CV:田村奈央
概要なのです!
「HUGっと!プリキュア」の登場人物。第20話以降キュアマシェリに変身する。
第9話にて初登場し、ルールーと共に準レギュラーとして登場した末プリキュアとしてレギュラー化を果たした。
野乃はなの妹・ことりのクラスメイトであり友人。6年1組に在籍している。
劇中ではことりの友人として度々登場したり、プリキュアとの関わりを持つ重要な人物として描写されていた。
ほとんどのセリフに「~なのです!」という語尾を付ける話し方が特徴的で、口癖として「ストーップなのです!!」という台詞を度々使用する。
はなを「はな先輩」、さあや・ほまれをさん付け、ルールーを呼び捨てにして呼んでいる。
誕生日は7月15日。好物はさくらんぼで部屋の家具や外観にもあしらわれている。
容姿
茶髪をツインテールにして赤いリボンを付けており、赤い瞳が特徴的。
服装はロリータ系で、フリルが多めかつハートの意匠が施されている。はな曰く「お人形さんみたい」な容姿。
小学生ゆえ背丈は5人の中で一番低いが、変身後は身長差が縮まっている。
人物なのです!
見た目こそ可愛らしいが、過剰なまでの心配性。その心配ぶりが祟って逆に周囲に迷惑をかけることがしばしばあり、ことりやクラスメイトの証言によれば、溺れるのを恐れて学校のプールの水を抜いたり、火事を恐れてキャンプファイヤーで消火活動に出たりと奇行を重ねているとのこと。危機管理能力が高いのかというとそうでもなく、他人に気を回し過ぎるあまり、自分がコケたり物にぶつかったりする事が多く、彼女自身の方がよっぽど危なっかしいドジっ娘である(その心配性ぶりは某父親レベルである)。
初登場した第9話ではハイキングに行くだけで避難用のパラシュート・何かを叩く用のハンマー・遭難時に皆で遊ぶトランプ等を大ぶりのリュックサックに詰めて持ってくるという、やりすぎな用意周到ぶりを披露した。小学生だからか河童の呪いを真に受けたりと、オカルトめいたものも信じ込んでいる。
えみるのこれほどまでの心配性は、未来をシミュレーションしたときに極端にネガティヴな想像ばかりが浮かんでしまうからであり、ことり曰く「いつも何かに必死」であるとのこと。
ただ、彼女の過剰な危機意識は自分の安全を守りたいというより、周囲のみんなが危険な目にあったらどうしようという焦燥感から生まれており、そういう意味では善意の裏返しでもある。
えみる自身も自分が色々とやりすぎていることは自覚している。それでもスイッチが入ると止まらないのである。そんな自分に対して自己嫌悪にも陥っていたが、はなに「友達想い、隠れて皆を守るヒーロー」と肯定され励まされた。
実際、この第9話のハイキングでは、友達が花に触ろうとしたのを無理やり止めて不満がられた時は本当にその花にはトゲがあったことが後に判明したり、はな達が渡ろうとした石橋をえみるが打音検査をした後に崩壊する等(その直後に根本から折れていたためにはな達の目に入っていなかった「渡るな危険」の看板が映る)、彼女の奇矯な行動が結果的に友達を守ることにつながっていたことは付記しておく。
何故そう思う。何故そうなる。
とは言っても「風が吹けば桶屋が儲かる」的な妄想レベルの心配がほとんどであり、ルールー・アムール曰く、そんな彼女の心配事が的中する確率は「1.57%」「ありえない」とのこと。
そんな低確率にも関わらず第15話では、「小石につまづいて転んだり、風で飛んできた買い物袋に視界を遮られて電柱にぶつかるかも」とルールーに注意しておきながら、何故か言ったそばから次々自分の方がその通りの目に遭い、上記の通り一蹴したルールーに「見てください今のわたし!」と自虐じみたツッコミを入れた。
はなほどではないが変顔率も高く、実際に下のようなののワ顔も披露したことがある。
だが誰かのために一生懸命な気持ちは本物で、暴走しがちながらも真剣に相手と向き合うことができる。特にルールーと向き合う第18話ではその点が如実に現れていた。
性格上わかりにくいが後述の音楽の才能をはじめ、18話での手紙の達筆ぶりなど、彼女のスペックそのものは全体的に優秀。
ギターへの情熱なのです!
