舌の付け根が大活躍しています。
早口でまくし立て、あたかもシンセサイザーかロボットのようなリズムを刻むヒューマン・ビートボックス。もうパフォーマンス・アートといっても過言ではないストリート・カルチャーですが…? あの口の動きって、中では舌とか歯とか喉とか、どうなっているんでしょうね?
そこでガウチョという名称で活動しているティモ・シュネフさんが、MRIスキャナーの中でヒューマン・ビートボックスに挑戦しました。ちなみに撮影は50フレーム/秒です。
舌の動きがクレイジーなことになってますね。興味深いのは舌先が歯の方に向かうときではなく、喉から来る空気を細く送るよう奥に膨らんだり、のどちんこが瞬時に下がり舌の奥側とくっついたりする様子。舌全体が縦横無尽かつ柔軟に動きまくるのです。
そしてこちらが正面から撮った映像です。舌の上下運動と頬の膨らみも見て取れますが…ホラー度高まってます。
これはドイツのゲッティンゲンにあるマックス・プランク研究所にて、MRIスペシャリストであるイェンス・フラーム博士が行った検証実験。写真をパラパラ漫画のようにしてリアルタイムでアニメ化する技術なのですが、博士はその特性Fast、Low、Angle、SHotの頭文字を取り、「FLASH」テクノロジーと名付け特許を取得しています。簡単なようでいて、実はこの技術を確立するまで25年かったとおっしゃいます。
なので長ーい道のりを経て、ヒューマン・ビートボックスを科学的に見ることができるようになったのです。
Image: YouTube
Source: YouTube (1, 2, 3) via Laughing Squid
(岡本玄介)