理事会
ご 挨 拶
~「つながり」を大切に~
理事長代行 岩武 学
2011年の東日本大震災以降、「絆」や「つながり」の大切さを、私たちは心に深く刻んで生きています。
「つながり」とお聞きになって、皆様は何を思い浮かべられるでしょうか。わが湘南学園には誇るべき3つの「つながり」があります。
1つ目は今年85周年を迎えることに代表される「歴史のつながり」です。
「個性と自由を尊重する教育」を望み、自分たちの手で学校を創ろうと発起した保護者や教職員が中心となり、様々な方の協力を得て、1933年に湘南学園の歴史は始まりました。ですが、ここまでの85年の道のりは決して順風満帆ではありませんでした。資金不足など苦難の連続で、公立となるか私立としてやっていくのかの二者択一を迫られたこともありました。それでも安易な道は選ばず、保護者や教職員たちが知恵と力と私財を出し合い、危機を乗り越えたことにより湘南学園の歴史は今日まで続いています。
2つ目は保護者と教職員の「つながり」です。
湘南学園は特定のオーナーがおらず、保護者(P)と教職員(T)が協力して経営しています。保護者の中から選出された理事と、教職員の中から選出された理事に学園長、PTA会長を加えて構成された理事会によって運営されています。
保護者は自分の子どもがお世話になっている学校を、教職員は自分たちが働く職場を自分たちで経営しているのです。これは世界的にもとてもめずらしく、ユニークな経営スタイルです。両者に共通する「子どもたちへの愛」によってPとTが「つながり」、協力し、運営しているのです。
3つ目は子どもたちの「つながり」です。
湘南学園はご存知の通り、幼稚園から高校までの総合学園です。
中学生と高校生は同じフロアに教室があり、常に顔を合わせていますし、春に行われるヤングアメリカンズのワークショップでは小学生と中高生が一緒になって歌やダンスで自分を表現しています。また、高校生の家庭科実習では高校生が幼稚園を訪問し、幼稚園児と交流しています。
中でも福島復興支援「ひまわりプロジェクト」では中高生徒会緑化チームを中心に、小学生、保護者、教職員がひまわりを栽培、秋に幼稚園児が種を収穫、その種が11月のPTAの日に緑化チームに贈呈され、福島へと送られます。まさに皆をつなぐ、湘南学園らしい取り組みだと思います。今年の夏にも中高校舎の横の花壇に大輪の花を咲かせてくれることでしょう。ぜひ一度ご覧いただければ幸いです。
湘南学園の学園生活には、新しい仲間を迎える機会が二度ありますが、その度に生徒たちは入学してきた新たな仲間たちにどうやったら不安なく学園に溶け込んでもらえるかを全力で考え、実践しています。その校風は湘南学園幼稚園の自主性を重んじる教育によって育まれ、培われてきたものです。
私の二人の子どもたちは幼稚園からお世話になっていますが、幼稚園ではその日に自分がやることを自分で決めています。つまり、何をしてもいいのです。
ある子はどろんこ遊びを本当にドロドロなるまで楽しみ、ある子は針を怖がりながらも裁縫にチャレンジしたりしています。
こうした子どもたちによって湘南学園の生徒たちの「つながり」は生まれているのです。
私たち理事会は湘南学園の誇るべき「つながり」を大切にし、子どもたちと保護者の皆様、教職員の方々、そして地域の皆様をつなぐ架け橋となれるよう、微力ながら努力してまいります。
また、PTA、同窓会、後援会、NPO法人湘南食育ラボなどの皆様にもご指導、ご協力いただき「チーム湘南学園」として様々なことに取り組んでまいります。
明るい未来のため、子どもたち、保護者の皆様、教職員の方々、皆が成長し、地域に愛される湘南学園になるよう、全力を尽くしてまいりたいと存じます。
理事会構成
常務理事 太田 宏美
木下 貴志
河本 洋子
学園長(理事) 山田 明彦
理事(PTA会長) 近藤 えり子
理事(保護者) 大木 康一
鈴木 啓文
當間 純子
富永 哲史
理事(教職員) 荒木 伸浩
伊藤 眞哉
監事 江黒 正敏
西原 和彦
腰越 明