「起きろよグロッキー!」トランプ氏、俳優デ・ニーロ氏の批判に応酬
10日に行われたミュージカルの優秀作品や関係者を表彰するトニー賞の授賞式で、米俳優ロバート・デ・ニーロ氏がドナルド・トランプ米大統領を罵るスピーチを行った。トランプ大統領はツイッターで、デ・ニーロ氏は「映画の中でボクシング選手に殴られすぎた」などと応酬した。
デ・ニーロ氏はこれまでにも同大統領を殴りたいと話していた。今回のスピーチでは、トランプ氏への二言の罵倒でスタンディング・オベーションを浴びた。
これに対しトランプ大統領はツイッターに、「とても知能指数(IQ)の低いロバート・デ・ニーロは、映画で本物のボクシング選手に殴られ過ぎた。昨日彼を見たが、『殴られてふらふら』なんじゃないかと確信した。彼はきっと、経済がこれまでで最も良く、雇用も史上最高で、たくさんの企業が米国に注ぎ込むように戻っていることを知らないんだ。起きろよグロッキー!」と書き込んだ。
アカデミー賞受賞歴のあるデ・ニーロ氏は、「レイジング・ブル」など数多くのボクシング映画に出演している。10日夜に行われたトニー賞の授賞式はテレビで生中継されたが、そこでもパンチの手を緩めなかった。
デ・ニーロ氏の罵倒は数百万人の視聴者のためCBSネットワークによって消去されたが、ソーシャルメディアで大きな反響を呼んだ。
同氏は長くトランプ大統領を声高に批判してきた。2016年の大統領選中には、トランプ氏を激しく非難する動画を公開し、「馬鹿者」「国家の大惨事」と呼んだ。
また、もしトランプ氏が当選したらイタリアに移住すると述べ、デ・ニーロ氏の曽祖父が住んでいた町は、もしそうなったら彼を「保護」すると応じていた。
大統領選の結果が出た日、デ・ニーロ氏は「あの町に引っ越す必要があるかもしれない」と冗談を飛ばした。
トランプ氏がハリウッド・スターのスピーチでの攻撃に反応したのは初めてではない。
昨年のゴールデン・グローブ賞の授賞式では、米女優メリル・ストリープ氏がトランプ氏を痛烈に批判。いじめを正当化するような行動をとっていると指摘した。
しかし、トランプ氏はストリープ氏を「ハリウッドで最も評価され過ぎている女優」と呼んで反発した。
また、アカデミー賞を3度受賞しているストリープさんは「ヒラリーの取り巻き」で「大負けしている」と付け加えた。