音楽が好きで歌唱力が高い。ヴァイオリンやピアノを始めとして様々な楽器も弾けるようだ。
絶対音感の持ち主で、音程を正確に聞き取ることができる。作詞作曲の才能も持ち合わせており、音楽に関するスキルは小学生ながら非常に高い。
一番好きな楽器はエレキギターであり、その理由は「自由」で「ギュイーンとソウルがシャウトする」ため。『音楽』自体が初めてであるルールーには理解不能だったが、実際にギターでのバラードを聴かせてみると何度も聴きたくなる程気に入って貰えた。
ギターについては家族(兄)から家風に会わないと言われているため、家族に内緒で練習しているが、見つかって兄に咎められた際、ルールーが感情的になりつつも理路整然と反論。自分のために怒ってくれた事に感謝し、彼女との絆が深まっていく。
ちなみに愛器は形状から見て、フェルナンデスZO-3と思われる。
経済状況から見てより本格的なギターも手に入れられる身分ではあるのだろうが、隠れて練習していることや彼女自身がかなり小柄なことから、ミニギターの中ではかなり本格的な音が出、かつアンプを内蔵しているこの機種を愛用しているものと思われる。あるいは、お小遣いをためて自分で購入したのかもしれない。
その名の通り象さんをイメージしたスタイルは、えみるにぴったりである。
家族構成なのです!
父:愛崎俳呑
母:愛崎都
兄:愛崎正人
自宅はお城のような豪邸であり、えみるの自室には複数のヴァイオリンやピアノが備えつけてある。両親が実際に音楽関係の職業なのかは不明だが、芸術家肌の裕福な一家のようである。
しかし父と母はスポットライトを浴びつつオペラ風に自己紹介するなど、えみるにすら「変わった両親」と言われるほどで、唯一まともそうに見える兄の正人も上記の通り自分の価値観を押し付けてくる頑固者である。
えみるはギターをやっていることも、キュアえみ〜るとしての活動も家族に秘密にしており、この家はえみるにとって心安らぐ場所とは言い難そうなことが伺える。彼女が「自由」を求めるのも、この家庭環境が大いに起因しているのだろう。
プリキュアとの関係なのです!
第9話でえみるはプリキュア達の戦闘を木の影から目撃しており、変身こそ見ていないもののはなの「ヒーロー」という言葉も相まって3人やヒーローそのものに憧れを抱いた模様。ハイキング後は迷惑をかけたことをことりやクラスメイトに謝罪し、「あなた」と二人称で呼んでいたはなを「はな先輩」と呼ぶようになる。
また、泣き出したはぐたんをあやすために童謡の「ピクニック」を歌っており、ハイキング後は歌唱力の高さを皆に褒められた。
ハプニングの中ではなと強い接点を持ったこと、またクラスメイトがちゃん付けで呼ぶ中、はな含む諸先輩方は呼び捨てにすでに移行している等も含め、今後の展開にどう関わるか注目されていた。
第11話にて早くも再登場し、オシマイダー化したチャラリートの襲撃に遭いことりと共に逃走していた。
倒壊するビルの下敷きになりかけるもエールに助けられて事なきを得て、戦闘終了後はプリキュアに更なる憧れを抱いて目を輝かせていた。
なお、崩れたビルがえみるとことりに倒れかかる瞬間、一瞬でありながら画面が灰色になる演出があった。この時の描写ははな、さあや、ほまれが第1話の時間軸で遭遇した時間停止現象とよく似ていた。
そして第17話ではプリキュア達が戦っている所を遠くで目撃し、もっと近くで見ようと現場に急行。遠目から監視していたので戦いに巻き込まれることはなかったのだが、戦闘後にプリキュア達が変身解除した後の姿を目撃したことでプリキュアの正体がはな達であること(及びすぐそばにいたネズミがしゃべっている所)を知ってしまう。
はなが憧れのプリキュアだと知ったことは本人曰くショックだったらしいが、「プリキュアへの憧れ」自体は全く消え失せておらず、はなへの感情とは別個としてプリキュアへの憧れを強めている。
キュアえみ〜るなのです!
