咲-Saki- 第191局
以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第190局 「決勝」 感想)
今回の扉絵は高遠原中学時代の和と優希(+マホ)。
うん、やっぱりカラーはいいもんだね...。『咲-Saki-』はとりわけ背景描写が緻密な作品だからカラーになると、背景の美しさもその分際立つのが素晴らしい。
しかも、和は特にカラー映えのするキャラクターだから、綺麗な背景の中に和が立っていると、それだけで額縁に入れたくなるレベルの一枚絵が完成するんだよなぁ...。
あと、個人的に高遠原中学の制服が好みなので、いつか咲さんも着てください。お願いします!(ぺっこりん)(無茶な願望)
○本編
さて、前回。ついに始まったインターハイ決勝戦で、優希は東発からダブリー一発と「天和」を連続して和了ってみせた。
「天和」。麻雀を打つ者の中でも極めて特別な意味を持つその役がこの大舞台で描かれた理由。今回はその部分について、「天和」に至るまでの道筋を優希視点で追っていくことによって描かれていました。
場面は2年前の高遠原中学麻雀部の部室。当時、部長を務めていたすばら先輩は来年の部長には優希が適任なのではないかと思っていたそうで。
なるほど、これはちょっと意外だった。あくまでも表向きのイメージだけで言えば和の方が部長っぽいだろうし。
とはいえ、すばら先輩が言った「片岡さんにはみんなを引っ張っていく勢いみたいなものがある」という人物評は確かに正しいのかもしれない。その事実を物語っているのがやはり和の存在なのだから、これまた本当にすばらな関係性だよなぁ...と思う。
だって、穏乃や憧と別れ、ずっと一人でネット麻雀をやるだけだった和が高遠原の麻雀部に引き入れられたのは実質優希との出会いがあったからこそじゃないですか。
「こんな気持ちになるのなら...初めから...」と、後ろ向きになっていた和を引っ張り上げたのは他でもない優希である。穏乃&憧以外の人(咲さんを含め)に、一度として名前を呼び捨てにしている描写のない和が、彼女のことを「優希」と呼んでいるのも、ひとえに優希の人柄あってのものでしょう。
それを踏まえると、やっぱり優希が「穏乃&憧の2人に少しずつ似ている...」のも設定として趣深いし、優希&和の積み重ねてきた時間の尊さとか、すばら先輩が優希を部長に推薦した理由とか、色々込み上げてくるものがあるよね...。もうさ、連載12年も経ってるのに、こんな過去エピ持ってこないでよ...泣いちゃう。
しかも今回の描写でめちゃくちゃ熱いのが、すばら先輩と部長の2人が優希に想いを託すところ。これが控えめに言って最高すぎた...。
新旧2人の部長が優希のことを「信頼」してその想いを託す。すばら先輩は高遠原中学の麻雀部を、部長は「全国優勝」への想いを。
2人の部長を「信頼」という縦軸で同時に描くことによって、絶妙に交差する「2年前」と「今」。この決勝の大舞台に立つまでに、受け継ぎ託されてきた想いが優希の背中を押したというのがこれまた胸が熱くなりまくりな展開ですばら過ぎる...。
そして...
あぁ...ヤバイ。ヤバ過ぎる。今週の清澄ファンを悶絶させに来る回想の数々を前に、読者のライフはもうゼロよ!
なんかもうね、「積み上げられてきた優希のこれまで」を回想シーンという形で丁寧に振り返っていく今週の描写を見ると、立先生はずっとこの決勝戦先鋒卓の東1局にこの展開を持って来ようと考えていたんだろうなぁ...ってのが伝わってくるんですよ。
この一局にこれまでの積み重ねをぶつけてやろう!という熱い意志をひしひしと感じました。そして、その意志はそのまま清澄部長・竹井久さんが抱えてきたものに通じるものがある。これこそ、作家さんと登場人物のシンクロなり!
「全国優勝」。3年間、その一点に懸けてきた部長の信念と、部長を信じてここまで闘かってきた優希。そして過去から今に至るまでの間に出会い、優希を信頼してきた仲間たちの存在。その積み重ねがあってこそ、「天から恵まれた和了り――」がこの卓上に炸裂したのである。
その役の名前は.....「天和」!
決して一人の力で生まれた「天和」ではないんだよね。部長の悪待ちと優希の波。そして、過去から続くこれまでの時間の積み重ねが生み出した奇跡の「天和」だからこそ、この最高の舞台で描く意味がある。
まさにこれ以上ないタイミングで登場した「天和」であったと僕は惜しみない賞賛を送りたい。「天和」はその夢が詰まったような役の性質ゆえに現実はもちろんのこと、麻雀漫画においても描くタイミングが非常に難しい役ではあります。
実際『咲-Saki-』のインハイ史上(第1回~第71回)でも今回が初の天和だったわけですからね。
でも、だからこそ全国優勝という「夢」が詰まった舞台でこの役を登場させることに大きな説得力があるんだと思う。立先生からそういう熱いメッセージを受け取ったような気がします。つまり、絶対優勝清澄ってワケだ!(謎の飛躍)
さぁ今度こそ、優希は東二局を迎えることなく圧倒的な力で他家をねじふせられるのか。
もちろん、傍から見れば「夢」のような絵空事かもしれない。そりゃ、前年度個人戦ファイナリストの2人が同卓するこの状況で、そんな偉業を成し遂げる1年生がいるなんて誰も思うまい。
しかし!覚醒を遂げた東風の神は、今まさに「麻雀ドリーム」を僕らの前で見せてくれましたからね。
夢のような出来事ってのは追いかけない人間には訪れないものですから。最後まで諦めずに夢を追いかけ続けた人間だけが、いつか本物の「夢」
を見るんだ...!
