「はやぶさ2」は順調にリュウグウへ近づいています。2018年6月13日に、約920kmの距離からONC-T(望遠の光学航法カメラ)で撮影したリュウグウを図1に示します。画像の中心に明るく輝いている天体がリュウグウです。 6月6日 、 6月10日 、そして今回と、リュウグウが移動している様子が分かります。リュウグウの等級は約-6.6等になりました。
図2は、露出時間を約0.09秒として撮影したものを示します。リュウグウの部分を拡大してみると直径が10ピクセル程度の像となっています。形はこれまで言われていたように“おだんご”型のように見えますが、少し角張っているようにも見えます。
広角の光学航法カメラであるONC-W1でもリュウグウの撮影を行っています(図3)。こちらは視野が約65度角と広いので、リュウグウのイメージはより小さいものになってしまいます。ONC-W1の撮影は、ONC-Tの撮影のバックアップとして行われているものです。ONC-Tの画像からリュウグウの位置を計測した方が精度が高いので、ONC-Tの画像が得られている場合にはそちらのデータを光学航法で使っています。
ここでお見せしました写真を撮影した日は6月13日ですが、6月13日というと8年前に「はやぶさ」が地球に戻ってきた日です。ちょうど8年後に、「はやぶさ2」がリュウグウに1000kmまで接近しました。これからどのような展開があるか、お楽しみに。
はやぶさ2プロジェクト
2018.06.14