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永遠に死なないはずのバーチャルキャラクターは、人間に近づくことで脆くなっていた。東映のバーチャルアイドル君島零さん逝去

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東映は、自らがプロデュースするバーチャルアイドルユニット『EIGHT OF TRIANGLE』(以下、エイトラ)で作詞とボーカル担当の君島零さん(公式サイトより引用の上画像右)の逝去を2018年6月15日に伝えた。
エイトラは君島零さんと作曲とコンポーザー担当の遠藤和斗さん(画像中央)のユニットとして 2015年10月8日(東映の日)にデビューしたのち、ライブにラジオ、海外活動も含めて精力的に活動していたが、2017年9月13日に君島零さんが喉の不調のため活動を休止し、新ボーカル荒賀新音さんを迎えての活動を行っていた。

今回の件が特殊なのは、単にバーチャルキャラクターの存在が終わったのではなく、中で演じていた現実の人間が亡くなったと言われている(※公式発表ではない)こと。
これまで、「バーチャルな存在は死なない、年を取らない」などと言われてきたし、アニメの世界では声優が交代しても、作者が亡くなってもキャラクターが生き続けてきた。
そんな中で東映が「中の人の変更」や「原因不明の活動休止発表」を選ばなかったことはファンに対して誠実なのではないかと思えた。


なぜなら、現実と同じようにラジオに出演し、インタビューを受け、SNSに投稿するバーチャルキャラクターは演じている人間の人格を濃く反映するからだ。どれだけ台本を作りこもうとも、中の人を入れ替えたバーチャルキャラクターは、声も変わってしまうし、ラジオのトークも変わってしまうし、まったく違う存在になってしまうだろう(最近、ゲームキャストはVtuberにハマっているが、例えば魔王マグロナの中の人がおっさんでなくなったら、もう見ないと思う)。
人間がバーチャルな存在に近くなった現在、逆にバーチャルな存在もまた人間に近いもので、その境界はあいまいになっている。
そのことを認識して、(おそらく)最初から最後まで君島零さんを人間として扱った東映は素晴らしいと思う。

最近ではバーチャルYoutuberの藍兎らびが企業の資金不足で活動終了となっており、バーチャルキャラクターには外的な死と内的な死の2つがあることを示し、その脆さを示した。
▲藍兎ラビの最終動画

永遠に生きるとされていたバーチャルな存在は、今のところ人間よりも脆い。
そんなあやふやな世界で全力で活躍した君島零さんの冥福を祈るとともに、エイトラのさらなる飛躍を祈って記事の結びとしたい。

※本記事はねとらぼの記事で訃報を知って書きました。

追記:2018/06/16 22:50
中で演じていた方が亡くなっていると言われていることについて文中に追記しました。

コメント一覧

    • 1. この方は
    • 2018年06月16日 21:43
    • 実際の所はわかりませんが中の人が亡くなったみたいな話を見かけたのでレアケースではないかと…キャラを死なす必要ないですし
      風評やらなりそうなら公開は結構です
    • 2. 兎
    • 2018年06月16日 22:21
    • この記事、中の人が亡くなった可能性が高い一件なのでその事をもう少し明記した方がいいと思います。
      紹介しているねとらぼ記事のリンク先が特にそうなんですが、バーチャル存在の在り方を主題に置いていて訃報を訃報として扱っている印象を受けないんですよね。
      今のままだとバーチャル存在だけが亡くなったと誤解する人が多いかと思われます・・・自分も調べるまで勘違いしてしまいました。
    • 3. ???
    • 2018年06月17日 04:03
    • 亡くなる数時間前に相方さんが死の淵にいる相方のLINEにファンからメッセージ募ってたり、ちょっと現実じゃ考えられないことやってるんで中の人が亡くなったんじゃなく話題作りなのかなあと感じた…
    • 4.  
    • 2018年06月17日 05:18
    • 長く続いてるドラマで俳優が降板したときになかなか死んだ設定にしないのと同じで、役者と役がシンクロすればするほど、縁起悪いから、なかなか死んだ扱いに出来ないよね。不吉だもん。
      今回みたいに死亡説が流れちゃうと役者さんの今後の仕事にも響くし、、。
      むしろ未熟な業界だから起こり得たレアケースだよね。

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