- M1.格好いいな作詞/作曲 AIKO | 編曲 島田昌典
- M2.ハナガサイタ作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M3.ストロー作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M4.あなたは作詞/作曲 AIKO | 編曲 川嶋可能
- M5.恋をしたのは作詞/作曲 AIKO | 編曲 川嶋可能
- M6.ドライブモード作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M7.愛は勝手作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M8.夜空綺麗作詞/作曲 AIKO | 編曲 川嶋可能
- M9.予告作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M10.あたしのせい作詞/作曲 AIKO | 編曲 川嶋可能
- M11.うん。作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M12.宇宙で息をして作詞/作曲 AIKO | 編曲 OSTER project
- M13.だから作詞/作曲 AIKO | 編曲 島田昌典
PCCA-15013/定価:2,913円(本体)+税
気温の上昇にともなって湧き上がるワクワクした気持ちや、人との繋がり、触れ合いを強く求めるが故に芽生えるせつなさが渦巻く夏。そんな季節の到来とともに、aikoのニューアルバム「湿った夏の始まり」が届けられた。そこには、誰かを想う感情が様々な視点で濃密に、瑞々しく掬い取られた楽曲がたっぷりと詰め込まれている。
「気づいてみれば2001年に出した『夏服』からもう17年経っていて。今回、6月にリリースすることになったときに、ふと『夏服』の17年後を描きたい、『夏服』の後に私が過ごしてきた“夏”を描いたアルバムにしたいなって思ったんです。自分の中の決まりごとをなくして自由に作っていったことで、1曲1曲がいつも以上にものすごく濃くなりましたね。すべてが出来上がった瞬間に感じた“出し切った!”という想いは今までで一番強かったし、このアルバムによって自分の中にひとつの大きな希望が生まれた気がします」
デビューから20年。そのキャリアの中でaikoは常に“今”を鮮やかに更新し続けてきた。本作においても彼女は自らの中にある可能性を貪欲に求め続けている。だからこそ、そこで出逢える“新たなaiko”の姿に僕らは胸打たれることになるのだろう。
「20年やってこれたから“これがaikoだ”という想いで出せる歌詞やメロディもある。でもだからこそ、そことは違うこともやりたいなっていう気持ちも常にあるんですよね。今までの自分にはなかったことをその時々で生まないと自分自身の心が躍らないというか。そういう意味で今回は、“この言葉は強すぎるから使うのをやめようかな”とか思うこともなかったし、レンジを気にせずメロディを作ることもできたんです。その結果、歌うのが大変な曲が多かったりはしたんですけど、それがまたすごく楽しかったし、いつも以上に達成感を味わうこともできたんですよね」
シングル曲『恋をしたのは』『予告』『ストロー』を含む全13曲を収録する本作は、せつなさを色濃く滲ませたシリアスなボーカルがアルバムの世界へと一気に引き込む『格好いいな』で幕を開ける。「部屋の中のこもった空気感をうまく表現することができたなって思いますね」というアップナンバー『ハナガサイタ』。「アルバムの中で一番牧歌的な曲。歌詞がすごくせつなくて好きです」という『あなたは』。詞先で曲を作るaikoが生まれて初めてメロディから作った『ドライブモード』。グルービィなサウンドに触発され「2コーラス目の歌詞がぶわっと出てきたところもありました」という『愛は勝手』。aikoの存在をすぐそばに感じさせるブレスで始まりブレスで終わる『夜空綺麗』では情感に満ちた歌声をたっぷりと堪能できる。スカアレンジの『あたしのせい』ではライブでの楽しい光景を想起させられることだろう。「ロングトーンをたっぷり使ったり、今までになかったフェイクを入れたり、自分の中の新しいことをやれた気がします」という『うん。』、「すっと背筋が伸びるような素直なメロディを持ったせつない曲が作りたくって。できた瞬間、“やったー!”って言っちゃいました(笑)」という『宇宙で息をして』と、aikoにしか生み出し得ない世界を紡いだ楽曲たちが並ぶ。そしてアルバムは『だから』で感動的なエンディングを迎える。
「ツアーのリハーサルをしている中、今回はほんとにいろんな曲を作ることができたんやなってあらためて思えました。これがどんなふうにみんなへ届くのか……“重すぎるんじゃないかな?”とか不安もあったりするんですけど(笑)、でも今回の曲たちを作るにあたって迷いは一切なかったんです。だから、“私が今思ってることはこれ”ってしっかり言えるものになったと思います」
6月8日からは12月まで続くロングツアー『Love Like Pop vol.20』がスタート。aikoはいつも通り、1対1の関係性ですべてのオーディエンスに想いを込めた歌を届けながら全国各地を駆け抜けていく。
「今年はいろんな意味で燃え尽きるくらいの気持ちで頑張ります。全力でぶつかって、みんなの笑顔をエネルギーに変えていけたらいいな」
まるで直接触れ合っているような、お互いの体温を交わし合うaikoならではの濃密なライブ。デビュー20周年を記念した、湿った夏が始まる――。