「春の夢」
2003
桜の蕾を割るべく
精霊
(しょうりょう)
来たりて
花々は己が色香を
噎せかえるほどに振りまく
想いは未だ暁を覚えず
近くて遠き人を恋うて
はかなき春の夢に沈む
目覚めよ 春待てる乙女
冬の眠りは去り 春の嵐が来る
すべてに生と死をもたらす季節
いざ いざ 目覚めのとき