第15話でえみるはプリキュア愛を強くする余り、自作プリキュア「キュアえみ〜る」として街中で人助け活動を行っていた。
えみるはその濃いキャラ付けと本編に出るたびに残す強烈な印象からルールーと同じく本作の追加キュア候補に挙げられる事が多かった。
第18話にて再登場し、上述した通りはな達がプリキュアと知ったことでこの姿でラヴェニール学園に乗り込んできた。(学校は休みだったんだろうか…)
3人がプリキュアであることを周囲に隠しているとも知らず、白昼堂々はな達がプリキュアだと大声で言いそうになったが、ルールーによって取り押さえられる形で阻止されている。
ルールー・アムールとの関係なのです!
上記の通りルールーとは第15話にて初めて出会い、空回りする自分を理路整然と肯定されたこと、ぶっ飛んだ自分の家や両親に平然としていたこと、そして何より自分のために兄に反論し怒ってくれたことで(半ば一方的に)好意を寄せるようになった。
第15話ではルールーを自分の相棒の(自作)プリキュアに誘い、一緒にプリキュアになる運命で通じ合っているとまで宣言し「えルっと!プリキュア」を結成しようとした。
当初ルールーは迷惑そうに受け流していたが、えみるがプリキュアの正体を知り、ルールーがプリキュア陣営についてからはこの話が本格的に動き出していくこととなる。
最初はルールーを「友達」としていたが第18話では「親友」を名乗るようになっており、ルールーがアンドロイドだと知らされても、驚き戸惑いこそしたが「親友だから隠し事はなし」として受け入れている。そして、きれいでかっこよくて強い心の持ち主だからプリキュアになれるとルールーの背中を押した。
その一方通行気味な思いは徐々にルールーにも通じてきており、上記の発言の後、心に思い悩み「人」ではないことでプリキュアは無理だと決めつけたルールーは「一生懸命で可愛らしい心を持ったあなたが羨ましい」とえみるに吐露している。
この回の戦闘ではルールーを「心のない機械人形」と罵倒するパップルに啖呵を切って、「ルールーには心があるのです! 心があるから、悩んでいるのです! 心があるから、音楽を素敵だと言ってくださいました。心があるから、私達は親友なのです!!」と、ルールーの手を取り言い切ってみせた。この際ルールーは涙目となって、初めてえみるの手を握り返している。
互いに歩み寄り「親友」となっていくえみるとルールー。第19話では若宮アンリから吉見リタ主催のファッションショーへの出演を誘われる。「ランウェイで転けたらそのままパリまで転がってしまう」という生来の心配癖やVRで体験しても自分には無理だと言うえみるだったが、「えみると一緒だから引き受けた」と語るルールーからの励ましによって勇気づけられ、出演を決める。しかし、ショーのテーマが「女の子でもヒーローになれる」と知った正人が開催当日にえみるの出演に反対、さらに連れ戻そうとする。だがはなやアンリの反論によって取りなされ、えみるは出演することになった。
こうした経験を経てえみるはルールーとともに2人でプリキュアを目指すことに決め、はなたちに高らかに宣言した。
第2話でも既に出ているのだが、ハリーが持ってきたプリハートは4つ。既にはな・さあや・ほまれが所持しているため残りは1つしかない状況だったが、プリハートが分裂してルールーと共に変身を果たした。
中の人なのです!
