話題となっている著書「10年後の仕事図鑑」は知っていますか?
著者は堀江貴文氏と落合陽一氏のコラボで、日販によると単行本ビジネス書で月間1位を獲得。いま売れている本のひとつです。
本書の帯タイトルが「新たに始まる世界で、君はどう生きるか」というなんとも意味深なタイトルです。
では、2人が予想する近未来とはどういった未来なのか紐解いてみます。
【元ネタ本】
【も く じ】
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「10年後の仕事図鑑」の感想
なぜこの著作を書こうとしたのか?
理由はシンプルでした。「自分の力で未来を切り拓いてほしい」との願いからでした。
たぶん建前w
堀江氏は、意外にも未来を考えることが嫌いだそうです。彼の考えは、未来を想像して怯えているのは暇人。今できることにフォーカスすることが重要であり、このように語っています。
【本書抜粋】
世の中の多くの人は、AIに仕事が奪われていく未来を肯定できないらしい。 AIが単純労働を代替し、人間が好きなことだけやって自由に生きられることを想像できないようだ。
でも、よく考えてみてほしい。1度きりの人生に、不安を持ち込むことに何の意味があるのだろうか。
今この一瞬に全力で向き合い、心の底から楽しむことが、命を与えられた私たちの使命ではないのだろうか。
僕はこの発言で、2002年のドラマ「ロングラブレター」で「今を生きろ」と黒板に書かれたメッセージを思い出しました。
いまや堀江氏は若い世代を中心に絶大な人気があり、現代の「坂本龍馬」と言っても過言ではないかもしれません。
しかし、僕は彼の発言にも「一定の距離」を置いているのも確かです。
ーーあくまでも「意見」
堀江氏から学ぶことはたくさんあるのも事実ですが、流されすぎるのも危険だと思っています。なぜかと言いますと、僕もあなたも「堀江氏ではない」からです。
あくまでも堀江氏は、自分の知見により意見を言っているのであって「意見」や「アドバイス」には責任はありません。
最終的に決断するのは「自分」だからです。
本書内にも、このように書かれています。
【本書抜粋】
なお、タイトルに「10年後」とあるが、実際には「いつこうなる」などと断定することはできない。10年か20年かと思っていたら、数年後ざっくりこの話を追い越してしまうような出来事も起こるかもしれない。
堀江氏も未来は分からないのです。
ここを理解していないと、歪んだ解釈になり苦労するかもしれません。だから、一歩引いて「意見」は聞くのです。
これは、堀江氏に限らずどんな人物からでも同様です。人間は権威ある人物の発言は「絶対の真実」だと考える認知バイアスがあるためです。
激動の時代を生き抜く
「普通」が「普通」でなくなる時代?
なにを言いたいかと言いますと、「常識」という概念のアップデートが急速に早まっているということです。
私たちが、常識だと思っていることがすでに「常識」でなくなるタイムスパンが技術発展と市場サイズの拡大に応じて短くなりつつある。
そう落合氏は語ります。
「普通」とは、誰かが言い出した「発明」にすぎません。
「会社に行かなければならない」などの願望や感覚も、ある種の発明。時代の変化によって概念は変わるのは歴史でわかります。
たとえば、江戸時代の常識は現代では非常識になります。近代思想の基本も人間観を定義することから始まりました。
1780年代に「人間とはどういった存在であるか」この定義するフランス人権宣言が、今の職業選択の自由やキャリアという思想の原点。
つまり、この「常識」という概念がインターネットとコンピュータサイエンスの登場と発展によって急速に早まっているということです。
ーー現代の変化
アメリカや中国ではすでに完全無人コンビニが誕生しています。
AmazonGOはスマートフォンのみで買い物が可能ですし、一回試着した服の返品も無人で可能。生鮮食品も配達のAmazonフレッシュもあります。
世界では、すでに現金を持ち歩くことが「非常識」になっており、キャッシュレス化されています。
家はIoT化が進み、アレクサに話しかければなんでも教えてくれようになり、マッチングアプリで民泊、Uber、男女間の出会いも簡単にできます。
PickGOというマッチングアプリは空いてる時間だけ配達の仕事が可能。月収30万以上稼ぐ人もいますし、メルカリやONEで捨てていたものが現金に変わっています。
YouTuberやブロガーといった「インフルエンサー」という概念も生まれ、サイバーエージェントがC2Cのスキルシェアサービス開始。
自分の時間を売れる「タイムチケット」や、「VR・AR」といった仮想現実も物凄い勢いで成長しており、eスポーツという新しいスポーツも市民権を得ています。
これだけの発展がたった15年間で起こっており、数年後の世界がどうなっているか予想することは難しいのです。
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お金の未来
お金の未来はどうなるのか?
物理的な「紙幣」というものがなくなる可能性があります。
いまはトラブルが多い仮想通貨ですが、すでに市民権を得ようとしていますし、そもそもお金は「紙」である必要もありません。
堀江氏は「お金=信用」と語っており、これは「人間関係」という言葉に集約されます。つまり、普段使用している「お金」は1万円という共通認識と信用という担保があるから「お金」であるのです。
信用さえされれば、自分がお金になることも可能だと言うことです。
いま多くの投資家が「カネ余り」に直面しており、いいアイディアがあれば投資したいと考えているそうです。
最近話題になった「ONE」の開発者である山内氏は、高校生でも1億という資金を投資ファンドから調達しています。クラウドファンディングやサロンなどのマッチングでアイディア次第では銀行に頼ることなく資本調達も可能。
そんな未来で生きていくには、「発信する」自発的な行動が重要となります。
ブロガーやYouTuberなどは自分で発信しフォロワーを増やしています。このフォロワーが個人の価値を判定し時価総額が算出されるようにすでになっています。
それが「VALU」という自分を「株」にするサービスです。
「組織」から「個人」に価値がシフトしてきています。今までは、〇〇企業の〇〇さんに価値があったのですが、それが終わろうとしている。
いまは、 僕も実感がありません。
ですが、何も考えずに時間を過ごしている人たちに流されて、無駄な遠回りだけは御免です。
「10年後の仕事図鑑」に書かれている近未来予想図を読んで、危機感を感じ行動するかはあなた次第ですね。
まとめ
・「意見」には責任はないが学ぶ姿勢は重要。
・「普通」という概念がすでに崩壊している。
・お金は組織から個人に集まるようになってきている。
いかがだったでしょうか?
そのうち、出身大学よりフォロワー数で判断される時代が来るかもしれませんね。