産業翻訳から特許翻訳にシフトした方は
問題ないと思うのですが、
翻訳の仕事を始めて、
いきなり特許翻訳の仕事をする
というのは少しハードルが高いというか
自分がそうだったのですが
翻訳初心者が特許翻訳で
すぐに継続的に仕事をもらうというのは
難しいのではないかと思いますので
今回は特許翻訳で継続的に仕事をもらうのを
目標に勉強しつつ、
産業翻訳の仕事もすることを
オススメする記事を書いてみたいと思います。
まず、
なぜ翻訳初心者の方へ産業翻訳の仕事を
することをオススメするかというと
産業翻訳と特許翻訳では
やることというか仕事で行う作業が格段に違い、
特許翻訳の方がやることが多いため、
まず「翻訳の仕事に慣れる」という目的で
産業翻訳の仕事をするのが良いということです。
産業翻訳と特許翻訳で行う作業を列挙してみますと、
産業翻訳
・翻訳する
・(少しの)コンテクスト理解
特許翻訳
・類似特許や資料など翻訳前調査
・翻訳する
・(特許明細書全文に渡って)コンテクスト理解
・原文のミスを見つける
・原文ミスを修正
・原文ミスを修正したことをコメントする
ということで
特許翻訳の方が作業工程が3~4つくらい多いのと
コンテクスト理解を特許明細書全文(A4の紙10~40ページ)
にわたってやらないといけないというのと
(産業翻訳でもコンテクスト理解は必要ですが
A4の紙10~40ページ全体にわたって
コンテクスト理解が必要と言うことはありません)
前に書いた記事↓
特許翻訳と産業翻訳のメリット、デメリット
で書いたように
産業翻訳では原文(翻訳する文)が
ほぼ間違っていることがないのに対し、
特許翻訳ではたいていの場合原文にミスが複数あるので
それを見つけてそれに対して修正し、
さらにその修正をコメントにして返す
ということが求められるため、
翻訳初心者の方がやるには
少しハードルが高いと思われます。
ですので、
翻訳初心者の方は
特許翻訳で安定的に稼ぐのを目標にしつつ
産業翻訳のトライアルも受けて
「翻訳の仕事に慣れる」という意味でも
産業翻訳の仕事も受けてみるのがよいと
自分は思います。
ちなみに
産業翻訳のトライアルは
特許翻訳のトライアルより難しいです。
なぜかというと特許翻訳では
E’sotrageで類似特許をいくらでも引っ張ってきて
類似特許を読み込んで調査し放題だし
対訳も取り放題で情報量が多いからです。
産業翻訳の場合対訳を取ったりするのが
難しい場合が多いです。
しかし、
仕事(実ジョブ)となってくると
特許翻訳の方がハードルが高いので
産業翻訳もやってはどうかということです。
自分は産業翻訳の仕事も
特許翻訳の合間にやっていたら
その産業翻訳の会社さんが
特許翻訳の会社を買収したとかで
次から特許翻訳の仕事も依頼します、
とメールが来ました↓。
●●様
いつも大変お世話になっております。
■■社▲▲です。
最近お仕事お願いできておりますでしょうか?
何かあればいつでもご連絡ください。
尚、弊社は○○という法律専門の翻訳会社を買収しましたので、
今後特許のお仕事も依頼できるかも知れません。
こういうこともなきにしもあらずなので
特に翻訳初心者の方は
産業翻訳の仕事もやってみると
よいのではないかと思います。
こんな感じでまとめますと
特許翻訳の方が
産業翻訳より作業工程が多く、
いきなり継続的に仕事を取るのは
特に翻訳初心者の方は難しいと
思われますので、
「翻訳の仕事に慣れる」
という意味でも
産業翻訳の仕事も
特許翻訳で安定的に仕事がもらえる
のを目標にしながらやってみると
よいのではないかという提案でした。
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