カスタム検索
表示順:
Relevance
Relevance
Date
ウェブ
 
 
 

[速報]Docker EEでAWS、Azure、GCEのKubernetesを一元管理。クラウド間でアプリケーションの移動や複製、ロードバランスなど実現。DockerCon 2018

2018年6月14日


サンフランシスコでDockerのイベント「DockerCon 2018」が開幕しました。

初日の基調講演の最後に発表されたのは、Docker Enterprise Edtion(以下Docker EE)の新機能として、AWSやAzure、Googleが提供するKubernetesのマネージドサービスやオンプレミスのKubernetesなどをDocker EEが一元管理し、クラウド間のコンテナの移動などを実現する、というものでした。

Docker EEによるオンプレミスや任意のクラウド上のKubernetesに加え、Amazon Elastic Container Service for Kubernetes(EKS)、Azure Kubernetes Service(AKS)、Google Kubernetes Engine(GKE)など、各クラウドのマネージドなKubernetesサービスに対応します。

Docker EE Muticloud fig1

Docker EEによる一元管理を実現するには、それぞれのKubernetesにエージェントを追加します。これにより、Docker EEのコンソールからそれぞれのクラウドのKubernetesクラスタがまとめて見えるようになります。

Docker EE Muticloud fig2

Docker EEのコンソールで異なるクラウドにあるKubernetesを一元管理し、Docker Trusted RegistryからDockerイメージを配布することが可能。

さらに、クラウド間のアプリケーションの移動、複製も可能で、移動に合わせてDNSのルーティングを自動的に切り替えることでディザスタリカバリを実現することや、グローバルなルーティングを用いてクラウド間にトラフィックを分散させてロードバランスを行うことも可能と説明されています。

Docker EE Muticloud fig3

Publickeyでは、昨年12月に公開した記事「Dockerコンテナ時代の第一章の終わり、そして第二章の展望など」で、Dockerが今年このような機能を発表するだろうと予測していました。

どのクラウドも同じコンテナオーケストレーションツールのKubernetesと標準仕様のコンテナが使われているのであれば、これをKubernetesのレイヤで束ねてコンテナをクラウド間で柔軟に移動する、ということが可能になります。

少なくともDockerは昨年からDocker Datacenterで(Kubernetesとは異なる実装で)こうしたことを実現しようとしていました。今年、Kubernetesとの統合を発表した同社としては、あらためてKubernetesを用いた実装で実現しようとしてくると思われます

まさにこれが当たったことになります。

DockerCon 2018

follow us in feedly


≪前の記事
[速報]Kubernetes on Windows ServerをDocker EEでサポート。LinuxとWindows Serverのコンテナオーケストレーションを統一的に管理。DockerCon 2018


カテゴリ



Blogger in Chief

photo of jniino Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

人気記事ランキング

  1. 「GitHubの次期CEO、Nat Friedmanだけど質問ある?」 海外の掲示板で実施。Atomはどうなる? GitHubアカウントはMSアカウントになったりしない? などに回答
  2. JavaでJavaScriptを実行する「Nashorn」が非推奨に、ECMAScriptの速い進化に追いつけないと。代替案はGraalVM
  3. 「GitHubの独立性を守って、すべての開発者にいままで通り使ってもらう」、GitHubの国内イベントに日本マイクロソフトのCTOが登場。GitHubの独立性維持を約束
  4. AWS上のKubernetesマネージドサービス「Amazon EKS」が正式版に
  5. 「これが最後のERPのアップグレードになる」、オラクルがオンプレミスERPからクラウドERPへの自動変換サービス「Oracle Soar」リリース
  6. iOS/Androidネイティブアプリ用デバッガ「Sonar」、Facebookがオープンソースで公開。実機およびエミュレータを用いたデバッグに対応
  7. Visual StudioがKubernetes対応。DockerfileとHelmチャートを自動生成し、Kubernetes環境へデプロイ可能に
  8. インメモリDBの「SAP HANA」、インテルの不揮発性メモリに正式対応。サーバダウン時もデータを失わず高速起動
  9. 「TensorFlow.js」公開、Webブラウザ上で機械学習の開発、学習、実行が可能に。WebGL経由でGPUも活用
  10. 来月にはJava 10が登場し、9月にはJava 11が登場予定。新しいリリースモデルを採用した今後のJava、入手方法やサポート期間はこう変わる(OpenJDKに関する追記あり)


新着記事 10本


PR - Books


fig

fig

fig