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ランダム読み書きでは10ギガイーサに迫る

 リンク速度と実効速度の関係はどうなのか。マルチギガビット対応のXG-C100Cと、台湾シノロジー(Synology)製のファイルサーバー・アプライアンス(NAS:Network Attached Storage)「1618+」に米インテル(Intel)のNIC「X550-T2」を増設して拡張した検証環境で、マルチギガビットイーサネットの実効速度を測定した。

 ベンチマークソフトはネットワークの伝送速度を測る「iperf」と、ストレージの読み書き速度を測る「CrystalDiskMark」を利用した。

 まず、iperfの結果を見てみよう。

 リンク速度が10Gビット/秒時では9.38Gビット/秒。マルチギガビットの5Gビット/秒時は4.95Gビット/秒、2.5Gビット/秒時は2.47Gビット/秒で、リンク速度に見合った実効速度が出ている。

マルチギガビット利用時のネットワーク速度
いずれも理論値の9割強の伝送ができている。
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 次のCrystalDiskMarkでは、NAS上の共有フォルダーを測定用PCにネットワークドライブとして割り当てて読み書き速度を測定した。

マルチギガビット利用時のファイル共有速度
ネットワークドライブを対象にCrystalDiskMarkで読み書き速度を測定
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 こちらは連続読み書き(シーケンシャル・リード/ライト)がリンク速度に応じて上昇したのに対し、ランダム読み書き(ランダム・リード/ライト)ではほぼ同等の結果となった。1台のPCからの読み書きで比較的小さなファイルを扱う場面では、5Gビット/秒や2.5Gビット/秒でも10Gビット/秒時とそん色ない体感速度が得られる値といえる。