【インタビュー&特集記事】
観光とIRとをテーマとした議論は多く見られる。民主党の前原誠司元代表は2009年の政権交代時には国土交通大臣に就任し、民主党においてIR推進法案の議論が進められた2012年においては、党の政策を取りまとめる政策調査会長の立場で党内におけるIRの議論を見守っていた。現在はIR議連の副会長でもある前原氏へ「観光とIR」「民主党におけるIRの議論」を中心に話を伺った。
――話が移りますが、今の議論の中では「観光とIR」という組み合わせの議論がなかなか発信されていないのではないかと思います。先生はこれについてはどのようにお考えですか。
前原 やはり魅力的なテーマパークなどを作れば、国内外から多くの方々が観光に来ていただくことができます。先月のゴールデンウィークでもディズニーランドやUSJなどの国内のテーマパークへ、多くの来場者の方々が来られています。ちょうど私が国交大臣の時にH.I.S.が支援に乗り出したハウステンボスも大赤字から奇跡の復活を遂げています。これは会長である澤田さんの経営手腕によるところが大きかったのだと思いますが、魅力のあるコンセプトをしっかり確立し、トップの方がきちんと経営を行えば、たくさんの観光客の方々が来てくれる。それが海外からお客さんを呼ぶ誘因になっています。そのプラスアルファとして、私はIRがあればいいと思っています。
――IRはそういった観光資源になり得るということですね。
前原 ですからカジノに対するいろいろな問題意識について私もまったく分からないでもないのですが、それはあくまで部分的なものにすぎません。様々な娯楽・レジャーというものをどう海外に魅力を発信して日本に来てもらうか、そして観光というものいかにして産業にしていくのか、あるいは地域の雇用の柱にしていくのかということの方が極めて重要な課題だと思いますね。
――観光という側面からIRに期待されているものは何ですか。
前原 観光産業の内訳を分析すると現状では7割ほどが日本人による宿泊旅行で、これに日帰り旅行を含めると9割弱が日本人の国内観光になります。一方でこれから日本の人口は徐々に減っていくため、やはりインバウンドをどう増やしていくのかしっかり検討する必要があります。私の地元である京都においても海外からの観光客の割合が増えており、国内の人口減・観光客数減を補っているという側面があります。そのインバウンドを活性化していく手段のひとつがIRだと思います。IRに取り組みたい自治体に手を上げてもらって、そしてしっかりと取り組んでもらうことは重要だと思います。
――最後に、今国会における意気込みをお伺いしたいと思います。
前原 もともと私自身が国交大臣として問題意識を持ってきたテーマですから、是非やりたいという思いを持っています。しかし国会というものは生き物ですし、与党の政調会長であっても国政上重要な政策テーマがあれば、それを優先せざるを得ないということもあると思います。これは今の自民党さんも、苦労されているのかもしれません。
――おっしゃる通りですね。
前原 衆参でこれだけの多数の議席を握っているにもかかわらず、なかなか法案を成立できないという状況は、ある意味で健全なことだとも思います。超党派の議連も作っているのですから全体の中でうまく話し合いをしながら、なんとかうまくまとまる着地点を見いだせればいいなと思っています。
――本日は有難うございました。(了)
(構成:佐藤亮平、小池隆由 企画・撮影:佐藤亮平)
カジノIRジャパン
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