PC将棋ソフト「将棋神 やねうら王」に関してお答えします

4gamerに「将棋神 やねうら王」の紹介記事が掲載されました。

プロ棋士をも凌駕する異次元の強さ!
PC将棋ソフト「将棋神 やねうら王」8月10日発売予定
https://www.4gamer.net/games/423/G042341/20180613100/

今回は、寄せられている質問に対して非公式にお答えします。

Q) CD-ROMなんですか?
A) DVD-ROMです。激指のパッケージがCD-ROMらしく、それをベースにパッケージのデザインをされたようで、一部、CD-ROMと書かれたままになっているところがあったようですが、気付き次第修正してます。

Q) インストール容量10GBも必要なんですか?
A) 実質的には4GB程度だと思うのですが、.NET Frameworkがどれくらい消費するのか予測できなくて、多めに書いています。

Q) 特定のエンジンだけインストールすることは出来ますか?
A) 出来ません。そうしたかったのですが、そういったインストーラーを作るのが大変で、また、特定のエンジンのみを入れたときの動作検証も大変で、現実的ではないと判断しました。

Q) 最低動作環境が「IntelR PentiumRIII 800MHz以上」とありますが、それだとWindows7が動作しないのでは。
A) 激指がそうなっていたようで、それを引き継いでます。

Q) 強さは初段~九段、将棋神の10段階のようですが、それより弱い設定は出来ますか?
A) 出来るようにしたいと思っていますが、弱く調整するのも簡単ではなく、マスターアップに間に合うかどうかは、わからないため、「ここまでなら出来るだろう」という範囲の情報のみを出しています。

Q) 発売後のバージョンアップとかありますか?
A) GUI自体は、MyShogiというオープンソースのプロジェクトとして開発していますので、MyShogiのメジャーバージョンアップに合わせて、「将棋神 やねうら王」のほうのバージョンアップもしていきたいと思っています。

Q) 「将棋神 やねうら王」の思考エンジン自体は、将棋所やShogiGUIでも使えますか?
A) (保証はしませんが)使えます。まあ、「将棋神 やねうら王」から使ったほうが設定面では使いやすいとは思います。USIプロトコルを独自に拡張したプロトコルを使っていて、従来よりエンジン設定などが楽に出来るようになっています。今回の棋力設定(段位)なども、このプロトコルとして定義されています。

Q) 読み上げは竹俣紅女流初段なんですね?
A) 実はそれ、激指の素材そのままです。新たに収録が間に合わなかったので…。来年の商用バージョンがもしあるなら、その時は、新たに収録しなおしたいですね。

Q) 商用版とオープンソース版(MyShogi+各種思考エンジン)との差別化はどのように考えていますか?
A) 正直、あまり考えていません。

Q) 商用版とオープンソース版(MyShogi+各種思考エンジン)との違いは何ですか?
A)
・棋譜読み上げの音声データは、商用版のみに付属します。
・各エンジンのエンジン設定ファイルは、商用版のみに付属します。(この設定ファイルがあるとエンジンバナーの表示や棋力設定などが出来ます。またCPUに合わせた実行ファイルが自動的に選択されます。)
・非公開の評価関数ファイルがいくつか付属します。公開されているものより一回り強いです。

Q) 今後のバージョンアップにおいて、商用版とオープンソース版(MyShogi)とで差別化していく予定はありますか?
A) 一応、あります。商用版のみ、multi ponderや高度な検討機能をつけたりしようとは思っています。また、オープンソース版のほうにも、将棋所とShogiGUIにあるような機能は一通りつけたいとは思っています。

Q) 商用版、どれくらい売れそうですか?
A) 正直、売れる気は全くしないです。

Q) 売れると思わないのに、なぜ、商用版を出そうと思ったのですが?
A) 私はかねてよりオープンソースの将棋用のGUIを作りたかったのですが、良いデザイナーさんに恵まれませんでした。激指を販売しているマイナビさんなら、腕のいいデザイナーを擁しているはずですから、マイナビさんから発売するということで、そのへんご協力いただけるのではないかと考えたからです。また、棋譜読み上げの素材等についても同様です。

