サウジ有志連合、イエメンの港に進攻を開始
サウジアラビア主導の有志連合は13日、イエメン西部の主要港フダイダへの進攻を開始した。
フダイダは、内戦が続くイエメンに人道支援が届けられる主要な入り口になっており、援助団体は、フダイダが攻撃されれば人道的大惨事が起きると警告していた。
同国内の700万人以上が食糧支援に依存している。
有志連合は、イランが後押しする反政府武装組織「フーシ」に対して13日午前零時(日本時間午前6時)をフダイダからの撤退期限としていたが、期限を過ぎても撤退しなかったことを受け、爆撃を始めた。
サウジ系の衛星放送アルアラビーヤは、空と海からの支援を受けた大規模な地上作戦によるフダイダの「解放」が始まったと伝えた。フダイダ近郊では爆発音が聞かれたという。
イエメンのアブドラボ・マンスール・ハディ大統領は、「フダイダ港の解放は、外国の意図を受けイエメンを乗っ取った武装組織から取り戻す上で、転換点になる」と述べた。
有志連合とイエメン政府は反政府勢力がフダイダ港を使ってイランから武器を運び込んでいると非難しているが、反政府勢力は否定している。
アラブ首長国連邦(UAE)のアンワル・ガルガシュ外務担当国務相はBBCに対し、先に設定された48時間の期限が過ぎた後も続けられた外交努力が前進しないことに、有志連合はこれ以上忍耐できなくなったと語った。
同相は、国連がフダイダを管理下に置くのを望んでいるとした一方で、もしフーシが撤退を拒否すれば軍事行動を起こす用意があると述べた。
イエメンの内戦によって過去3年間で約1万人が命を落としている。国連はイエメンの状況を世界最悪の人道的大惨事だと表現している。
ハディ大統領を強く支持する親政府勢力は、同国の少数派であるイスラム教シーア派のザイド派を擁護するフーシと戦っている。
サウジ主導の有志連合は親政府勢力を支援するため、2015年3月にイエメンへの介入を開始した。
(英語記事 Yemen war: Saudi-backed forces begin assault on port of Hudaydah)