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Goにおけるバージョン管理の必要性 − vgoについて −

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Fukuoka.go#11で発表した資料です。
https://fukuokago.connpass.com/event/87684/

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Goにおけるバージョン管理の必要性 − vgoについて −

  1. 1. The Go gopher was designed by Renée French. The gopher stickers was made by Takuya Ueda. Licensed under the Creative Commons 3.0 Attributions license. Goにおける バージョン管理の必要性 − vgoについて − 2018/06/14 @Fukuoka.go#11
  2. 2. 自己紹介 上田拓也 @tenntenn 所属 コミュニティ活動 Go ビギナーズ Go Conference 上田拓也 @tenntenn 株式会社メルペイ エキスパートチーム 2
  3. 3. メルペイ エキスパートチーム 技術をアウトプットするところに技術は集まる ■ エキスパートチームとは? ● 50%以上の時間を技術コミュニティへの貢献に充てる ■ エキスパートチームの役割 ● 社内に新しい技術を取り取り込む ● 社外のコミュニティなどを通じて社会へ還元する ■ エキスパートチームの活動 ● カンファレンス・勉強会の開催/運営 ● 対外的な講演活動 ● 執筆、雑誌への寄稿、インタビュー ● 社内外での担当技術の普及推進 @tenntenn 担当:Go・GCP @mhidaka 担当:Android メンバー 3
  4. 4. vgoとは? ■ 将来的に標準になるであろうバージョン管理ツール ● https://github.com/golang/vgo ● Go1.11(2018年8月予定)でテクニカルレビュー ● Go1.12(2019年2月予定)で正式導入 ■ vgoの特徴 ● ビルド時に依存関係を解決する(goツールのように) ● ベンダリングが不要になる ● 新しくモジュールという概念単位でバージョン管理する ● 互換性がなくなる場合はインポートパスを変える ● 可能な限り古いバージョンが優先される(Minimal Version Selection) 【参考】 Go & Versioning by Russ Cox https://research.swtch.com/vgo
  5. 5. Go1.0以前の話 ■ Makefileを使っていた ● 6g(コンパイラ)や6l(リンカ)を使ってビルド ● サンプルのMakefileが付いていてそれを利用していた ● 依存関係はMakefileの中にかかれていた ● gobuildというラッパーも存在していた 参考:https://ymotongpoo.hatenablog.com/entry/2015/10/13/104247
  6. 6. goinstallの登場 ■ 2010年2月に登場 ■ GitHubやBitbucketからダウンロードして配置する ■ Makefileほどの柔軟性はないが利便性が向上 ■ importパスのルールの確立 ● ソースコードの中にすべての依存関係が記述される ● go vetなどの静的解析ツールが簡単につくれるようになった ■ 2012年2月のGo1.0リリースでgo getに
  7. 7. go getの登場で解決したこと ■ 簡単にビルドができるようになった ■ 作ったものを簡単に公開・再利用できるようになった ● 現在のGoのコミュニティを形成する上で重要なファクター ● go getすることで簡単に他の人が作ったパッケージを利用できる ■ ビルドシステムを意識しなくてよい ● 6gや6lなどを気にしなくてよい ● 依存関係の解決方法などは勝手にやってくれる
  8. 8. go getで解決できなかったこと ■ バージョン付けとAPIの安定性 ● バージョン付けができない ● アップデートによって何が変わるのかユーザに提示できない ● gopkg.inなどの登場 ■ ベンダリングとビルドの再現可能性 ● ビルドの再現性がとれない ● 取得時に常に最新を見てしまうこと ● godep、glide、gpなどの登場 ● ベンダリングの対応(Go1.5以上)
  9. 9. ビルドが解決できない例 D: 1.0 go get D 1. パッケージDのインストール D: 1.0 go get C C: 1.8 D≧1.4 2. パッケージCのインストール D: 1.6 go get -u D C: 1.8 D≧1.4 3. パッケージDの更新 古 い ※CはDのバージョン1.4以上に依存 バ グ うまくビルドができない!
  10. 10. depの登場 ■ 公式によるバージョン管理の導入の実験 ● GopherCon 2016のHack Dayで議論が行われた ● そこからdepが登場した ● https://github.com/golang/dep ■ The New Era of Go Package Management ● GopherCon 2017においての発表 ● depのやっていきを発表 ● semverの推奨 depはgoツールに 直接導入されるものではなかった
  11. 11. そしてvgoへ ■ vgoで提案すること ● Import Compatibility Rule ● Minimal Version Selection ● Go Mobuleの導入 ● 現在のワークフローを壊さずにgoツールに導入する
  12. 12. Import Compatibility Rule ■ importパスが同じ場合は後方互換性を維持する ● 後方互換性が取れない場合はインポートパスを返す import "github.com/tenntenn/hoge" import hoge "github.com/tenntenn/hoge/v2" 後方互換性が担保できない場合
  13. 13. Minimal Version Selection ■ 最小バージョンの選択 ● 選択できるバージョンのうち最も古いバージョンを選択 ● どんどんバージョンアップされても常に同じ(=古い)ものを使う ● 特定のバージョンを指定すれば新しいものを使うことはできる ● 依存モジュールの下限だけ指定することによって、一意にビルドに使用す るバージョンが特定できる
  14. 14. Go Moduleの導入 ■ バージョン付けを行う単位 ● go.modファイルを使って依存モジュールを記述 ● バージョンはsemverで記述する ● 一応特定のコミットも指定できる // My hello, world. module "rsc.io/hello" require ( "golang.org/x/text" v0.0.0-20180208041248-4e4a3210bb54 "rsc.io/quote" v1.5.2 )
  15. 15. vgoが普及するために必要なこと ■ vgoが登場した背景の理解 ● Go & Versioning を読みましょう ■ semverによるバージョン管理 ● 自分のライブラリをsemverで管理しましょう ○ 私もやらなきゃ ● 自分の使ってるライブラリにissueを上げる https://github.com/golang/appengine/issues/145
  16. 16. vgoを体験したければ ■ A Tour of Versioned Go (vgo) ● https://research.swtch.com/vgo-tour ● 和訳:https://qiita.com/nekketsuuu/items/589bc29f00b507492a96
  17. 17. Go with Versions ■ GopherCon Singapore 2018でのRuss Coxの発表
  18. 18. Thank you! twitter: @tenntenn Qiita: tenntenn connpass: tenntenn 18

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