「せんとくん」無償使用が可能に

奈良県はこれまで有料にしていたマスコットキャラクター「せんとくん」のイラスト使用料を今後、無償にし、「せんとくん」を通じた奈良の魅力発信を強化していくことになりました。

「せんとくん」は、平成22年に奈良で開かれた「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクターとして10年前に誕生し、当初は、頭に鹿の角というデザインが「気持ち悪い」とか、「仏様を侮辱している」などと批判の声が上がり、物議も醸しましたが、その話題性から全盛期にはデザインの使用料として年間4900万円を稼いでいました。
しかし、このところ、人気にかげりが出たのか収入は減り、昨年度は160万円まで落ち込んでいました。
こうした中で県は「せんとくん」誕生10年を1つの区切りとして、ことし8月からはイラスト使用料を無償にすることを決めました。
イラストは、衣装やポーズが違う26の種類があり、事前に申請すれば自由に使えるようになるということで、県は、より多くの人にイラストを使ってもらうことで「せんとくん」を通じた奈良の魅力発信を強化したいとしています。
「せんとくん」は、マスコットキャラクターであると同時に、県の職員として活動していて、荒井知事は、「誕生直後には外でたたかれたが、立派に戦って成長し、県職員の見本のような存在だ」と評価し、誕生からわずか10年の「せんとくん」を課長級に昇進させる異例の人事を発表しました。

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