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前原誠司民主党元代表(元国土交通相)第3回「民主党におけるこれからの議論」

2015-06-23

【インタビュー&特集記事】

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観光とIRとをテーマとした議論は多く見られる。民主党の前原誠司元代表は2009年の政権交代時には国土交通大臣に就任し、民主党においてIR推進法案の議論が進められた2012年においては、党の政策を取りまとめる政策調査会長の立場で党内におけるIRの議論を見守っていた。現在はIR議連の副会長でもある前原氏へ「観光とIR」「民主党におけるIRの議論」を中心に話を伺った。


民主党におけるこれからの議論

――参議院民主党の先生方はどうでしょうか。特に内閣委員会で引き続き議論されるということですと、昨年の時点では参議院でも法案を通す時間的な猶予がなかったという声も聞かれました。

前原 現場の雰囲気ということでは必ずしも把握できていない部分もありますね。民主党も意見が分かれていますが、与党でもきちんとまとめてもらう必要もあります。我が党の対応をどうするのかという点では、IR推進法案に関しては賛成と反対とどちらかに絞るというのはなかなか難しいため、党議拘束を外すということが現実的な選択だと思います。これについても反対意見もあるかと思いますけども、そういったことをしっかりやっていく中で、政府・与党の対応も見極めたいというのが我々のスタンスですね。

――党議拘束を外すことはよくあるのでしょうか。

前原 そうですね。確かに党議拘束を外した例は珍しい方ですね。私が覚えているものでは臓器移植法案とスポーツ振興くじ(toto)などがありました。移植法案では完全に党議拘束をはずして、A案からD案の中から各自で選ぶかたちになりました。

――民主党では2011年に内閣委員会にてIRについての議論が開始され、翌年から法務・国土交通を加えた三合同部会において検討が進められてきました。近く三合同部会において議論されるということになるのでしょうか。維新の党では有志の議員連盟を立ち上げて、そちらでも検討を進めていますが、あるいはそういった形を取られるのでしょうか。

前原 維新は賛成ですので、そういった動きをされるのかもしれませんね。我が党の部会については従来からそうですがたくさんの法案があるので、審議における優先順位をどうするのかという検討はまさに国対の専権事項となっています。ですから、我々も党の政調、国対に対して議論のお願いはしますが、過度に口をはさむことは控えたいと思っています。

――それではやはり部会レベルで議論をされるということになるのでしょうか。

前原 やはりこれまでと同様に、また合同部門会議になるのではないかと思います。民主党ではIR議連がまとめた法案を受けて、内閣・法務・国土交通合同部会においてこれまで議論を蓄積してまいりましたので。

――これまで私どももこれまで各党におけるIR推進法案の議論を取材してきましたが、執行部が交代するたびに議論がふりだしに戻ってしまう例もありました。民主党では直近では昨秋に議論を行っていましたが、その点についてはどのようにお考えですか。

前原 それは各々の部門会議や、政策調査会の部分で検討することになります。議論する場ができれば各々が自分の考えをしっかりと伝えることができます。与党の時も政策の優先順位がありました。カジノ・IRだけで国会が動くわけではありませんので、広く政治状況全体の中でどうやって大局的に判断するかということでしょうね。

――報道でも慎重意見が見られます。先日、歌舞伎がラスベガスで行われるというニュースが文化発信につながると好意的に取り上げられていました。IR推進法案ではラスベガスと同様のIRを日本に作ろうという趣旨ですが、なぜそういった報道が多く見られるのでしょうか。

前原 カジノというものに対しての否定的な見方がまだあるのでしょうね。反対論も、やはりギャンブル依存症を根本とするものが多いようです。ですが、それならパチンコなどにおける依存症をなくせということが、なぜ言われないのか私にはよく分からないですね。「カジノ反対」という言葉だけが先行して、パチンコや競馬などの見直しについてなぜ誰もおっしゃらないのかがよく分からない。新たにギャンブルを解禁するのが 駄目だという論理なのでしょうか。依存症がひどいというのなら、パチンコの方がもっとひどいですよね。競馬とか競輪でもそういう依存症の人たちが明らかにいますね。
(第4回へ続く)

(構成:佐藤亮平、小池隆由 企画・撮影:佐藤亮平)

カジノIRジャパン



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前原誠司民主党元代表(元国土交通相)インタビュー

第1回 国土交通大臣としての観光政策

第2回 民主党における過去の議論

第3回 民主党におけるこれからの議論

第4回 観光の側面からIRに期待されているもの


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