2018.06.15 Fri posted at 18:43 JST
香港(CNNMoney) ニュージーランドのデービス観光相は15日、同国を訪れる観光客に対し課税する方針を発表した。増え続ける観光客に対応するため、インフラ整備や自然環境保護の財源に充てるという。
ファンタジー冒険映画「ロード・オブ・ザ・リング」のロケ地にも選ばれたニュージーランドは、美しい自然や野外で楽しめる種々のアクティビティーが人気を呼び、近年は海外からの観光客が増加傾向にある。
ニュージーランドの人口約490万人に対し、今年3月までの1年間で同国を訪れた観光客の数は380万人だった。政府は2024年までに年間の観光客数が510万人に膨れ上がると予測している。
大挙して押し寄せる旅行者は同国の経済を潤す存在だが、それに伴って受け入れ体制の整備という課題も浮上している。デービス観光相は「多くの場所で、我が国の観光インフラには軋み(きしみ)が生じている」と述べた。
政府の計画では、観光客がビザなどの申請を行う際、25~35ニュージーランド(NZ)ドル(約1900~2700円)の税金を課す。オーストラリアと周辺の太平洋諸島の国々から来る人々は課税対象に含まないという。
デービス氏によると導入は来年の後半になる見通し。最初の1年で6000万~8000万NZドルの税収が見込めると試算している。これらの財源は観光インフラの整備や環境保護のための施策に充てるとしているが、一般からも使途に関する意見を募集するという。
CNN.co.jpのメールマガジンの
お申し込みはこちらから