えみるを演じる田村奈央は、プリキュアシリーズの出演は本作が初。ちなみにニチアサ枠の出演は『ヘボット!』のネジル・ネジール役以来である。
中の人余談なのです!
田村は前述のネジルの怪演の記憶も新しい一方、彼女はいくつもの担当キャラで普通にかわいい感じでのヒロイン演技もこなしたり、『ファイアーエムブレムEchoes』のティータのような大人かわいいキャラもこなしたりと、役柄の幅が広い声優でもある。
どういった演技になるかは注目されていたが、えみるが初登場となった第9話ではすでにサブキャラとは思えない強烈な存在感を放っており、そのなんとも言えないカオス感に『ヘボット!』を思い出した大友も多かったようだ。pixivではそれつながりのイラストが第9話直後からいくつか投稿されている。
一方で見事な歌声も披露しており、アイマスガールズの貫禄も見せてくれていた。
そしてキュアえみ〜るが登場した第15話がプリキュアシリーズ史上稀にみるぶっ飛んだ脳溶け回と化してしまったことで、ネット上では恐れていた時がついにきたとばかりに「実質『ヘボット!』」「えみるは別周回のネジル」といった声が本格的に飛び交うこととなった。
ところで田村のフィルモグラフィーを見ると、プリキュアシリーズに関わった人物が散見される。
多くは記さないが、『フレッシュプリキュア!』で伝説として語り継がれている第23話の演出が、『ヘボット!』監督の石平信司である事実は特筆しておく。えみるが追加キュアになったことで、プリキュアシリーズと『ヘボット!』とをつないで一つの周回が成立してしまった…?
関連イラストなのです!
関連タグなのです!
プリキュア内
HUGっと!プリキュア 赤キュア レッドヒロイン 野乃ことり お嬢様
小学生プリキュア 残念な美少女 まったく、小学生は最高だぜ!!
黒川エレン:シリーズにおいてギター使いの先駆者とも言える存在。但し普段の彼女はアコギ使いである。
立神あおい:前作の青キュア。良家なお嬢様にして、音楽をめぐる執事との確執から思い出した人も多いだろう。
明堂院いつき:初登場初期はごく普通な女の子だったが、中盤でプリキュアに覚醒。因みに中の人もメ~テレアニメの主役経験者である。
五星麗奈:縦ロールツインテールの、ちょっと困ったお嬢様繋がり。
女子小学生繋がり
調辺アコ:音楽の国・メイジャーランドのお姫様兼お嬢様で、女子小学生及び小学生プリキュア繋がり。
円亜久里:茶道の家元のお嬢様で、女子小学生及び小学生プリキュア繋がり。
森本エル:亜久里のお友達で、女子小学生繋がり。
児玉えみる:前作における「えみる」及び女子小学生繋がり。
剣城みく:妹キャラ及び女子小学生繋がり。
プリキュア外
電(艦隊これくしょん):「なのです」繋がり。pixiv内では同タグをほぼ独占している上、中の人は同じく強烈なインパクトを残した別キャラを担当。
朝加圭一郎:ヒーローに幼い頃憧れ、その夢を叶えた先輩。なお、その話の放映日時は上記の15話と同じ5月13日である。
城島ユウキ:家庭が披露された回に、コスプレ好きの両親が歌いながら登場。お父さん役の人が過去の仮面ライダーでサイコな悪役を演じた点も共通。
百江なぎさ:『魔法少女まどか☆マギカ』より。語尾が「なのです」の魔法少女つながり。えみるの方は最初は自称魔法少女だったが、めでたく本物の魔法少女となった。ポジション的にもえみるが途中参入の追加メンバーであり、なぎさも劇場版から登場(厳密にはTVシリーズにも登場していないわけではないが…)の追加メンバーである。中の人は前年のクロスオーバー映画でゲストキャラクターの一人を担当。
貝社員:彼女と同じように過剰に被害を避けようとするヒ貝がいる。