結果はどうであれ、「夢」を追いかけ続けることに意味がある。かつて華菜ちゃんが言っていた「もし神がいるのなら 前に向かう者を好きでいてくれるはず!」パッション、ここにアリ!ですよ。
そして...
ここでまたも優希のダブリーが炸裂!
「ダブリー→天和→ダブリー」という驚異的な波がいま、決勝卓にいる怪物たちを飲み込もうとしている...!
起こりえないと思うような出来事に本気で挑みにいく優希。その姿に麻雀の神様が力を与えているような凄みを感じます。いったい、この圧倒的な勢いに照たちがどう立ち回って見せるのかが俄然楽しみになってきたじぇ...!
現在の点数状況は、清澄:166300点、臨海女子:77900点、白糸台:77900点、阿知賀女子:77900点。さすがにこれ以上点差が離れるようなら、いかに照たちと言えども一気に旗色が悪くなってくるでしょう。
さて、ここから他校がどう抑えに来るのか。スタートから全く見逃せない展開で最高におもしろい!
次回は、7/6発売号で掲載予定。本領を発揮した優希の力がインハイ王者の本気にどこまで通用するのか見物ですね。
<紹介記事>
・『ぼくたちは勉強ができない』感想、僕らはいつだって古橋文乃さんを信じていくんだ...!
・『かぐや様は告らせたい』感想、かぐや様も藤原書記もおかわいい!アニメ化おめでとうございます!
・『五等分の花嫁』感想、その再会は突然に!写真の子の正体はやはり...!?
一部、漫画カテゴリの記事はこちらに引っ越ししてます!
以下、咲-Saki-本編最新話の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。
(前回の感想はこちら→咲-Saki- 第190局 「決勝」 感想)
2年前
今回の扉絵は高遠原中学時代の和と優希(+マホ)。
うん、やっぱりカラーはいいもんだね...。『咲-Saki-』はとりわけ背景描写が緻密な作品だからカラーになると、背景の美しさもその分際立つのが素晴らしい。
しかも、和は特にカラー映えのするキャラクターだから、綺麗な背景の中に和が立っていると、それだけで額縁に入れたくなるレベルの一枚絵が完成するんだよなぁ...。
あと、個人的に高遠原中学の制服が好みなので、いつか咲さんも着てください。お願いします!(ぺっこりん)(無茶な願望)
○本編
さて、前回。ついに始まったインターハイ決勝戦で、優希は東発からダブリー一発と「天和」を連続して和了ってみせた。
「天和」。麻雀を打つ者の中でも極めて特別な意味を持つその役がこの大舞台で描かれた理由。今回はその部分について、「天和」に至るまでの道筋を優希視点で追っていくことによって描かれていました。
すばら先輩と優希
場面は2年前の高遠原中学麻雀部の部室。当時、部長を務めていたすばら先輩は来年の部長には優希が適任なのではないかと思っていたそうで。
なるほど、これはちょっと意外だった。あくまでも表向きのイメージだけで言えば和の方が部長っぽいだろうし。
とはいえ、すばら先輩が言った「片岡さんにはみんなを引っ張っていく勢いみたいなものがある」という人物評は確かに正しいのかもしれない。その事実を物語っているのがやはり和の存在なのだから、これまた本当にすばらな関係性だよなぁ...と思う。
だって、穏乃や憧と別れ、ずっと一人でネット麻雀をやるだけだった和が高遠原の麻雀部に引き入れられたのは実質優希との出会いがあったからこそじゃないですか。
「こんな気持ちになるのなら...初めから...」と、後ろ向きになっていた和を引っ張り上げたのは他でもない優希である。穏乃&憧以外の人(咲さんを含め)に、一度として名前を呼び捨てにしている描写のない和が、彼女のことを「優希」と呼んでいるのも、ひとえに優希の人柄あってのものでしょう。
それを踏まえると、やっぱり優希が「穏乃&憧の2人に少しずつ似ている...」のも設定として趣深いし、優希&和の積み重ねてきた時間の尊さとか、すばら先輩が優希を部長に推薦した理由とか、色々込み上げてくるものがあるよね...。もうさ、連載12年も経ってるのに、こんな過去エピ持ってこないでよ...泣いちゃう。
2人の部長から託され受け継いだもの
しかも今回の描写でめちゃくちゃ熱いのが、すばら先輩と部長の2人が優希に想いを託すところ。これが控えめに言って最高すぎた...。
新旧2人の部長が優希のことを「信頼」してその想いを託す。すばら先輩は高遠原中学の麻雀部を、部長は「全国優勝」への想いを。
2人の部長を「信頼」という縦軸で同時に描くことによって、絶妙に交差する「2年前」と「今」。この決勝の大舞台に立つまでに、受け継ぎ託されてきた想いが優希の背中を押したというのがこれまた胸が熱くなりまくりな展開ですばら過ぎる...。
そして...
