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10GbE環境でベンチマーク

 実際に普及価格帯の製品で10GbE環境を組み、ベンチマークテストを実施した。測定の対象は、ファイル共有による実効速度と、ネットワーク伝送速度だ。

ベンチマークテストの測定環境
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 10GbEの検証環境として、サーバーには台湾シノロジー(Synology)製のNAS「1618+」に、米インテル(Intel)のNIC「X550-T2」を増設して拡張した。最大データ転送速度が500Mバイト/秒(4Gビット/秒)のSSDをデータを並列に読み書きするRAID0構成とし、ボトルネックにならないようにしている。

 PC側には、1万円台前半で入手できるエイスースのXG-C100Cを装着。スイッチのNETGEAR GS110MX-100JPSを介してNASと接続した。

 まず、NAS上に共有フォルダーを作り、クライアントとなるPCのネットワークドライブとして割り当ててからベンチマークソフトの参照先にする。ここではストレージ用のベンチマークテストで広く使われる、hiyohiyo氏の「CrystalDiskMark」を使う。指定した容量のテストデータを連続読み出し/書き込み(シーケンシャル・リード/ライト)したときの性能や細かいデータを無作為に読み出し/書き込み(ランダム・リード/ライト)したときの性能を測定できる。2017年6月8日時点の最新版は「CrystalDiskMark 6.0.0」で、無料で利用できる。

 データサイズを4Gバイトにしたテストでは、シーケンシャルリードが約782Mバイト/秒、シーケンシャルライトが約779Mバイト/秒となった。CrystalDiskMarkの1Mバイト表記は100万バイトを意味するため、単純に1バイトを8ビットに換算してリードが約6.3Gビット/秒、ライトが約6.2Gビット/秒に相当する。

ベンチマークソフト「CrystalDiskMark」による測定結果

 SSD1台をローカルドライブとして測定するとリード/ライトが500Mバイト/秒程度なため、ローカルドライブを超える転送速度を実現できる計算だ。