け、レーダー、光学4基ずつとデータ中継用の静止衛星2基の計10基体制を目指している。