これが清澄高校!
尊い-Toutoi-
あぁ...ヤバイ。ヤバ過ぎる。今週の清澄ファンを悶絶させに来る回想の数々を前に、読者のライフはもうゼロよ!
なんかもうね、「積み上げられてきた優希のこれまで」を回想シーンという形で丁寧に振り返っていく今週の描写を見ると、立先生はずっとこの決勝戦先鋒卓の東1局にこの展開を持って来ようと考えていたんだろうなぁ...ってのが伝わってくるんですよ。
この一局にこれまでの積み重ねをぶつけてやろう!という熱い意志をひしひしと感じました。そして、その意志はそのまま清澄部長・竹井久さんが抱えてきたものに通じるものがある。これこそ、作家さんと登場人物のシンクロなり!
「全国優勝」。3年間、その一点に懸けてきた部長の信念と、部長を信じてここまで闘かってきた優希。そして過去から今に至るまでの間に出会い、優希を信頼してきた仲間たちの存在。その積み重ねがあってこそ、「天から恵まれた和了り――」がこの卓上に炸裂したのである。
その役の名は。
その役の名前は.....「天和」!
決して一人の力で生まれた「天和」ではないんだよね。部長の悪待ちと優希の波。そして、過去から続くこれまでの時間の積み重ねが生み出した奇跡の「天和」だからこそ、この最高の舞台で描く意味がある。
まさにこれ以上ないタイミングで登場した「天和」であったと僕は惜しみない賞賛を送りたい。「天和」はその夢が詰まったような役の性質ゆえに現実はもちろんのこと、麻雀漫画においても描くタイミングが非常に難しい役ではあります。
実際『咲-Saki-』のインハイ史上(第1回~第71回)でも今回が初の天和だったわけですからね。
でも、だからこそ全国優勝という「夢」が詰まった舞台でこの役を登場させることに大きな説得力があるんだと思う。立先生からそういう熱いメッセージを受け取ったような気がします。つまり、絶対優勝清澄ってワケだ!(謎の飛躍)
今度こそ
さぁ今度こそ、優希は東二局を迎えることなく圧倒的な力で他家をねじふせられるのか。
もちろん、傍から見れば「夢」のような絵空事かもしれない。そりゃ、前年度個人戦ファイナリストの2人が同卓するこの状況で、そんな偉業を成し遂げる1年生がいるなんて誰も思うまい。
しかし!覚醒を遂げた東風の神は、今まさに「麻雀ドリーム」を僕らの前で見せてくれましたからね。
夢のような出来事ってのは追いかけない人間には訪れないものですから。最後まで諦めずに夢を追いかけ続けた人間だけが、いつか本物の「夢」
を見るんだ...!
結果はどうであれ、「夢」を追いかけ続けることに意味がある。かつて華菜ちゃんが言っていた「もし神がいるのなら 前に向かう者を好きでいてくれるはず!」パッション、ここにアリ!ですよ。
そして...
ダブルリーチ
ここでまたも優希のダブリーが炸裂!
「ダブリー→天和→ダブリー」という驚異的な波がいま、決勝卓にいる怪物たちを飲み込もうとしている...!
起こりえないと思うような出来事に本気で挑みにいく優希。その姿に麻雀の神様が力を与えているような凄みを感じます。いったい、この圧倒的な勢いに照たちがどう立ち回って見せるのかが俄然楽しみになってきたじぇ...!
現在の点数状況は、清澄:166300点、臨海女子:77900点、白糸台:77900点、阿知賀女子:77900点。さすがにこれ以上点差が離れるようなら、いかに照たちと言えども一気に旗色が悪くなってくるでしょう。
さて、ここから他校がどう抑えに来るのか。スタートから全く見逃せない展開で最高におもしろい!
次回は、7/6発売号で掲載予定。本領を発揮した優希の力がインハイ王者の本気にどこまで通用するのか見物ですね。
<紹介記事>
・『ぼくたちは勉強ができない』感想、僕らはいつだって古橋文乃さんを信じていくんだ...!
・『かぐや様は告らせたい』感想、かぐや様も藤原書記もおかわいい!アニメ化おめでとうございます!
・『五等分の花嫁』感想、その再会は突然に!写真の子の正体はやはり...!?
一部、漫画カテゴリの記事はこちらに引っ越ししてます!
天和持ってくるならここしか無いってタイミングだった、素直に感動したよ