Q) 駒の移動マーカーなど初心者向けの機能がありますが、一番弱い強さが初段というのは初心者には厳しいのでは?
A) 駒の移動マーカー自体は、おまけ機能ですね。また強さ自体は、先にも書いた通り、弱く出来るように考えています。また、駒落ち対局も出来るので駒落ちも活用してもらえればと…。

Q) 駒の移動マーカー、クソダサいですね。
A) くもん出版の「スタディ将棋」のようにしたほうがわかりやすいのですが、駒の文字が小さくなりすぎるので、断念しました。またデザイン面で試行錯誤したり、じっくり練るほどの時間がなくて、詰めが甘い部分も多々あります。画面素材、単にimageというフォルダにpngファイルが入っていて、ユーザー側で自由に差し替えが出来るので、センスのある人が作って(GitHubのほうに)プルリクくれるといいなと思っています。

Q) 対局画面は小さく出来ますか?上司に隠れて対局したいのですが。
A) 画面自体は、(無駄に)レスポンシブになっていて、400×200ぐらいにまで小さく出来ます。

Q) 8月10日発売ですか?
A) 発売ではなく、発売“予定”です!

Q) ダウンロード販売は予定されていますか?
A) 準備してると聞いたような…。

Q) オープンソース版(MyShogi)はいつごろ正式公開ですか?
A) ソースコード自体はGitHubで常に最新の状態になっていますが、画面素材などをアップしていないのでまだ使えない状態です。また、任意の思考エンジンを登録して使えるようにしないといけなくて、その画面作ったり、エンジン設定の画面を作ったり、オープンソース版のほうにのみ必要な作業をしないといけなくて、そのため後回しになっています。「将棋神 やねうら王」の発売までには何とかします…。

Q) GUIとしてもっさりしてるの嫌なのですが、そのへんどうなんですか?
A) MyShogi自体は、.NET Frameworkを使って書いているので低スペックのPCだと多少もっさりしているとは思います。なるべく画面素材を減らして、軽くしているつもりではあるのですが。

Q) LinuxやMac対応は考えていますか?
A) 「将棋神 やねうら王」としての対応はいまのところ考えていないです。(サポートが大変なため) ただし、MyShogi自体は、LinuxやMacに移植することを前提に、なるべく移植しやすい形で書いています。(Monoでコンパイルは通り、Linux上である程度、動いてはいるようです。)

Q) 3D性能の良いビデオカードが必要ですか?
A) 3Dの機能は使っていないので、ビデオカードが低スペックでも動作します。商用版なので、なるべくたくさんの環境で安定して動作することが重要かなと考えています。

その他、質問は本記事のコメント欄にどうぞ!

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PC将棋ソフト「将棋神 やねうら王」に関してお答えします” への16件のコメント

  1. 素人考えですが、初段より弱い設定について、対局開始前に人間側が任意の手数だけ先に指しておけるモードとかどうでしょうか。
    (例えば人間側だけ先に囲いを組んだ状態で開始する)

    • 2台のPCにインストールするのは、激指はライセンス的にはNGだったと思います。激指と同様のライセンスだとすれば、NGということになります。
      まあ、インストールしたPCから素材のファイルだけコピーすればMyShogi(オープンソース版)で何とかなるような気も…。

    • 発売に間に合うかどうかはわかりませんけども、将棋所、ShogiGUIにある程度の機能はひと通りつけるつもりなので、今後のメジャーバージョンアップでつくかと…。

  2. 開発者の皆さんの労力電気代AWS代を考えると決して高過ぎはしないと思いますが、正直ソフト単独で1万3000円は厳しいです。
    ソフマップで抱き枕特典がついたりしませんでしょうか?

    DL版は6800円くらいで薄利多売にしてほしいです…。

    • それはGUI側では定跡を切り替えるぐらいのことしか出来ないですね。思考エンジン側で、何らか調整しないと…。
      ニーズがあることはわかりますので、また考えておきます。

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